「基本指圧」に憧れて ― 村岡曜子のブログ

我が国固有の指圧を広く浸透させ、社会の保健と福祉の増進に寄与したい。

先生の治療所が引越し、新しい時を予感

2007年06月04日 | 雑感

  鈴木林三先生の治療所が、6月いっぱいで引っ越しをすることに決まりました。新しい治療所は今の場所から歩いて2分ほどで、ずいぶん広くなるようです。勉強会もより充実することでしょう、喜ばしいかぎりです。

  先生が独立開業されたことを小耳にはさんだので、さっそく訪ねたのが平成6年4月18日でした。指圧学校卒業後18年ぶりで、懐かしく、指圧を受けながら昔話に花が咲いたのでした。
  そのときの先生は以前とほとんどお変わりなく、頭に白いものがわずか目についただけ。そして、話の中で先生が言われたことを、私は今もよく覚えています。

 「全身どこを圧すのも同じ圧し方なんだよ」
 「エーッ!それ違うと思います!」

  私の受け答えに、先生は言葉を重ねました。

 「肩甲下部の圧し方が基本で、前頸部からお腹まですべて同じ圧し方で圧せるんだよ」

  寝耳に水とは、このことでした。自分の実技担当の先生であったことも忘れて、逆らっていました。しかしそれ以来、前頸部指圧の素晴らしさに魅せられ、ひたすら前頸部を圧してみたい一心で、勉強に治療にと通い詰めました。以来10数年、1回も休むことなく精進してきたのです。
  その治療所&学び舎(や)がなくなると思うと、正直なところ寂しさが込み上げます。そこで数え切れないほどの教えを受けました。そこで泣いたり、笑ったり…、その時々の驚きや感動が数限りなく甦ります。

  状況が変わると、それに付随して思ってもいなかったことが起きたりするものです。先生の基本指圧を学ぶ者にとっては、より前進すべき「時」が到来したのかも分かりません。
  先生はご自身の還暦祝いの席上、「70歳までは教える」と言われました。あと5年です。髪の白いものも随分増えられたこの頃ですが、この5年にどんな展開があるのでしょうか。
  私の心裡には、いま楽しみと寂しさが同居しています。

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