大正ロマンという言葉はよく聞くが、大正イマジュリィというのは初耳。解説の言葉を借りると意味は以下のよう。
ここでは、装幀(ブックデザイン)、挿絵、ポスター、絵はがき、広告、漫画などの大衆的な複製としての印刷・版画を、総称してフランス語の「イマジュリィ」と呼んでいます。
確かに展示品はガッツリ額に入れられたアート作品というのはあまり目に入らず、解説の通り本の表紙絵や挿絵、イラスト、企業広告の様なものが主だった。そういう大衆向けの展示物が集まっていたので、肩も凝らず予備知識も必要とせず軽い気持ちで鑑賞することができた。何よりほかにお客さんも少なかったというのが素晴らしい。
一人くらいは知っている作家いるかなと期待したが、何人かはいた。竹久夢二や岸田劉生といった有名どころ。あと私は大正というと中原淳一が思い浮かんだが、彼は生まれは大正だが、創作活動をしているのは昭和になってからなんだね。まあ、中原淳一の作品もわずかながら展示してあったが。
今回気に入ったのは高畠華宵という人の作品。艶やかでもあり可憐でもありで魅かれた。四国に美術館があるようだが、いつか行ってみたいと思った。
企業広告の展示ではカルピスの黒塗りキャラの広告があってちょっと感激。
鑑賞後、展示品リストを貰って家でじっくり振り返ろうと思ったら、スタッフの人に展示作品が多くて、まだリストが出来上がっていないと言われて驚いた。もう始まってから2週間も経つのにそんなことってあるんか。