「基本指圧」に憧れて ― 村岡曜子のブログ

我が国固有の指圧を広く浸透させ、社会の保健と福祉の増進に寄与したい。

アキレス腱の手術回避を目指す、排泄障害は大幅に改善

2020年04月29日 | 実証した指圧効果

 二分脊椎症のSちゃんは、現在アキレス腱の手術回避にチャレンジをしています。
 今年2月8日、ご両親らに連れられて治療を受けに来られた折の話です。整形外科の診察の結果、来年2月にアキレス腱手術を行うことを勧められたそうです。これは二分脊椎症の影響だということですが、確かにSちゃんの足関節は固く足の動きが気になるところです。お母さんから「指圧での改善は可能でしょうか?」と相談を受けました。

 Sちゃんは2歳から、二分脊椎症による排泄障害の改善のために親子で指圧を受けています。状態は順調で、排便に関してとてもよくなってきました。ご両親が、しっかり指圧に向き合っているのがひしひしと感じられます。病気や障害などを克服するには、何と言っても家族がひとつになることがいちばん大事です。
 これまでは月に1回の来院でしたが、足関節が固くなっていくのを改善するには、それでは間に合いません。この日、まずお母さんに圧し方を教えることになりました。家庭でお母さんに指圧を実践してもらおうということです。親子とも指圧を受けているので、説明もしやすく、飲み込み(理解)が早いので助かります。
 受け手のSちゃんもスムーズに動いてくれますし、直ぐに指導に入れるのでとても効率的だと思いました。指圧を行うための決まり事などを知っていますので、やり易かったといえます。

 これまで4回指導し、メキメキと歩き方が変化してきました。ご両親共驚いていました。同時に、Sちゃんの「お腹」の状態が変わってきたのです。排便を促す浣腸が遠のいてきました。常々、足指を圧すことの大事を伝えているので、お母さんは子供の足指はいつも圧しています。
 今回、足首の動きの改善を目指すことで、お腹の機能にも変化が起きていました。下肢の状態は、即お腹の状態と言っても過言ではありません。ただ圧すことが少し難しい部分です。足の動きの精度を上げるように圧すのです。子供の小さな足指の細かい処を圧す角度や状況を繊細に見極めことが必要です。
 ただ、Sちゃんのお母さんは「やる気」満々、熱意が伝わってきます。なんとかしたいという思いがよく分かります。お母さんは初め「???」ばかり、「これでいいのですか?」と言うだけでした。

 4回目にやっと少し自信が持てたと思います。これもお母さんが日頃、自から指圧を受けていたからです。今回は、圧してSちゃんの脚の形と動きを、目の前で見るので説得力がありました。まだまだ改善の余地は、たくさんあります。
 コロナ騒動がなければと残念ですが、ラインを利用して動画で指導して見ようと思います。次回会うときがもっと良くなっていますように。
 楽しみです。

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