神田川 「まる歩き」 しちゃいます!!

ー神田川水系、支流はもちろん、旧水路、廃水路、全部 「まる歩き」ー

丸山谷

2018-07-31 06:12:11 | 落合・目白崖線

 おとめ山を流れ下る小川に関し、「豊多摩郡誌」は次のように述べています。「丸山谷流  大字下落合字丸山の北端より清水湧出し、流水屈曲して田用水となり、東耕地に至りて神田川に入る。」 → 「段彩陰影図」の山手線よりにある谷筋で、大きくカーブして南下するところを「流水屈曲して」」と表現したのでしょう。谷頭は二つあり、一つは藤稲荷の北側にある短いもので、西側のおとめ山公園内に保存、公開されており、「東京の名湧水57選」の一つとなっています。もう一つは右カーブしているほうで、途中宅地造成によって谷筋は分断されています。二つの谷頭からの流れはどちらも、弁天池(下の池)にいったん注ぎ、藤稲荷前で左岸流に合流していました。

 

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    ・ 昭文社の地図ソフト"Super Mapple Digital"で作成、縮尺は1/6000です。青点線が実地調査及び当時の地図、空中写真などで確認できる水路跡で、そのポイントを地図に記入した番号順にウォーク&ウォッチしてみました。(一部推定によっているところもあります。)  

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    1. 薬師道からおとめ山方向です。流れは右手に、→ 「図会」の鳥居や垢離場は左手にありました。

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    2. 弁天池(下の池)です。ここに北側と西側からの合流がありました。まず西側からのものをさかのぼります。 

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    3. 西側の区画にある細長い池です。2.と3.の間には蛍の→ 飼育室もあります。

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    4. 西側の谷頭です。ここの湧水は小川となって3.の細長い池に流れ込んでいます。

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    5. 弁天池の北側の区画で、官舎だったところです。谷筋に沿ってはけ水路が設けられ、雨水は弁天池に注ぐ設計になっています。