本書に登場する高学歴はみんな文系だ。博士課程やロースクールを修了したけどまともな仕事につけないという人たちに焦点を当てている。
ずばり言うと読んだ感想としては、とても面白かった。でもそれは作者が意図する社会問題に関心があっての面白いというのではない。高学歴が堕ちぶれていくという下世話な雑誌の下世話な記事にありそうなストーリーが読み物として面白い。院を出たけど正規の教員になれずワーキングプアというのはよく聞く話だが、犯罪に走ったり、風俗で働くなんてどう考えたってレアケースでしかないと思う。そのレアケースを切り捨てるのはよろしくないとはもちろん思うが、あんまり強調しすぎるのもどうなのかな。
著者は社会問題と言いつつ結局はゴシップ的に読んでもらえればいいと思っているんでないのと勘繰ってしまうのは下衆であろうか。
とりあえず私は高学歴ではないので安心して読めた。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます