安倍政権の掲げる「アベノミクス」がなぜ日本を元気にするのか、私なりの方法で解説してみることにしました。
安倍政権の打ち出した「アベノミクス」は、デフレ脱却による景気浮揚を打ち出した政策ですが、市民感覚からすれば最もわかりやすい形として、人手不足という社会現象となって表れてきました。
人手不足はそれ自体マイナスですが、全体としては景気が上向き、経済が活性化してきたことを如実に表しており、日本はひさびさの好景気に向かうことが想定されます。
特に外食産業や建設・土木産業は深刻な人手不足となり、建設業では、これまで男性の聖域だった工事現場などに女性を大幅に導入する計画まで進んでいます。
これまでの雇用形態も人件費を抑えるために、正社員ではなく、嘱託契約や派遣契約、業務委託やパート契約などといった多様な契約を導入していました。
しかしこれからはもっと人材を大切にしなければ、企業の発展が望めない、そんな時代にもなりつつあるようです。
そのような人手不足の状況になったことは、日本にとって本当に久しぶりのことになるのです。
しかし長期的視点で過去を振り返れば、就職氷河期と言われた近年の一時期を除けば、日本は長い間人手不足の時代だったのです。
私は昭和41年に就職したのですが、その時代は就職といえば終身雇用が当たり前の時代でしたから、就職した会社に停年退職まで「身をささげる」という気持ちで働くことが、当然のこのように思っていました。
それを雇用する会社の立場から見れば、(人手不足の中で)ようやく確保した人材は、役立つ人材として育てることにより、企業発展の礎にしなければならないという、ゆるぎない戦略があったような気がします。
だから社員は会社に対する忠誠心や共同体意識が高く、大げさに言えばそんな強い労働への意欲は、日本の成長発展に貢献し、強い日本を作っていったと言っても言い過ぎでないかもしれません。
つまりアベノミクス効果は、まず最初に人手不足の状況に陥ることにより、それが労働者への昇給と繋がるだけでなく、人材育成こそ企業の成長戦略の柱であることを再認識させたことになったのではないでしょうか。
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アベノミクスの最大の目的は、デフレを脱却し、緩やかなインフレ(物価上昇率2%)になることを目指しています。
それでは何故 デフレを脱却し、インフレを目指すことは、景気浮揚や経済発展につながるのでしょうか?
デフレとはお金の価値が上がり、インフレとはその逆にお金の価値が下がることを意味するのですが、そのお金の価値が下がることが、なぜ景気浮揚につながるのでしょうか?
その答えは簡単で、たとえばある人が10万円を持っているとすれば、
デフレ時代は、時とともにお金の価値が上がるわけですから、お金をすぐ使わないで貯めこむことで、10万円が11万円の価値となり、つまり使わないことが利口なお金の使い方ともなるのです。
その逆にインフレとなれば、時とともにお金の価値が下がり10万円が9万円となるわけですから、早く使った方がお金の価値を活用できるのです。
景気が良くなるとは、積極的にお金を使う=淀みなくお金が循環することですから、緩やかなインフレこそ、景気浮揚だけでなく、株価上昇・円安にも影響を与え、国際競争力にも大いに貢献できるのです。
その逆にデフレでは、お金を使わない→値下げする→企業業績が悪化する→給与が減る と経済が落ち込んでいく負の循環となっていくのです。
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民主党が政権交代しての3年間、日本は深刻なデフレの中にありました。
少子化が進み、その逆に高齢者の人口が増え、物価が下がるのはいいのですが、国民の収入もそれ以上に下がり続けました。
当然経済も停滞し、日本から活力がなくなりつつありました。
結論からいえば、デフレにより、日本は縮み続けていたのです。実は日本が弱体化の道を歩んでいたのです。
政権交代した安倍政権は、日本の弱体化に強い危機感を持ち、間髪を入れずに「アベノミクス政策」を打ち出し、日本回復への戦いが始まりました。
それは「3本の矢」として、お金の流通量を増やす大胆な金融政策、10兆円規模の経済対策、民間投資を喚起する規制緩和等を大胆果敢に展開しました。
あれから1年半、数字としては明確にアベノミクス効果が出始めているのです。
株価は80%・実質GDPは4.2%の上昇となり、企業収益は40%の上昇となりました。
雇用においては女性就業者は60万人増加、賃金上昇も最高水準を示すに至りました。
つまりアベノミクス効果により、企業業績の改善→投資の拡大→賃金の増加→消費の増加→企業業績の改善→・・・と景気の歯車がゆっくりと回り始めてきたのです。
アベノミクス効果はこれからが本番で、本格的な好景気が到来すると思われます。
好景気には新規産業が台頭する時であり、若者が名乗りを上げる時でもあります。
そして新しい世界の中の日本の形が、再構築される時でもあります。
私は老人と言われる年になり、この好景気に乗じて何かをしようという気持ちなどはまったくありません。
ただ志ある青年たちが未知の世界に乗り出し、果敢にチャレンジし、力強い日本を形作っていく様を、しっかり見守っていきたいという願望を強く持っています。