大阪から福知山線経由ローカル線を乗り継いで城崎温泉へ、朝からの曇り空は午後冷たい雨になる、温泉街の中心を流れる大谿川沿いの雪もすっかり溶けて黒い地肌を見せていました。
この地は明治以降、志賀直哉始め、多くの文人墨客が訪ね数多くの文学作品に描かれた事で有名、石造りの橋と柳並木は当時の面影をそのまま残す。
【志賀直哉】
大正6年(1917年)に『城の崎にて』『和解』を発表。その後も『小僧の神様』、『焚火』などの名作を生んだ。推敲を尽くした簡潔な文体は、「無駄のない文章」として、大正から昭和にかけて多くの文学者に大きな影響を及ぼし、小説の神様とも称された。
著者唯一の長編小説である『暗夜行路』(1921年 - 1937年)は近代日本文学の代表作の一つに挙げられ、小説家・大岡昇平は近代文学の最高峰であると讃えている。