リスペクトコラムです。
最近またWEリーグが少し話題になっています。チェア(理事長)に野々村チェアマン、バイスチェア(と呼ぶのか)に宮本JFA会長が就任。理事数の女性の比率も大きく下がり、男性パワーでのテコ入れが入った格好ですね。当ブログもWEリーグ発足当初、正直ネガティブにとらえていました。当時の田嶋会長のキモ入りで、半ば強引に作られましたが、地味でお堅い印象はぬぐえず、この形では長続きしないだろうなと個人的に思っていました。やはり観客動員が一番大きいですね。基本ですから。なぜ上手くいかなかったのか、いろいろコラムが出ています。当ブログに近い論調のものをリスペクトさせていただいた第1弾です。
【人気低迷WEリーグが抱える深刻な〝3つの難題〟】
「人気低迷にあえぐサッカー女子WEリーグに〝未来〟はあるのか? 任期満了のため退任するWEリーグの高田春奈チェア(47)が18日、会見を行い、伸び悩んでいる観客動員数には『認知度を上げることが足りなかった』と厳しい表情で語った。
人気低迷の理由はさまざまある。まず高田チェアは『露出、発信が課題だったことは間違いない』と指摘。発足当初から話題性に乏しく、メディアやSNSなどの露出がなかなか増えない状況に打開策を見いだせていない。
そんな窮状に拍車をかけている一因が、海外組の急増。日本人選手のレベルアップや欧米リーグの活性化などが理由だが『海外に行く選手が多いことのご指摘もたくさんある。私自身も、やっぱりそれは本当に残念というか、寂しいなと思うところもある』と本音を吐露する。注目選手がすぐに海を渡ってしまい、国内リーグは空洞化しているのだ。
クラブ運営の面でも女子スポーツならではの難しさがある。高田チェアは『どうしても〝女性色〟が強いがために、そこが、すごく強く捉えられてしまうのかなとか。これって結構ジェンダーの根深い問題というか…。簡単に説明できるようなものではなかったりする』。男女平等の理念に賛同するスポンサーはあるが、男子の人気リーグ並みの投資を得るには越えるべき壁が高いのが実情だ。」
正直、初代の岡島チェアは無理がありました。いくら先進国の米国に習うためとはいえ、日本に住んでいない方をトップに据えたのは無謀過ぎました。2代目の高田チェアは、この度素晴らしい新スタジアムを建てられた長崎さんの元社長で、経営センスに期待しましたが、それ以上に背負ったものは重かったようです。リーグ開設時から言われていた観客動員数の少なさは全く変わっていません。つまり、プロ化の効果が出ていなかった。逆にお客さんが入っていない女子プロリーグという、よくわからないものを作ってしまった。
【平均観客数1723人…悲惨な女子サッカープロリーグの大改革が始まった!】
「9月26日、日本初の女子サッカーのプロリーグ『WEリーグ』の第3代理事長(チェア)に野々村芳和Jリーグ・チェアマン、副理事長に宮本恒靖日本サッカー協会会長がそれぞれ正式に就任した。これまでWEリーグの理事長は初代、2代ともに女性が務めていたので大きな方針転換だ。また、Jリーグと協会のトップが他のリーグのトップを兼任するというのもきわめて異例だ。」
〔サッカーも企業経営も経験あり〕
「(過去の)こうした経緯から分かるのは、WEリーグは『女性活躍』の理念が優先されすぎたものだったということだ。WEリーグの最大の使命は、第一に女子サッカーの競技レベルを上げることであり、もう一つは女子サッカーの社会的認知度を上げることだ。競技レベルという意味では、WEリーグが成功を収めたのは間違いない。」
〔平均動員数“1723人”…まだまだ低い「社会的認知」〕
「一方、『社会的認知』という面では、WEリーグは成功からは程遠い。開幕当初、WEリーグは1試合平均5000人の観客動員を目標としていた。だが、3シーズン目の昨シーズンの平均は1723人。リーグのスタートとコロナ禍が重なったという不運はあったものの、満足すべき数字からはほど遠い。観客が1000人に満たない試合もけっして珍しくないのだ。これでプロとしての経営が成り立つわけがない。
運営経費を自前で賄えず、補助金頼りのままではプロリーグとして成功したとは言えない。万一、WEリーグが破綻してしまったとしたら、日本の女子サッカーにとっては大きな打撃となるし、『女性活躍』の理念にも逆行することになる。
もちろん、女子リーグが女性役員たちの手によって運営されるというのは理想ではあろうが、もはやそんな悠長なことを言っている場合ではない。そこで、緊急避難的にJリーグ・チェアマンと協会会長の出番となったのだ。
〔改革のカギを握るのは「Jリーグとの“連携”」〕
「幸い、日本のサッカー界には30年以上の歴史を持つJリーグというモデルがある。クラブ経営や試合の運営など学ぶところは多いはず。Jリーグチェアマンを新理事長に迎えたWEリーグ。今後はJリーグのノウハウを取り入れて観客動員や経営の改善に向かってほしいものだ。」
「WEリーグの12クラブのうち、8クラブがJリーグクラブの女子部門という形になっている。こうしたクラブでは、Jリーグとの連携が人気獲得のきっかけになるはずだ。」
WEリーグは「女性活躍」の理念を強調しすぎたものだったとありますね。「理念推進日」として、試合が無い日にクラブとして地域貢献活動をやっていたのは良かったと思いますが、それ以上のアイディアが出てこなっかったという事ですか。川崎さんみたいに両立できれば良かったですが、WEリーグは社会の認知度が低いままだったと。
運営経費を自前で賄えず、補助金頼りのままではプロリーグとして成功したとは言えない。万一、WEリーグが破綻してしまったとしたら・・・とありますが、当ブログでは解説当初からそこを心配していました。かつての北米女子リーグ?事例があったと思います。Jリーグとの連携とありますが、それも「Jリーグ依存」という新たな問題が生まれませんかね。Jリーグをお手本とするのはいいと思いますが、依存になってはいけないし、Jクラブレディースではない1/3のチームにとっては、「Jリーグの傘下に入れってこと?」と反発が出るのでは。
当ブログでは、Jリーグ依存ではなく、オリジナリティを強化する事を強調したい。個人的には「WEリーグ」というリーグ名(理念の象徴)を一度手放し、名前を変えてイメージチェンジした新たなプロリーグで再出発する事を望みます。Jでもなでしこでも、WEリーグでもない、新しい女子プロリーグを生み出す事。華麗なるリスタートをすべきです。
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