ノー天気画家の本音生活 

これが私の生き方などとヤセ我慢するよりも、今日の風に流されましょう!

日本流「おもてなし」が、これからの観光産業の芯となります

2014-01-25 16:30:09 | 犬たち

これから大きく成長する産業、それはなんといっても観光産業です。

アベノミクス効果による景気浮揚で、国内旅行者数を増加させるだけでなく、それ以上に外国からの観光客の増加が期待できるからです。

2020年に東京オリンピックが開催されますが、それも大きな要因ですがそれだけでなく、日本は観光資産としてのポテンシャルがあるにも関わらず、実力以下の結果となっており、その反動としてV字回復が期待されるからです。
観光ランキング(外国からの観光客数)1位はフランス 2位アメリカ 3位中国 から始まって、日本は30位前後で、アジアでは香港・韓国にも大きく水をあけられているのです。
そのため政府は観光に本腰を入れ始め、昨年はようやく外国からの観光客数は1000万人を超え、2020年には倍増の2000万人超えを目標に掲げ、専門家筋ではそのクリアは実現可能と読んでいます。

しかし観光は経済規模として小さいのではと誤解している方も多いようです。
日本の観光産業は49.4兆円と自動車産業に匹敵する巨大市場で、経済の波及効果も大きく、多くの雇用や、地域の活性化を創出しており、これからの日本経済の重要なけん引役として期待できるのです。

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日本の旅には世界に例のない個性的な魅力が詰まっています。
たとえば温泉旅館は日本文化のテーマパークそのものではないでしょうか。
そろいの浴衣を着るのもいいし、露天風呂では裸の付き合いで見知らぬ人と仲良くなり、何といっても和食は目でも舌でも喜ぶこと請け合いです。
その上日本の四季のすばらしさを堪能できるのです。
そのような隅々まで行き届いた「おもてなし」に、旅人は旅を満喫できるのです。

その「おもてなし」も日本独特の文化に立脚しています。
英訳すれば「ホスピタリティ」がおもてなしに最も近い言葉となりますが、ホスピタリティは西洋的考えに立脚しており、「お客」とは上下関係で結ばれ、より高いホスピタリティとは、お客のニーズをいかに具現化するかになるのです。
しかし「おもてなし」は、茶の湯の文化に代表されるように、「お客」と対等の立場にあり、サービスを提供する側を「主人」と呼ぶこともあります。
だからこそサービスを提供する主人は趣向を凝らし、お客はそのおもてなしを存分に堪能するのです。
おもてなしは主人からのメッセージそのものであり、時にはお客が想像もしていなかったおもてなしを受けることとなり、それは大きな感動となるのです。
 

日本の観光産業はこれから先大きく拡大すると前記しましたが、従来からあるすべての観光がすんなり成長していくわけではなく、これまで以上に激しく新規参入があり、それとともに長い伝統を誇るサービス業の淘汰を繰り返す・・・
生き残りをかけた戦いが激化していくことが容易に想像されるのです。
その勝ち抜くためのポイントなど、素人の私などわかるはずもないのですが、以下のコンセプトがひとつのよりどころとなるような気がします。

旅の醍醐味は異文化との出会いにあり、そこ感動があることです。

ここで言う文化とは、歴史や伝統だけではなく最先端の脈打つ現代もあり、自然や風土だけではなく産業や政治経済も含み、観ることや鑑賞する事だけでなく、食べる・遊ぶ・買う・学ぶなど生きることすべてを包括しています。
しかし重要なことは、それらを串刺ししている土壌=文化こそが、人を引きつけて離さない力となっているような気がするのです。

日用雑貨を見るのが大好きな私は、日本を代表する「ニトリ」と、スウェーデンを代表する「イケア」によく行くのですが、「ニトリ」はお値段以上の安価な品物が揃っている大型雑貨店以外のなにものでもありません。
一方の「イケア」は、単なる物売りに止まらず、スウェーデン文化のテーマパークそのものなのです。
だからとにかく楽しく、そして行くたびにいろいろな発見があるのです。
北極圏に近い過酷な自然に囲まれたその国だからこそ、これほどまでに強く「生きる喜び」を大切にしていることを改めて感じいるのです。

今私は、より静かに、そしてよりゆっくりと、この国「日本」を味わってみたいと思っています。

 


水彩画上達のコツ 彩色の順番に秘策があるのです

2014-01-12 05:49:53 | 犬たち

色を塗る段階でいつも失敗するのですが、どうしたらうまくいくでしょうか?

絵画教室に入講する人は一様に、「彩色が難しい!」「色で失敗する!」といいます。
絵の制作行程を線画と彩色に分ければ、トレース水彩画では線画は写真をトレースすればいいわけですから、初心者でもそれなりの線画を描くことが出来ますが、、せっかく線画をうまく描いても、彩色の段階で失敗してしまうのです。
しかしトレース水彩画では彩色においても、これまでの常識を覆したアッと驚く仕掛けがあるのです。

まず色とは何か?を知る必要があります。
色、それは3つの要素から構成されているのです。

3つの要素とは 明るさ暗さを示す「明度」、赤とか青とか色の種類を示す「色相」、色の濁り具合を示す「彩度」からなっており、思い通りの色を出すためには3つの要素それぞれが正しく配合されていなければならないのです。
その上水彩ですから絵具が乾かないうちに、素早く調合しなければならなく、初心者のみならず熟練者でもとても難しかったのです。

しかしトレース水彩画の考案者(私の事)は、その彩色作業を分業化し、2つに区分け(1+2に区分け)することを思いついたのです。
1度にしなければならないことを2度にする、それは圧倒的に簡単になることを意味します。
トレース水彩画の企業秘密はそこにあるのです。(秘密といってペラペラしゃべりましたが・・・)

つまり彩色の中で最も難しい「明度」を先に塗ってしまい、次の彩色の行程では「色相」と「彩度」だけに集中すればいいのです。
それにより彩色がず~っと簡単になり、より正確な色合いが再現できるのです。 

その彩色方法として、以下の彩色の各ステップをしっかりおこなっていく、それが成功への秘訣なのです。  

        ステップ1. モノクロで描く

       ステップ2. 明るい色を大胆に塗り重ねる

       ステップ3. 暗い色をていねいに塗り重ねる

       ステップ4. 影の色を塗り重ねて絵の完成
 

以下、各ステップごとに解説していきます。

ステップ1. モノクロで描く

塗る絵具は水彩絵具の黒色ではなく、「漫画家の使用する墨汁」を使用します。
この上にいろいろな色を重ねることになるのですが、水彩絵具では黒の上に重ねた色がにじんでしまい、絵を台無しにしてしまうからです。
私はこの墨汁を見つけるまで数多くの絵具やインクを探し回り、美しいグラデーションが表現でき、かつ決してにじまない「漫画家の使用する墨汁」と巡り合ったのです。

描き方は露出オーバーなモノクロの絵をイメージして描くようにしましょう。
その描き方のひとつとして、写真をプリントアウトする際に、モノクロ設定にすると同時に極端に露出オーバーにプリントし、それを手本に描く方法が効果的です。

このモノクロで描く行程を終了すると、一気に絵の全体像が見えてきます。
そのため絵の全体像を把握しながら次の彩色を行うことが出来、それは彩色をいっそう容易にすることになります。

ステップ2. 明るい色を大胆に塗り重ねる
見本となる色をピンポイントで決め、パレットの上で混色し、何度かの試し塗りの行程を経て、納得した色味を作り、それを重ね塗りしてください。

このステップ2での彩色のポイントは、詳細にこだわらず大胆に大きくとらえて描くことです。
そのためたっぷりの水で溶いたやや薄めの色を、厚く塗るように心がけるといいでしょう。
大胆に言いましたが、はみ出し塗りや、塗り残しをしてはいけません。 

ステップ3. 暗い色をていねいに塗り重ねる 
ステップ2での色が乾いてから、より濃い色を写真を見ながらていねいに塗り重ねていきます。
絵の主役となる部分はしっかり描きこみ、それ以外の部分は思い切り手抜きすることで、絵に説得力が出てきます。

ステップ4. 影の色を塗り重ねて絵の完成
影や絵の暗い分部を重ね塗りすれば、絵の完成となります。
このステップでの彩色は、ほぼステップ1の場所を重ね塗りすることとなり、墨汁が隠れてしまうことも、ねらいのひとつなのです。

上の絵はこれを動画で納得トレース水彩画 塗る順番を守るで動画化したものですが、この動画をご覧いただければ、トレース水彩画の彩色方法がよくわかると思います。

上手な絵を描く秘訣は、簡単に描くコツを発見することなのです!