ON THE ROAD

適当に音楽や映画などの趣味についてだらだら

『旅のつばくろ』 沢木耕太郎

2021-10-16 20:54:52 | 
JR東の新幹線に乗ると正面のポケットに冊子が入っている。その冊子の中で連載されている沢木耕太郎の作品が好きだったりする。
先月も新幹線に乗って連載を読んだ時に思った。これってまとまって本になっていないのかと。調べたらあったので早速買って、早速読んでみた。

沢木耕太郎というと海外旅の人というイメージが強いが、やはり国内も色々行っているね。JR東での連載だから行き先はその圏内だが、東海や関西、九州verもぜひ読んでみたくなる。

私も旅行は嫌いではないのでちょこちょこ行くが、作中で沢木耕太郎が訪れた場所に行っていると嬉しくなる。中でも印象に残るのが青森の竜飛崎の話。私は竜飛崎へは拓郎ファンとしてバイクで行ったが、竜飛崎自体は風が強いだけの何もない場所。同じことを沢木耕太郎も一時期滞在していたという高倉健も思っていたというのは嬉しさと同時に安心もある。

同じ青森の三内丸山遺跡へ行った話もあるが、本では入館料が無料と書かれている。何を言っているんだ、私が行った時はしっかり払ったぞ思ったら、終わりにに2019年3月まで無料だっと書かれている。私が行ったのはその半年後。なんか悔しい。

地方だけでなく東京も取り上げている。沢木耕太郎は城南の人間だが、山手線は上野から池袋の区間で乗り降りはあまりしないと言っている。これは私もずっと思っていたことだ。上野も池袋もしょっちゅう行くけど、その間は未知の世界なのよ。

作品は連載中だし、この本に載っていない作品もある。ぜひ第二弾を!


『素晴らしき、きのこの世界』

2021-10-16 20:54:36 | 洋画
原題は『Fantastic Fungi』で「素晴らしき菌類」だから邦題はちょっと違うわけだ。実際映画もきのこだけでなく菌類全般を取り上げている。

劇中では頻繁にmushroomという単語が登場する。英語できのこをmushroomと言うのは知っていたが、じゃあマッシュルームは英語でなんと言うのだろう。調べたらbutton mushroomと言うらしい。さらに劇中では椎茸をshiitakeと言っていたのにも驚いた。椎茸で通じるんだ。もっと調べたら外国人にとってきのこといえばマッシュルーム。多種多様なきのこを食べるのは日本人くらいらしい。だから他のきのこ、えのきや松茸もそのままで通じるらしい。

思いがけないところで英語の勉強をしてしまった。
映画では菌類の生態系での役割や人類にとって有益なものであると言うことを述べている。菌類はいたる所にいるが、生物を土に還すという重要な役割を担っているとか、きのこの成分が医療の現場や重油の流出事故にも役に立つとか言っている。有名なペニシリンも菌類由来だ。さらに面白いのは人類の脳が発達したのはきのこの幻覚作用によるものだとかとも言っている。事実かどうかはわからないが、なかなか興味深く観られる。

ところが中盤あたりからきのこの幻覚作用を利用し、精神への作用がどうたらとかの随分とスピリチュアルな方向へ向かっていく。そんで語り手であるきのこ博士の母親がガンになったけどきのこのおかげで治った。医者もみんな驚いていたとか言っていて、なんかやべー映画観せられているんじゃないかと不安になった。

世界中のいろんな変わったきのこが紹介されている映画だと思って行くとがっくりするでしょう。でも、きのこの美しさには十分触れることはできる。

私は学生時代鳥取大学の農学部も進学先に検討したことがあったが、鳥取大学ではきのこの研究をしていたのを映画を観て思い出した。もし進学していたらわたしもきのこ博士になっていたかも。

きのこづくしの80分だから映画を観た後はきのこを食べたくなるだろうって?いや、決してそうはならない。だって私はきのこ嫌いだから。