ノー天気画家の本音生活 

これが私の生き方などとヤセ我慢するよりも、今日の風に流されましょう!

熊には会えなかったけれど、カモシカ君には会えました

2015-05-31 11:07:27 | 犬たち

新緑が美しいこの季節、妙高山、乗鞍岳を回る2泊3日の旅に行ってきました。

NHKのBSで放送されたプロアドベンチャーレーサー田中陽希による「日本百名山一筆書き踏破・グレートトラバース」の番組に惚れてしまい、その後追い旅をすることにしました。
しかしこの年では百名山のひとつの山の登頂もしんどいため、その傍まで行ってグレートトラバースの気分だけでも浸りたいと思い、百名山でも特に印象が深い妙高山、乗鞍岳に行くことにしたのです。

いや~、その旅の印象が、今でも頭に焼き付いている私なのです。

                    

第二の人生も12年となり、私たちの旅の形が出来てきました。それは・・・

  旅の形①、旅の目的は絵を描くための、素材探しの旅であること。
  旅の形②、マイカーを駆使してのドライブ旅であること。

旅の形①の回答として、私の絵であるトレース水彩画は写真を素に描くため、絵を描くための第一歩は写真を撮ることから始まり、それを目的とした旅となります。
それではそのための素晴らしい写真とはどんな写真でしょう。
団体観光客にガイドさんが「皆さ~ん、この場所からこの方向に向かって写真を写してくださ~い」という光景を目にしますが、そこで写した写真は、最も素晴らしくない写真です。
なぜならその風景は手垢のついた風景であり、独自性がないからであり、自分の足と心で探してこそ、素晴らしい情景と巡り合うのです。
だから私の旅は、自分の心に問いかける「感動探しの旅」となるのです。

旅の形②の回答として、旅好きの私は、月に1回程度は日帰り旅、年に数回は泊りがけの旅をしているのですが、ほとんどすべてはマイカー(上の絵のレクサスSC430)でのドライブとなります。
私は車の運転が大好きだからです。
伊豆箱根、富士山周辺、千葉など200キロ圏は何度もドライブしており、故郷の金沢への行き来は言うに及ばず、北は青森、南は四国・中国とマイカーを駆使して楽しんでいます。
そういえばこの12年間飛行機は1回あるものの、新幹線は一度も乗っていないことになります。
いつも妻と二人だけの旅となるのですが、運転するのはいつも私で、妻は助手席が定位置で、他人から誤解されるも恐れず、いつも一緒に旅をしています。

                     

妙高山、乗鞍岳の宿は、大自然の営みを壊さないようにひっそりと立っていました。
特に乗鞍岳の宿はツキノワグマの生息地にあり、遊歩道を歩けばあちこちに獰猛そうな熊の写真と注意書き、そして鉄パイプと小槌がぶら下がっており、叩くとその音で熊は遠ざかるということのようです。
妻はおびえるものの、私はまさかの半信半疑で山道をかき分けて進んでいたのですが、突然犬を連れた迷彩服を着たマタギのようなおじさんに出くわしました。
さっそくその話をすると、このあたりは日常的に熊が出る場所で、昨日もこのあたりで熊を見かけたとのことです。
そのためなのだろう、彼は太い杖に鈴をいくつもつけ、腰に熊よけスプレーを携帯し、護衛のため屈強な犬を連れており、熊対策の万全の用意をしていました。
「でもワシは大丈夫!、襲ってこないから」と、ニヤッと笑ったのですが、そこに隠された何かの秘密があるように私には映りました。 

とは言うものの私たちはすっかりおびえ切り、急いで引き返すことにしました。
しばらく歩くと、前方に偶然にもカモシカが草を食べているのに出会いました。
引き込まれそうな目で見つめあっていましたが、カモシカはゆっくり茂みの中に消えていきました。
私は突然そのカモシカこそ熊に襲われるのではないかと不安になり、宿に着くなり宿の年配者の方に聞いてみました。・・・すると

「な~に大丈夫、最近の熊は草食系になってしまったんだから。」

人の世も野生動物の世界も、なんか小さな平和を求めているのかもしれません。 

 

 


鎌倉・ココギャラリーの個展「鎌倉 逗子 葉山の四季」は好評です

2015-05-11 01:34:03 | 犬たち

展覧会は終了しました

 

個展「鎌倉 逗子 葉山の四季」を鎌倉駅前の小さなギャラリーで開いて、もう1ヶ月が過ぎました。
1ヶ月も続く個展は長すぎるとお思いでしょうが、これからが佳境でまだまだ続きますよ~。

私はこれまで4回の個展を開いてきましたが、それは絵を描き始めた50歳代に集中しており、それ以降の十数年間は一度も開いたことがありませんでした。
絵を描き始めた当初は、絵を描く=展覧会に出品 と頑なに信じていたからですが、4回目ともなると展覧会そのものに疑問を持ち、これからはインターネットこそ時代の流れと気づいたのがその理由です。

とはいえインターネットとかパソコンとかの横文字が大の苦手の私は、パソコンから逃げ回って停年まで来たものの、皮肉なことに悠悠自適の年になってようやくパソコン教室に通い始めました。
そして美人先生に叱られながら、汗を拭きながらのお勉強となりました。
その結果、ようやく2002年ホームページ「森田健二郎のトレース水彩画」を自力で立ち上げることが出来ました。

あれ以来すべての作品はホームページ内で発表し、徐々にアクセス数も増加し、このホームページを基点に数多くの出版化の依頼もあり、絵画教室の講師の依頼もあり、各種の仕事も発生してきました。
特に2012年から開始した「動画シリーズ」は、延べ10万アクセスを超え、私だけでなく、私の提唱する「トレース水彩画」も、社会的な信頼を勝ち得たと思っています。
展覧会からインターネットでの作品の発表と、戦略の切り替えは功を奏しました。
振り返ってみれば、これほど積極的にインターネットを活用した画家はいなかったのではないかと自負しているだけでなく、インターネットを活用したからこそいろいろ活躍できた今があるとも思っています。


しかし困ったことも起きていました。
インターネットで作品を発表すると、その情報は広く世界に流れるものの、原画が出ていくわけではないため、描き貯めた作品がドンドン増え、その絵が、押入れの中にどんどん溜まっていきました。
私には娘がいませんが、愛情いっぱいに育てた娘が、年頃になっても嫁に行かないのを傍目で見る父親の心境になり、何とか娘を愛する人のもとに嫁いでいくことを願うようになりました。

ちょうどそんな時、地元の不動産会社であるココハウス様が鎌倉駅に小さなギャラリーをオープンし、展覧会にどうですかという話がありました。
その展覧会こそ「合コン→結婚」のまたとない(最後の)チャンスではないかと考え、絵の販売を目的とした展覧会の開催を決心し、2つのお願いをしました。
   
   お願い1 原画の販売価格はリーズナブルといいますか安価な価格にしてほしいこと。
   お願い2 私はノーギャラとし、売上金は地元への還元を優先してほしいこと。

ココハウス様はそれを暖かく受け入れ、開催から1ヶ月、思惑通りと言いますか、予想以上に順調に販売が進んでいます。

そして想定外のことも起こりました。

私の愛情たっぷりに育て上げた娘(絵)は、私以上に強い愛情に包まれて嫁いでいく(販売されていく)ことを知ったことです。
それは父親(画家)にとって、ちょっぴりさみしいものの、何と幸せな事なのでしょう!

絵の醍醐味は、描く楽しさもさることながら、その絵を観てもらい買ってもらい、飾っていただくことにあることをしみじみ感じた体験でした。
親バカかもしれませんが、わが娘は明るく気立てのいい美人♡ぞろいばかりですので、あなたも気に入って貰い手になっていただけたらとても幸いです。

常設展のように言いましたが、その間陶芸展やスポーツ用品のデモンストレーション、絵画展などを併用して行われた期間もあり、その期間は私の作品はギャラリーの片隅に追いやられるのですが、曲がりなりにも継続して展示してきました。
これからもいろいろなイベントと併用して展示することもありますが、お近くまでお越しの際はぜひお立ち寄りいただけたら幸いです。