ノー天気画家の本音生活 

これが私の生き方などとヤセ我慢するよりも、今日の風に流されましょう!

なぜ、日本より中国や韓国のほうに、外人観光客が多く訪問するのでしょうか?

2013-08-27 10:42:24 | 犬たち

日本には観光資源が豊富と言われていますが、外人観光客数において苦戦しています。

最近来日する外人観光客数が増えているとニュースで伝えられていますが、それでも世界の外国人観光客ランキングのトップは、フランスの(年間訪問数)7680万人に対し、日本は861万人で30位となっており、近隣国の中国・韓国はもとより、マレーシアやタイなどにも負けているのが実情なのです。
日本は地理的なハンデがあるとの見方もありますが、ヨーロッパの端の国イギリスは2800万人であることから、観光に対する戦略そのものの練り直しが必要なのではないでしょうか。

観光産業は外貨を獲得できるだけでなく、新たな産業や雇用の創出、国としてのこの上ないPRと、きわめて重要な役割を持っているのです。
そのため政府は2016年には1800万人をめざしているのですが、国民的な盛り上がりと次代を見越した戦略があってこそ、その数字が到達可能となるのではないでしょうか。


私は仕事も含め30回以上海外旅行をしていますが、その中に「こんな旅こそ外人観光客を引き付けるのでは・・・」と思う旅を、観光立国・フランスの旅で体験したのですが、それを紹介しようと思います。
その旅は西フランスの田舎めぐりの旅ですが、そのコースには(私の知識での)名前の知れた観光地などはなく、日本的な価値観からすれば、観光地とは程遠いごく普通の田舎めぐりでした。

その第1日目、旅先のホテルというよりおしゃれな民宿で、旅行カバンを整理していたところ、「ヒゲ剃り」を忘れてきたことに気づきました。
ホテルに問い合わせたところ、倉庫を探してようやく取り出したきたのは、年代ものでヒゲが剃れる代物ではなく、私は次の宿泊地の雑貨屋で買うことで解決しようとしました。
しかし次の宿泊地には雑貨屋さんなどなく、その次もなく、そして4つ目の宿泊地は、山に隠れるように小さなスーパーマーケットがあったのですが、その時この旅には無精ヒゲ姿に何の違和感もないことに気づき、そのまま伸び放題のヒゲづらで旅を終えることにしました。

この話で言いたいことは、「ヒゲ剃り」ひとつ買うことが出来ないそんなデープな(日本で言えば、まさに上の絵のような)ド田舎が旅のコースであり、そんなコースは日本では観光地として無視される場所であったことです。
しかしそんな旅だからこそ、人の営みがダイレクトに私たちの心に響き、そこに目からウロコの多くの発見があり、深い感動を味わうことが出来たのです。
その感動をもっと言えば、フランスと言えばパリを代表するように、おしゃれで華やかさが売り物ですが、それとはまったく違う、自然と対峙するフランスの奥深さと、強かさ、そして深いやさしさを知ることが出来たのです。
さすが!観光立国フランスは、観光とは何か?を実に深く考えているのです。 

観光といっても多様な観光がありますが、その神髄は風土と歴史から育まれた「文化」を発見し、そして体感することにあるのではないでしょうか。

日本の観光は、パッケージ化し過ぎ、着飾り過ぎ、もっと言えば至れり尽くせりのオーバーサービスのため、その魅力がぼやけてしまっているのではないでしょうか。
誰もが知ってる見慣れた観光地で、Vサインをしてパチリと写真を撮り、ハイ次に行きましょう!という、ガイドブックの情報の確認のような観光には、日本人のみならず、外人であろうともうんざりしているのです。
 

日本は豊かな観光資源に恵まれた国です。

何といっても自然が豊かで、独自の文化が息づいています。
それだけでなく、こんな小さな国でありながら、経済大国であり技術立国でもあるのですが、その源は人間力にあるといわれています。
日本人は勤勉で礼儀正しく、社会秩序を守り、協調性を重んじる気風があります。
その日本の不思議を解明する観光資源を商品化できるとすれば、多くの外人が強い興味を持ってやってくると想定されます。

情報化が地球のすみずみまでいきわたった今、新しい観光の形が求められています。
そんな中で知恵と工夫を働かせば、日本文化の中に数多くの観光資源がヒット商品として顕在化すると思います。

 


水彩画上達のコツ 性格による得意・不得意

2013-08-20 11:50:27 | 犬たち


どんな性格の人が絵が苦手ですか?

私は10年近く絵画教室の講師をしているその経験の中から、絵の苦手の人もその原因を理解し対策を講じていくことにより、誰もが絵を描く醍醐味を味わうことができると確信しています。
とはいえ、なかなか上達への突破口が見つけられなく苦戦している人もたくさんいて、その典型的パターンが2つあり、そのケースをご紹介します。
ひとつは 雑で粗暴な描き方をする人 、そしてもうひとつはその逆に 極端に用心深い描き方をする人 です。

雑で粗暴な描き方をする人

このパターンの人の多くは、著名な熟達者などがサラサラと描く淡彩画のイメージを強く持っており、それこそ水彩画だと思い、そんな絵を描きたいと思っている人です。
しかし実際に描いてみると、サラサラとはいかず、雑で粗暴な絵となってしまうのです。

この原因は、サラサラと描くには長く絵を描き続けた熟達者でようやくできる技で、たとえばなんとか自転車に乗れるようになったのに、一気に一輪車に乗ろうとするようなもので、初心者が取り組むには無謀なのです。

その解決策として、まず通常の水彩画とトレース水彩画とは全く異なるものであることを認識することが大切です。トレース水彩画の最大の特色は写真を直接トレースするわけですから、熟達したプロの画家以上に正確なデッサンが描けることにあり、その絶対的な優位性を生かしてこそステップアップした絵が描けるのです。

具体的にはトレース水彩画では写真の輪郭線を正確でていねいになぞる、それもゆっくり心をこめてなぞる・・・そんな当たり前のことが飛躍的に上達するためのカギを握っているのです。
そして写真通りに描く能力に達っすれば、そこからサラサラと描く絵に挑戦すれば、決して遅くはないのです。 

極端に用心深い描き方をする人

このパターンの人は失敗を極端に怖がり、恐る恐る無難なところから描くため、出来た絵は弱々しくその上バランスを欠いた絵となります。
実はこの描き方は、水彩画の本質に逆行した描き方であることを知り、絵を描くことは勇気が伴うことを知ることが解決への第一歩となります。

水彩画はまず重要な部分から描き始めることで、それにより失敗のないそしてバランスの取れた絵となっていくのです。
なぜなら水彩画の描き方は、後戻りできないからで、それには最も重要なポイントから確定し、裾のを広げていったほうが、ずっと失敗が少なくなり、成功に近づくのです。

たとえば生け花を生けるとき、まず主役となる花を生け、次の花は主役の花とのバランスを考えながらサブの花を生けるように、
絵においても最も重要な主役から描いていき、一通り描き終わったらもう一度全体を見渡し、主役に再度手を入れていく・・・そのようにして完成に近づいていくのです。
ここをクリックしてその実例をご覧ください。

それでは失敗したときはどうすればいいのでしょうか?

失敗した部分を修正しようとすればするほど、より傷を広げてしまう転落の道をたどります。
それよりも人生は多くの失敗の積み重ねても、ちゃんと生きてこられるように、絵の失敗の最良の解決方法は、失敗を無視して描き進めることで、完成してみれば、失敗など絵の魅力のひとつになっているのです。
そのように、水彩画は度胸と潔さが上達への道なのです。


逆に、どんな性格の人が絵が上手になりますか?

何といっても、絵を描くことが好きだということが最大の上達の力となります。
それに加え、描く前に絵の出来上がりをしっかりイメージできることと、それを描き上げるまでの問題点や解決策をあれこれ考えることのできる人です。
つまり手の器用さより、思考する力が上達の最大の武器となります。
・・・それともうひとつ、度胸も必要ですヨ。

 


マイナス思考は、甘えの構造から出発している

2013-08-13 10:43:52 | 犬たち

プラス思考とマイナス思考について考えてみたいと思います。

ブログを読めばすぐわかりますが、私は典型的なプラス思考といいますかポジティブシンキングで、何事においても積極的・肯定的に考える性格であることは自他ともに認めているところです。

しかし私の人生の前半は、劣等感の塊で典型的なマイナス思考、つまらないことにこだわり、いつもくよくよし、全体を通してネガティブシンキングそのものでした。
その根底に「自分は劣っている」とか、「のけ者にされ、差別されている」とかの愛情不足の意識があり、相当暗~い青春時代を過ごしてきました。

しかし、ある時期からプラス思考になってしまいました。

それは仕事の面白さを発見したことが足掛かりでした。
マイナス思考の私でも取り柄といえば真面目で忍耐強いことで、仕事をすればそれなりに評価を受け、徐々に認められるようになってきました。
そしてある時、子会社設立の責任を任され、引き続きその後の経営の任を負わされることになりました。
青天のへきれきのように一挙に重大な責任と、膨大な業務をこなさなければならないことになり、まさに寝食を忘れて仕事に取組みました。
その仕事は誰の助けもなく、孤独な仕事でもありました。

・・・そして気が付くと、私はすっかりプラス思考の人間に変身していました。
それとともに、これまでのマイナス思考の時代は、人から注目されたい、認められたいなどの依存心の塊=甘えの構造にどっぷり浸っていたことに気づかされました。

それではマイナスからプラスへの思考の変革の原因は何だったのでしょう?

マイナス思考の背景に、誰かに助けてほしいという「甘えの構造」があり、その逆に、プラス思考には、やせ我慢であっても開き直りであっても、「独立心」を持つことがあるようです。

甘えといいますかマイナス思考を象徴的に表現したものとして、(ちょっと古いのですが)西田佐知子さんの「アカシヤの雨がやむとき」を思い出しました。

   アカシアの雨にうたれて このまま死んでしまいたい
   夜が明ける 日がのぼる 朝の光のその中で
   冷たくなった私を見つけて
   あの人は 涙を流してくれるでしょか 

この歌が爆発的にヒットした時と期を同じくして、日米安保条約の批准がありました。
多くの若者たち(私と同年代)が日米安保闘争に立ち上がり、暴力抗争にまで発展しましたが、「アカシヤの雨がやむ」ように、その成果がゼロという結果となって終結しました。
そのやり場のない挫折感を歌ったもので、挫折感の中に甘美な恍惚感さえ感じられるところがヒットの原因だと思います。
そのようにマイナス思考には、人間の弱さに寄り添うい慰めあう心があるようです。

私はプラス思考が良くて、マイナス思考は劣っているとは思っていません。
そしてマイナス思考は、言葉通りに悲観的で自虐的、不幸を招く悲しい思考ではなく、実は連帯意識や同情の絆で結ばれた、人との和や居心地の良さを求めた思考だとも思っています。
 

現役時代はまだしも悠悠自適者が人生を快適に過ごすには、プラス思考だけと強がりを言わず、プラス思考とマイナス思考の上手な使い分けが必要なのかもしれません。
しかし私はどう見てもプラス思考に偏り過ぎているようで、これから年を積み重ねるにしたがって、もっと「甘えの構造」を取り入れることも必用かもしれません。

 


水彩画上達のコツ 軽い彩色

2013-08-05 15:31:16 | 犬たち

ちょっとの努力で、本格的な水彩画を描く方法ってありますか?
 

トレース水彩画は最も簡単に本格的な水彩画を描けることを前提に開発された画法で、初心者も上手に描くために創られた画法ともいえます。
今回はその中でも特に簡単に描ける描き方をご覧ください。

どんな絵を描くにも、「(鉛筆等での)線描き」と「色を塗る彩色」の2つの行程で絵が出来上がることがお分かりだと思います。
従来の描き方では「線描き」では描きたいモノの形を決める行程ですから、それには正確にモノをとらえるデッサン力が必要のため、とても難しい行程となり、ほとんどの初心者はデッサンの壁で挫折してしまうのです。
しかしトレース水彩画ではこの工程は写真をなぞる(トレース)だけですから、初心者でも完璧なデッサンを描くことが出来、それほど練習しなくとも完璧なデッサンの「線描き」を描くことができるのです。つまり

絵はバランスですから、「線描き」が強ければ「彩色」を弱くすることで、調和が図れます。
トレース水彩画では「彩色」よりも「線描き」がはるかに簡単なので、線をしっかり描き、逆に彩色を軽くすれば、簡単にしかも上手な絵を描くことができます。

線描きのポイント

トレース水彩画では、線描きは簡単といいましたが、簡単であるものの絵の出来栄えを左右する重要な行程でもあるのです。

それではどうしたら魅力的な線が描けるのでしょう?

それは何よりもていねいにそして正確に描くことです。
心を込めて力強く描くといったほうがいいかもしれません(初心者の9割は線に筆圧がなく、弱すぎます)。器用さは必要ありません。
そのコツとして、たとえば「十」の字を描くとき、縦の線はしっかり描けますが横の線はスムーズでない場合、画用紙を90度動かせば、しっかりした線を描くことが出来るように、生きた線を描くことです。
私は描く内容、たとえば強いもの・柔らかいものにあわせて、線に強弱をつけることに心掛けています。

彩色のポイント

「簡単に彩色する」と前記しましたが、それはどんな描き方なのでしょう?

絵具をたっぷりの水で溶き、淡い色・薄い色にして描くことです。
原色ではなく色を混ぜて多少濁らして描いたほうが無難です。
そして最大のポイントは、極力塗らないこと、彩色の面積を最小限に少さくすることです。

どこを塗り、どこを塗らないかをどのように決めるのでしょう?

その決め方は、絵の「主役」となる部分はしっかり彩色し、「脇役」となる部分は淡く彩色し、それ以外は彩色する必要はありません。
その彩色も少し塗ってはしっかり絵の出来栄えを見、また塗っては見と、繰り返すなかで、「ここだ!」と判断して筆を置き、絵の完成とする勇気が必要です。
上の絵の主役となるのは船と漁師で、波は脇役として軽く塗りましたが、その作業行程については、ここをクリックしてご覧ください。


絵画教室では、初心者の方は彩色で苦労していますが、最初から画用紙全面に塗り残しなく彩色するのはちょっと難し過ぎるかもしれません。
そのため最初は「簡単な彩色」に心がけ、この行程を踏みながら、徐々に自分の描きたい方向に彩色を広げていくことが、上手な上達方法かもしれません。