前回引用した「みどりと水の練馬」(平成元年 練馬区土木部公園緑地課)に、「(千川上水の分水が)豊玉上2-27付近にあった水車にかかっていた。この分水途中から南に流れ、中新井川に通じる」とありますが、この水車名から仮に矢島水車分水と名付けた水路を、豊玉庚申通りの合流地点からさかのぼります。なお、→ 「千川用水4 / 矢島水車」では、今回の水路に関し、「昭和一ケタに着手された、環七や環七から練馬駅に向かう道路(都道442号)によって、中新井の他の分水に比べ痕跡はほとんど失われ、今日たどることは困難です」と書きましたが、その後入手した詳細図によって、区画整理後に排水路となったものをある程度たどることが可能になりました。
- ・ 昭文社の地図ソフト"Super Mapple Digital"で作成、縮尺は1/6000です。青点線が実地調査及び当時の地図、空中写真などで確認できる水路跡で、そのポイントを地図に記入した番号順にウォーク&ウォッチしてみました。(一部推定によっているところもあります。)
- 1. 環七通りから分かれて450mほどのところです。豊玉庚申通り商栄会という商店街の入口です。
- 2. 豊中通りとの豊玉中3交差点です。矢島水車分水を追って、ここで右折します。
- 3. ワンブロックで左折します。道路幅に変化はなく見た目にはわかりませんが、左折前後の道路左手を並行していました。
- 4. 130mほど北上したところで、右手に車止めの路地があります。水路中唯一の痕跡です。
- 5. 「水路敷き」と明記された路地ですが、ワンブロックで終了です。地図でもここまでしかなく、水車分水の全体像は不明です。