ノー天気画家の本音生活 

これが私の生き方などとヤセ我慢するよりも、今日の風に流されましょう!

HP「初心者のためのトレース水彩画教室」がリニューアルされました

2010-06-30 09:03:26 | 犬たち

わがHPの「初心者のためのトレース水彩画教室」がリニューアルされ、より使いやすくなりましたので、PRも兼ねてお知らせします。

 このような質問を何度も受けたことがあります。
    「先生は何冊も本を出していますが、どの本を買ったらいいですか?」
    「私たちの地域でも絵画教室を開けませんか?」
その時、このように回答することにしています。
    「本よりも、絵画教室よりも、HPの「初心者のための水彩画教室」はずっと内容が充実していますから、それで勉強したらいかがですか?第一無料だし」と。

これは面倒だから言うのではなく、正直効果的な上達が期待できるからです。
これまでの実例として、HPの「初心者のための・・・」の中の数枚をしっかり描けば、街の絵画暦10年選手と肩を並べるほど上達できることを何度も体験しました。
ぜひあなたも「初心者のためのトレース水彩画教室」にチャレンジし、絵を描く心豊かな生活を楽しみませんか!

HP「初心者のためのトレース水彩画教室」のとっておきの活用のコツをお教えします。

楽しく描くこと
絵の上達には「楽しく描く」ことが極めて重要です。音楽は音を楽しむように、絵は描くことを楽しむのが目的だからです。
そのため教材が50枚以上もありますから、描きたい絵だけを探して、そこから絵の素となる写真をプリントアウトして、楽しみながら描くことが大切です。
でも、最初のリンゴの「トレース水彩画手順のすべて」を見て、トレース水彩画の特色をしっかり把握してくださいね。

彩色より線画で得点を稼ぐこと
トレース水彩画では、A・トレースして線を描く B・彩色する の2つの行程からなっていますが、Aの方がBよりはるかにカンタンです。
そのためBの難しさをAでカバーする、具体的には強い筆圧で強い線を描き、その分サラッと彩色するのがコツなのです。上の筍の絵もそのようにして描いたものです。
しかし、初心者の90%以上の方の線画が弱過ぎます。
また、絵画経験者がなかなか上達しない理由としては、従来の絵の描き方のように線画を弱く描き、彩色でカバーとようとすることが原因です。
従来の描き方とトレース水彩画とは、まったく違う描き方だと思ったほうが賢明です。

失敗をおそれてビクビクして描かないこと
初心者の多くは失敗を恐れて、ビクビクしながら描いていまが、絵は心の内を表現しますから、ビクビク描いた絵は絵弱々しい絵となり、失敗を恐れることが失敗の原因となります。
絵で失敗しても命に別状はありませんから、堂々と胸を張って描くほうが上達の近道となります。

描いた絵は人に見せること
絵はコミュニケーションの道具ですから、上手下手にかかわらず描いた絵は人にみせましょう。
人に見せることを前提として描く場合、軽い緊張感がともない、それだけ上達が早くなります。

絵が描ける生活はとても豊かな生活となります。
・・・となれば、効果的に上達するには、何といってもHPの「初心者のためのトレース水彩画教室」以外にないと思いますよ。

 


美人は1週間で飽きる

2010-06-24 17:58:47 | 犬たち

大手食品メーカーからの話ですが、インスタント麺などの商品開発のポイントは、最高にうまい味の商品ではなく、ほどほどうまい味の商品を作ることにあるそうです。
技術的には最高の味の商品をつくれますが、そんな商品はヒットしてもすぐに飽きられて、短命商品に終わるそうで、逆に100点満点の70点程度のほどほどの味に調整した商品は常習化しやすく、長寿商品や定番商品となる可能性が高いのだそうです。
そういえばカップヌードルのあの変らぬ味は、クセになりそう!な不思議な魔力を持っているような気がします。

 私の大好きな格言があります。それは

       美人は1週間で飽きるが、ブスは1週間で慣れる(なれる)

私の愛車はトヨタのプリウスですが、この車のデザインはカッコいいというよりダサいという言葉に近く、そのダサさが愛着につながっているような気がします。
国産車の中でもホンダやニッサンはおしゃれなデザインの車が多く、特にマツダの車はプロダクト・デザイナーのセンスが行き届いていて、「オッ、カツコいい!」と振り向くようなデザイン的魅力があるようです。
その点トヨタ車はイマイチ洗練されていなく、非個性的、それに一貫したコンセプトが感じられない車が多いようです。
最初は世界のトヨタと言うけれど、優秀なのは営業力や技術力で、デザインに関してはちょっと人材不足か、それともデザイン力を生かすことができない企業姿勢に問題があると思っていたのですが、それが間違いであることに気づきました。
トヨタの戦略はヒットセラーよりもロングセラーを狙っていることに気づいたのです。
車で自分を実態以上にアピールしたい人や、自己の差別化を図りたい人は、トヨタの車は適してはいません。
しかしターゲットに合った生活者のライフスタイルと違和感なくマッチングし、彼らにとって飽きのこないデザインとして、生活の中に素直に溶け込むことを意識したデザインを意図したのではないでしょうか。
つまりトヨタはマーケティング戦略を徹底的に研究し、ブスでもないがとびきりの美人でもない、身の丈にあったほどほどの庶民的美人というデザインを目指しており、ひいてはその共感がロングセラーにつながるのだと思います。

マーケッター筋からの話として「マーケティング戦略」という言葉の定義で、大きく2つの流れがあるようです。
ひとつは A=売れるための方策、もうひとつは B=売れ続けるための方策 です。
A=売れるための方策の究極の目標は、大ヒットすることで、それはそれで大変なことですが、過去に大ヒットしその後は泣かず飛ばずの転落の道をたどり、結果として失敗というケースを数多くご存知のことと思います。だから私はAの戦略は成功の戦略だとは思っていません。
B=売れ続けるための方策 は本当の意味での成功の戦略です。そしてその戦略は、上記の食品メーカーやトヨタだけでなく、日本の多くの伝統的商品を持つ企業や老舗企業が実践しているノウハウなのです。

温故知新=日本には独自のノウハウを持った多くの伝統企業や老舗企業があります。
経済がグローバル化している今こそ、日本の歴史の中に世界をリードする「売り続けるためのマーケティング戦略」の素があると確信しています。

 

 


「貧しさ」があったからこそ、この豊かな日本があるのです

2010-06-14 03:28:48 | 犬たち
NHKの朝の連続ドラマ「ゲゲゲの女房」は、漫画家水木しげる夫婦の奮闘ドラマですが、最近の朝ドラの中で秀逸の面白さです。
その理由は、実話を素にしていることと、主人公のゲゲゲの女房は私より10歳以上年上ですが、私の青春時代の足跡と共鳴するものが多々あるからです。
その中でも、6月1週目のドラマはオリンピックの前年という時代背景の中、赤ちゃんのミルク代にも事欠く「貧しさ」に苦闘するのですが、私もオリンピックの年に上京し、「貧しさと孤独」の中で東京生活を送りました。
だからドラマの中の「貧しさ」をわが身のように感じるのです。

これからのドラマを類推すれば、水木しげる夫妻もその「貧しさ」を乗り越えて、新しい世界を拓いていくのですが、それは日本の経済の発展もまさにそのような道をたどりました。
高度経済成長はオリンピック後から始まり、日本経済は飛躍的発展を遂げ、世界の主要経済大国に躍り出ました。私たちも必死働き、給与袋の数字も毎年上昇したのをよく覚えています。

敗戦の焼け野原からの日本の経済的躍進の理由、それはいったい何だったのでしょう?
天然資源の少ない島国ですが、人材という資源に恵まれていたことが最大の理由ではないでしょうか。
働く日本人の資質は、真面目な上に勤勉で、向上心が強く、協調性に富み、組織力に優れていました。
そんな人材を生み出したのは、戦後の「貧しさ」が原動力となったのではないでしょうか。

   「貧しさ」は、人としてのやさしさを知り、力を結集し、団結することを覚えます。
   「貧しさ」は、知恵と工夫を育てます。
   「貧しさ」は、強いモチベーションと、精神的なたくましさを作ります。

私も南こうせつの「神田川」にジ~ンとくる一人です。
この歌は「三畳一間」とか「横丁の風呂屋」とか、まさに「貧しさ」を歌っているように聞こえますが、実はそうではないのです。
この歌の中の歌詞「あなたはもう忘れたかしら・・・」とか「・・・ただあなたのやさしさが怖かった」と、貧しかった過去を懐かしく振り返っている歌なのです。
私たちと同世代は、子供時代・青春時代に「貧しさ」を体験し、その反動としてのパワーが高度成長期を作り上げる原動力となり、もっと言えばこの豊かな社会の土台を作ったのではないでしょうか。
その原点として「神田川」の中にある「貧しさ」は、自分を育んでくれた美しい思い出としての、センチメンタリズムがあるように私には思えるのです。

私たちは「貧しさの時代」に生きた経験があるからこそ、したたかな精神力と豊かな思い出を持てるのではないでしょうか。



絵が飛躍的に上達する、とっておきの話

2010-06-04 04:27:42 | 犬たち
絵が飛躍的に上達する、とっておきの話をします。
それは絵を描く前、つまり画用紙が真っ白な段階で、以下の2つのチェックポイントをしっかり頭の中で整理してから絵に取り掛かることにあります。

ひとつは「これから描く絵を、頭の中にしっかり描く」ことです。
そしてもうひとつは「描き進める順番を決める」ことです。

絵もそうですが、モノづくりの大原則は「目標」と「計画」が必須なのです。
初心者の方によくある事例ですが、無計画にどんどん描いたら、こんな絵になっちゃった!という描き方をしますが、これではいくら描いてもなかなか上達はしません。
「これから描く絵を、頭の中にしっかり描く」行程とは、描く前に自分が描きたい絵となる「目標」をしっかり構築すること。そしてその「目標」に向かって進む「計画」が「描く順番を決める」に該当するのです。

「これから描く絵を、頭の中にしっかり描く」行程のもっとも大切なことは、絵のテーマをしっかり決めることです。
絵は感動を表現するメディアですから、絵のテーマは画家が捉えた感動でなければならず、その感動をしっかり構築することが第一の作業です。
次はそのテーマをより明確化するには、何を強調し、何を目立たなくし、何を省略するかを決めることです。
またトレース水彩画は写真を素に描きますが、描き手の得意な領域と苦手な領域がありますが、写真上での苦手な領域をどのように克服するかも検討する必要があります。
私はそんな苦手な部分や、描くのが面倒な部分の描き方は、無理に描かないでごまかしてしまうことをお薦めしています。ごまかすことも重要な絵のテクニックだからです。 

「描く順番を決める」行程は一見簡単なように見えますが、とても重要なチェックポイントなのです。なぜなら水彩画の大きな特徴は、変な色を塗って「アッ、しまった!」となっても、後戻りが出来ず、失敗がカバーできない画法だからです。
「描く順番を決める」の基本は、どの段階でも出来上がりがイメージできるような描き方がポイントです。最初から出来上がりがイメージでき、バランスをとりながら少しずつ完成への「目標」に近づいていく描き方なのです。
トレース水彩画では ①トレースして線画を描く ②黒色で明暗だけで描く ③彩色する という描き順を推奨しています。

しかし、例外もあります。
上の絵では、真っ白な画用紙に最初に描いたのは空の色でした。
その理由は、この絵での空の描き方は画用紙をたっぷりの水で濡らし、その上に絵の具を落とすことにより自然に色が広がる描き方で、失敗の恐れもあるため、もし途中で空を描くとすると、せっかく描き進めてきた絵を台無しにする恐れがあるために、空を最初に描くこととしました。

上達のためのとっておきの話といって、初心者マークみたいな当たり前の話になリましたが、そんな当たり前のことを守るか否かで決定的に上達に差がでるのです。