ノー天気画家の本音生活 

これが私の生き方などとヤセ我慢するよりも、今日の風に流されましょう!

絵具の混色で独自の色を作る楽しさこそ水彩画の醍醐味

2008-03-28 05:22:28 | 犬たち


2枚の絵があります。2枚とも同じ写真から描きました。
1枚の絵は約2年前に描かれた絵です。
画材をいいますと、絵具はホルベインのケーキカラー24色(4500円)、筆はラファエル大小4本(各3000円前後)、 紙はアルシュ(20枚8000円)。最高級とはいかないまでも、画家である私が厳選して選び、使い込んできた画材で描きました。
もう1枚の絵は1ヶ月前に描きました。
画材をいいますと、絵具(6色セット)、筆(1本)、画用紙(12枚)すべて100円(消費税別)です。それらの画材は100円ショップ「ダイソー」で買い求めました。

2枚の絵、100円ショップでの画材の絵は、どちらの絵でしょうか?

100円の画材は紙はペラペラ、筆はバサバサでした。しかし最も苦労したのは絵具でした。黄・赤・青・緑・黒・白の6色セット(上記写真)となっており、救いといえばその中の黄・赤・青の3色は色の3原色に近い色でした。
3原色といえば、私たちの身の回りの印刷物も、黄・赤・青の3原色と黒の4色だけで印刷されています。目に見えるものはすべて印刷で再現できるように、その4色さえあればどんな色でも表現できるハズなのです。
100円の画材企画を始めた当初はとても苦労しました。なかなか思うような色が出ないのです。安っぽい薄っぺらな色しか出なかったのです。
しかし悪戦苦闘と試行錯誤をしているうちに、混色の魅力や面白さにのめり込む自分を発見しました。
100円の方は後で描いたことになりますが、前の絵を観て描いたのではないのですが、2枚並べてみると色がほとんどいっしょです。それほど自由に色を出せるまでになりました。
これは面白い!これまでにない味わい深い色も出るのです。しっとりとした色彩のハーモニーも表現できるのです。
企画「100円ショップでそろえた画材でここまで描ける」をご覧下さい。後半部分の数点は中間色が生かされたしっとりとした色彩の絵だと思うのですが。

 今の私の色彩での課題は、「いかに濁った色を出せるか」にあります。別の言い方をすれば「いかに鮮やかな色をでしゃばらせない」かにあります。その答はパレット上での複数の絵具と水の混色の妙にあるようです。
100円企画での収穫は、安易に絵具を使うのではなく、いろいろな色を混ぜ合わせて、新しい独自の色を作っていくことの楽しさを 知ったことです。

100円の方の答はです