上の絵は「ペットのお言葉」の5月23日のクックちゃんの絵です。
淡彩というより濃厚な絵、描き込んだ絵・手の込んだ絵に見えますが、実はサラッとカンタンに描いた絵なのです。(上達したからそのように見えるだけなのです。エヘン!)・・・もっと言えばちょっとしたコペルニクス的な描き方を見つけ出したからなのです。
「ペットのお言葉」は1日1枚描く企画ですが、これまでは3日で1枚というペースで描いていましたからハードといえばハード、365日休みのないスケデュールのため、よりカンタンにより短時間に、そして負担が少なく描ける描き方として、これまでと違う「はがき絵」の描き方で描くことにしました。
その違いは上の絵を丹念にみれば、輪郭の細い線がなくなり、それに変わって筆の線で描かれているのがおわかりいただけたと思います。
その描き方は5年ほど前に同じトレース水彩画でも「はがき絵」の描き方として作ったサイトがありましたので、それをクリックしてごらんください。5年前でしたので絵が稚拙なのはご容赦ください。
その違いは、これまでのトレース紙は「パイロット プラスチックカーボン」でトレースし、直接黒い線を画用紙に描くことができましたが、今回のトレース紙は「スーパーチャコペーパー」(デザイン複写紙・薄紙、画材店等で販売)を使用しています。
「スーパーチャコペーパー」の特色は水でぬらせば線が消えてしまうという特色を持っていますから、水を使う水彩画に最適な画材なのです。
そのため以下の描き方の特色があります。
特色1 輪郭線は筆の線となります。
トレースされた青い線は最終的には消えてしまう線です。つまりトレースされた青い線をなぞるように筆を走らせると、自動的にトレース線が消え、筆の線が残ることになります。
その筆の線こそこの絵の表現の中心となりますから、ゆっくりていねいに、そして大胆に強弱をつけて描くことが絵のポイントとなります。
筆の線は太さといい濃淡の強弱といい、これまでのトレース線よりはるかに幅広くそして深く表現することが出来ることがおわかりだと思います。
特色2 彩色はカンタンに>
輪郭線に表現の中心を持っていった分、彩色はとても簡単にサラッと塗れば絵の完成となります。
実をいいますと、従来のトレース水彩画で苦労している方こそ、この描き方をお勧めします。それだけカンタンに楽しく描くことができるからです。