「基本指圧」に憧れて ― 村岡曜子のブログ

我が国固有の指圧を広く浸透させ、社会の保健と福祉の増進に寄与したい。

T 君のオネショと食欲不振、原因わかり症状軽快

2009年12月11日 | 素晴らしい指圧効果
  T 君(5歳男児)が、指圧を受けるママに連れられて久し振りに来院しました。何となく元気がない様子です。前日は夕飯の時にすでに寝てしまい、当日朝もお腹が空いているはずなのに、食べたくないといって元気も食欲もないのが心配だ、と話していました。 
  まだ母親のお腹の中にいるときから圧していたT君。あんまり様子がおかしいので、この日は思い切って幼稚園を休ませたそうです。母の施術中も、ずっと私の邪魔にならない位置へ移動しながら、母親にまとわりついていました。 
  聞けば最近急に1晩に2回も3回も、オネショをするようになってしまったというのです。あげくに昼間でも少しチビってしまう、というから尋常ではありません。もともとオシリの始末の悪い子ではなかったので、オムツが取れてからオネショの心配などありませんでした。何が原因なのでしょうか?  

  彼には2歳上のお姉ちゃんがいます。今年流行の新型インフルエンザは、学校サイドの過敏すぎる対応とあいまって、どうやら子供達の生活に多大な影響を与えているようです。2回目、3回目という学級閉鎖の余波が、深刻に成りはじめているようなのです。 
  冬休みに授業の遅れを取り戻すために補講をしなければならないクラスもでてきそうだといいます。場合によっては冬休みを短縮する学校もあるようです。そのため、かなりの詰め込み授業になっていると嘆いていました。お姉ちゃんは家に帰ると、そんなイライラを弟のT君に全部ぶつけるというのです。家の中で姉弟が、いつもイライラしてぶつかりあってしまうと母親は困っていました。  

  そんなある日、またまたケンカが始まったのですが、いうことを聞かず譲り合えない2人にあきれ、思う存分喧嘩をさせてみたそうです。彼は喧嘩が弱いタイプですから姉に勝てるはずがなく、最後に大きくトドメを射されて惨敗したそうです。相当なショックだったのでしょう、その晩からオネショが始まったといいます。  

  せっかく母親と一緒にきたのだから少し指圧してみました。 
  驚きです! 子供なのに、まるで老人のように硬い仙骨です。これではオネショもしてしまうでしょうしチビりもするでしょう。丹念に圧しました。腹部にも異常はでていました。ミゾオチの肋骨のハの字が鋭角的になっていて、腹部全体がまったく力がないのです。これでは食欲などあるはずがありませんし、元気は出ません。 
  ほどなく腹部に力がでてきたので、これで様子をみることにしました。わずか15分ほどの施術ですが、起き上がった顔から冴えない表情が消えて、いつもの元気が戻っていました。
 「ママ」 
  2人とも安心したのでしょう、手を取り合ってニコニコ笑顔になりました。直後に「オシッコー」といってトイレを使いました。母親の報告では、
 「勢いはイマイチですが、久し振りに量はしっかり出ました」
 
 「来週おばあちゃんが指圧に来るから、その時まだ治っていなかったらまた一緒においでネ」 
  撫でた頭を大きくふってうなずき、元気な笑顔を見せました。このあとのお昼ご飯はきっと美味しいでしょう。よかったネ! T君。
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