ノー天気画家の本音生活 

これが私の生き方などとヤセ我慢するよりも、今日の風に流されましょう!

失業率の低下が、景気の好循環の第一歩だといいのにな~♪

2014-11-29 10:29:36 | 犬たち

今回は「失業率」の話をします。

失業率とは失業者数を労働力人口で割った数値で、失業者とは就業が可能で仕事を探しており、仕事があればすぐ行える人を言います。
よって私は悠々自適の身分ですから、仕事をしなくても失業者でもないことになります。


ずいぶん前の事ですが、TV等でも活躍する著名な経済評論家を取材した折、私は「素人でもわかる景気判断のデータなどありますか? 」と、まさにド素人丸出しの質問をしたことがあります。
その回答として、「失業率」の数字こそそれに該当し、失業率が4%より上が景気が悪く、下が景気がいいと判断すればいいという、小学生にさとすように話してくれました。

また、経済通で知られる政治家との会食の機会があり、その中で彼は「失業率」に最も注目しているという話がありました。
なぜなら、失業率が6%以上になれば、若者を中心に不満が噴出し、社会の秩序バランスが崩壊する恐れがあり、何としてでもその前に手を打つことが政治の使命であるという話でした。
そういえば数年前の就職氷河期のピークは、失業率5.3%で、確かにあの頃の若者の目は血走っていましたネ。

それ以降、私は「失業率」という言葉が頭の片隅にあったのですが、最近「アベノミクス効果」により失業率が改善され、その逆に人手不足が問題化しているという話を聞くようになりました。

日本最大の牛丼チェーン「すき家」は、以前からブラック企業との風評があり、その中でもワンオペといって深夜時間帯の一人勤務は過酷過ぎと言われていました。
そして最近になって退職する社員が続出し、人手不足での休店や閉店が相次ぎ、赤字に転落するまでになりました。
つまり過酷な労働は人余りの時にこそ通用する話で、人手不足の時代では、働く人を優遇するなどの雇用の安定に努めなければ、経営危機のおそれさえ出てくるのです。

インターネットで「日本の失業率推移」を見れば、完全失業率は 2011年から4.6%、4.3%、4.0%と続き、今年10月で3.5%と低下しています。
それを世界的視点で見れば、上から順に ギリシャ27% スベイン26% イタリア12% フランス10% アメリカ7%となり、日本の3.5%はとても優秀な成績と言えるのではないでしょうか。

ギリシャやスベインなどの失業率の高さは、経済破綻のデフォルト(債務不履行)によってであり、政治の失敗は国民に大きな犠牲をしいることになるのです。

そしてちょっと気になるのは 韓国3.1% 中国4.1%で、かなり数字が低いのですが、それにはうさんくさいにおいがします。

韓国の失業率は韓国独自の算出方法で出したものであり、国際基準から換算した数字では3倍弱の12%ほどになり、実態経済はかなり深刻な状況にあるのです。
韓国は無理をしてまでも健全な国に見せようとする、中身はさて置き外見をとても気にする、そんな国民性なんでしょうか。

中国は失業率以前のその基幹となる重要な数字として、GDP(国民総生産)の成長率の数字があり、それが7.3%と発表しました。
しかし多くの経済学者がその数字に首をかしげており、実態は-1~1%程度ではないかとの声がありました。
中国では大学出の失業者が街にあふれているとのことで、その実態を見れば、失業率の数字も信用できなくなるのは私だけでしょうか。

                   ●

今回の衆院選の争点は「アベノミクスの賛否」と言われていますが、私はデフレ脱却は道半ば、今更やめるとか大幅修正はすべきではなく、このまま突き進むべきと強く思っています。

アベノミクスの成果は、今のところ上記のように、「失業率の低下」と「株価の上昇」に繋がりました。
しかし肝心かなめのGDP(国民総生産)はマイナス成長となっており、そこに野党が付け入り「アベノミクスは失敗だ!」と叫んでいるのです。

考えてみれば、失業率の低下は雇用の増大であり、それは仕事が忙しく人手不足になったからとか、攻勢のチャンスで拡大が見込めるから雇用に踏み切ったことを示しています。
しかし今が昇給や賞与に跳ね返るまでのタイムラグの期間であり、一定の期間を経て確実に昇給や賞与に反映されると思います。
つまりデフレ脱却のためのインフレ目標政策と、消費税引き上げの、いわばアクセルとブレーキを同時に踏み、車が不安定になるような状況を招いた面にあるようで、近い将来に景気のスピードが加速するのではないでしょうか。

しかし景気を好循環にのせるには段取りがあり、まずは失業率の低下から始まり、紆余曲折をたどりながらゆっくりと景気上昇に向かうと信じる私は、やっぱりポジティブ志向の塊のようです。

 


私の著作本が高騰しています。それはなぜなのでしょう?

2014-11-20 11:09:58 | 犬たち

絵画教室の生徒さんから驚きの話を聞きました。

「先生の本が欲しくて街の本屋さんを探し回ってもなく、やっと見つけたのが中古本サイトで、なんと1万7千円程の高値になっており、びっくりしました!」

その本とは、その中の一冊「プロが隠す秘密の画法トレース水彩画入門」で、定価は2000円ですから、私の方こそびっくりしました。

これまで8冊出版し、増刷を重ねて累計14万部を発売したことになるのですが、日本最大の中古本市場であるアマゾンからの私の著作の現在の中古本の価各一覧です。

  プロが隠す秘密の画法トレース水彩画   定価2000円 中古本価格16416円   8.2倍
  水彩画革命                    定価1400円 中古本価格 3044円   2.2倍
  ぬり絵画法                    定価1200円 中古本価格 1263円   1.0倍
  なぞってカンタンスケッチドリル            定価 900円 中古本価格 3000円   3.3倍
  (なお「水彩画プロの裏ワザ」は私の著作ではありません。)


小さな胸に手を当てて考えれば、そういうば、思い当たる節がいくつかありました。
そのひとつは、知らない人からのメールが増えたことで、その内容はトレース水彩画にチャレンジしたことでの、描き方などの質問や、上達したことの感謝などです。
そしてもうひとつは、絵の注文が増えたことですが、それは数年前からすべてお断りしています。(その理由は後記)

それではなぜ、今になってトレース水彩への関心が高まってきたのでしょうか? 

それは    1. トレース水彩画が時代のニーズに合ってきたこと。
           2. 絵を描くことで、収入を得ようとすることを放棄したこと。

その2つにあるようで、特に2.は的外れのようでいて、大きな成果となっているような気がします。

1. トレース水彩画が時代のニーズに合ってきたこと。

トレース水彩画を発表してから10年、当初は「インチキっぽい」とか「いかがわしい」とか、陰口をたたかれていました。
しかし時代は変遷し、パソコンでの絵画制作や、アニメ技術の3D化などの進化が加速している中で、旧態依然とした化石のようなこれまでの描き方こそに、限界を感じてきたからのようです。
絵を描くことで大切なことは、その出来上がりのクオリティにあり、描く方法は人それぞれという、ごく当たり前のことに気づいてきたからではないでしょうか。

 

2. 絵を描くことで、収入を得ようとすることを放棄したこと。

私は停年退職から画家を目指したのですが、その目的は絵を描くことを楽しむというより、収入を得ること、趣味というより実益を目指しました。
その方法として、インターネットのHPに絞って展開したのが出版社の目に止まり、8冊もの出版化が実現しました。
それに呼応してペットの肖像画を描くというふれ込みが功を奏し、絵の注文も商売繁盛、忙しい日々が続きました。
しかし見た目はチャランポランな私でも、中身は(クソ)真面目で、特に金銭がらみとなると重圧を感じるタイプで、だからはっきり言えば辛くて苦しい創作の日々でした。
なぜならトレース水彩画は写真を素に描きますが、失礼ながら依頼主から送られているペットの写真に魅力がなく、悪戦苦闘しても絵のクオリテイが上がらなかったからです。

そしてある時、新しい依頼者からの注文に、勇気を持ってお断りしたのですが、その瞬間の解放感は予想外に大きく、心の底から喜びが込み上げてきました。
それ以降すべての注文を断り続けて今に至るわけですが、収入は減ったものの、絵を描く楽しさを取り戻すことが出来たのは言うまでもありません。

それ以降絵への取り組みが大きく変わりました。
トレース水彩画の啓蒙と普及に舵を切り、インターネットのHPでも、これまで営業を目的としていた内容から、絵の描き方と、描くすばらしさを伝えることに内容を変えました。

ひとりでも多くの人が絵を描く喜びを感じる、それが私の仕事になりました。

私のHP「森田健二郎のトレース水彩画」をご覧いただければわかるのですが、秘伝と言われるものも含めて何から何まですべて公開し、懇切丁寧にそして徹底的にトレース水彩画の描き方をオープン化しました。
特にシリーズ「動画で納得トレース水彩画」は、アクセス数では10万を超え、かなりのインパクトを与えたと思います。ぜひ一度ご覧ください。

そのように啓蒙活動に邁進したことが、トレース水彩画への関心を高めたと確信しています。 

トレース水彩画はこれからどのようになっていくかはわかりません。
わからないけど、ひとりでも多くの人が絵を描く喜びを感じることができるように、それがこれからの私の仕事であることは変わらないと思います。


新シリーズ「この町の日常が好き」を開始しました

2014-11-10 04:41:40 | 犬たち

新シリーズ「この町の日常が好き」は、私の住んでいる神奈川県逗子市を基点として、隣接する鎌倉・藤沢、葉山などの風景画を描く企画です。

タイトルの中の「日常が好き」とは、鎌倉や湘南はTVの旅番組の常連で、皆さんご存知の有名観光スポットがたくさんありますが、この企画ではそんな絵ハガキのような風景画を極力避け、普段着の視点、裸の王様を見る少年のような視点で描こうと思っています。

この企画を推進するための大切な手本があり、それは6年前「湘南100描」として、同様なシリーズ企画を展開したことがあります。
その当時は風景画の描き方に自信がなく、暗中模索しながら風景画を描いていたわけで、1枚描くのも大変なのに、100枚も描いたのですから、何かしら風景画の描き方に自信のようなものが生まれてきたのを記憶しています。
その中での最大の収穫についてお話ししようと思います。
                   
トレース水彩画は写真を素に描くわけですが、その行程を区分すれば2つに分かれます。

        1.いい風景に出合い、写真に収める
        2.その写真を素に絵を描く

となるわけですが、絵のクオリテイのを決めるのは、1.を8割、2.を2割となり、圧倒的に「いい風景に出合い、写真に収める」の作業が絵の出来栄えを左右するということになります。
特にトレース水彩画では、絵を描く行程を簡略化といいますか、やさしくしたことが大いに影響して、結果として 2.の比重が軽くなるのです。
だから制作時間でも1.を8割、2.を2割となって、たえずカメラを持って山へ海へ町へと歩き回る毎日で、筆を持つのは夜となりました。

たとえば鎌倉といえば大仏となりますが、湘南100描の中に大仏の絵が入っていないのです。
それは大仏を描きたくなかったのではなく、描こうと思って大仏のある寺に少なくとも5回以上も通いましたが、悔しいことに描くほどのレベルの写真が撮れなかったからです。 
大仏を描くのは簡単ですが、その絵を合格ラインに到達させるのがとても大変なのです。

それではどんな写真がいいのでしょう?
単に写真のレベルが高い、たとえばフォトコンテストで最優秀の写真を素に描いても、決してクオリテイの高い絵になるとはいえないのです。
写真は絵の素材にしか過ぎず、描き手の主張やイマジネーションを刺激する写真こそ、必要となる写真だからです。
写真と絵、メディアが違えば、訴求の内容も違ってくるのです。 
 

今回の「この町の日常が好き」はどんな絵を目指しているのでしょうか?

私がこの町の最も好きなところ、それは「人生を楽しむ」ことに長けており、それを描こうと思っています。

早朝海岸を散歩すると、たくさんのサーファーが波を楽しんでいるのですが、陸に上がったびしょ濡れのサーファーが見知らぬ私に聞く言葉は共通しています。
「今、何時ですか?」
それは出勤までの時間を惜しんでサーフィンに興じているからで、それほど人生を楽しむことに積極的で、その明るさがこの町の気質なのです。

その結果として、この絵を観る方が「この町に住んでみたい!」、住んでいる人は「この町に住んでてよかった!」と感じるような、そんな絵が描けたらと思っています。