この春から参加しているセミナーの講師である平田オリザ氏が、
ご自身のかかわっている舞台に、受講生を無料でご招待してくださった
作・演出はパスカル・ランベールというフランスの劇作家・演出家。
このお芝居はいくつもの賞を受賞しているらしい。
平田氏は日本語監修をされている。
受講生1名につき、2名までご招待という太っ腹
ただ、場所が横浜にある神奈川芸術劇場なので、ちょっと遠くてギリギリまで迷ったが、
いつも舞台を一緒に見に行く友人がつきあってくれる、と言うので思い切って出かけてみた
こんな遠くまできて、面白くなかったらどうしよう、などと失礼なことを思っていたけれど、
これがなかなか面白かった
2人の男女が部屋の中で、別れ話をしている、だけのお話し。
登場人物は2人だけだし、舞台の上はセットもなく、がらーんとしている。
観葉植物みたいなのが2鉢と部屋のスイッチが付いたポールだけ。
舞台の端と端に立つ二人のうち、最初に男性が話始しめる。
どうやら二人は夫婦で子供もいるらしい。
男はこの愛を終わりにするために、なぜ別れたほうがいいか、みたいないろいろな理屈を並べ立てる。
なんだか哲学的で、抽象的で、内容が伝わってこなくて、これがず~っと続くのか、と不安になる。
フランス人はいつもこんな風に話してるのかしら?なんて思ってみたりもする。
話しながら、時には激高して大声で叫んだりしながら男は徐々に女性に近づいて行く。
女性の行動や内面を逐一否定し、もう愛してないなどとひどいことを言い続ける。
顔と顔がくっつきそうなくらい近づいても、なんだか小難しい話をやめない。
私なら、ここで顔面パンチだなあ、なんて思いながら、いらいらしてくる。
男は自分のお気に入りの椅子だけはどうしても持っていく、などと えらそうなわりにはせこいことを言ったりもしている。
ここまで約1時間、男性だけが話して女性は苦痛の表情を浮かべたり、時には泣き出したりしながらも一言も話さない。
さんざん言いたいことを言って、さあもう終わりにしよう、って時に、女性の反撃が始まる。
男性の理屈っぽさとは正反対で、
何言ってるのか、さっぱりわからない、ばかじゃないの?的な反撃に思わず会場から安堵の笑いが
このまま、女性も同じように理屈っぽかったら完全に寝てしまうところだった。
好き勝手なこと言ってんじゃないわよ、って感じで、がんがん罵られ、
あんなに自分の言葉に陶酔して、エラそうだっだ男がどんどんシュンとしていく様は本当に滑稽だ。
こういう構図は万国共通なのね、と安心する。
椅子なんてくれてやる、と女は言う。
椅子どころか、モノなんてなにもいらない、と。
ただ、思い出は持っていく、と言い放つ。
男は、二人が愛し合った事実まで完全否定して、それまでの生活をリセットして違う世界に行こうとしているが、
女は愛しあった二人の時間や想い出は大切に持っていく、その上で、新しい生活をはじめる、と。
う~ん、と思う。
私の周りの離婚した人たちは男性が養育費を平気で踏み倒している。
夫婦はもともと他人だからしかたないとしても、子供に対する責任は感じないのか、と常々不思議だったが
この構図をみたら、なんだか妙に納得したというか・・・。
もちろん、ちゃんと責任果たしている男性もたくさんいるとは思うが、
こんな風にリセットできちゃうなら、子供への責任も一緒にリセットしちゃうのもありかも知れない気がしてきた。
絶対にリセットしちゃいけないのに・・・。
この舞台は、年を重ねた人たちの方が、共感できる部分が多いのではないかと思う。
途中、地元の子供合唱団がでてきて、突然歌いだしたのと、
ホントのラストに二人が観葉植物の鉢をかぶって向かい合うのが何を象徴しているのか
ちょっと理解できなかったけれど・・・。
今回、ご招待いただかなければ、自分ではきっと観に行かなかったはず。
思いがけず、面白い舞台を観ることができ、とっても得した気分
さて、この劇場は山下公園のすぐそば。
公演が終わったのは4時をまわったころ。
せっかくなので、ちょっとぶらっとしてみよう、と山下公園から、赤レンガのほうまで歩いてみる
遠くに見える、ベイブリッジや停泊している船が、とっても絵になる。
同じ海に面しているというのに、千葉はどうしてこんな風にならないんだろう、
と友人とぶつぶつ言いながら歩いて行く。
赤レンガの中には、おしゃれなショップがたくさん。
そういえばお昼を食べてなかったので、何か食べよう、と思ったけれど、
おしゃれなカフェは土曜日ともあって激コミ・・・
フードコートの崎陽軒で、皿うどんとシューマイをいただく
思いのほかボリュームがあって、もう夕食はムリ、ってくらい満腹になった私達。
おしゃれなバスを見つけたけれど、腹ごなしに駅まで歩く
薄暗くなってきた公園も、なんだかステキ
いつもなら、地元の駅についてから、寄り道して食事をしたりするのだけれど、
さすがにおなかがいっぱいで、そのまま解散。
私の早い帰宅に、家族はびっくり
失礼しちゃうわ
3連休の初日、とても暑かったけれど、思いがけず、楽しくすごことができた。
付き合ってくれた友人に感謝
そして、何より平田オリザさん、ありがとうございました
ご自身のかかわっている舞台に、受講生を無料でご招待してくださった
作・演出はパスカル・ランベールというフランスの劇作家・演出家。
このお芝居はいくつもの賞を受賞しているらしい。
平田氏は日本語監修をされている。
受講生1名につき、2名までご招待という太っ腹
ただ、場所が横浜にある神奈川芸術劇場なので、ちょっと遠くてギリギリまで迷ったが、
いつも舞台を一緒に見に行く友人がつきあってくれる、と言うので思い切って出かけてみた
こんな遠くまできて、面白くなかったらどうしよう、などと失礼なことを思っていたけれど、
これがなかなか面白かった
2人の男女が部屋の中で、別れ話をしている、だけのお話し。
登場人物は2人だけだし、舞台の上はセットもなく、がらーんとしている。
観葉植物みたいなのが2鉢と部屋のスイッチが付いたポールだけ。
舞台の端と端に立つ二人のうち、最初に男性が話始しめる。
どうやら二人は夫婦で子供もいるらしい。
男はこの愛を終わりにするために、なぜ別れたほうがいいか、みたいないろいろな理屈を並べ立てる。
なんだか哲学的で、抽象的で、内容が伝わってこなくて、これがず~っと続くのか、と不安になる。
フランス人はいつもこんな風に話してるのかしら?なんて思ってみたりもする。
話しながら、時には激高して大声で叫んだりしながら男は徐々に女性に近づいて行く。
女性の行動や内面を逐一否定し、もう愛してないなどとひどいことを言い続ける。
顔と顔がくっつきそうなくらい近づいても、なんだか小難しい話をやめない。
私なら、ここで顔面パンチだなあ、なんて思いながら、いらいらしてくる。
男は自分のお気に入りの椅子だけはどうしても持っていく、などと えらそうなわりにはせこいことを言ったりもしている。
ここまで約1時間、男性だけが話して女性は苦痛の表情を浮かべたり、時には泣き出したりしながらも一言も話さない。
さんざん言いたいことを言って、さあもう終わりにしよう、って時に、女性の反撃が始まる。
男性の理屈っぽさとは正反対で、
何言ってるのか、さっぱりわからない、ばかじゃないの?的な反撃に思わず会場から安堵の笑いが
このまま、女性も同じように理屈っぽかったら完全に寝てしまうところだった。
好き勝手なこと言ってんじゃないわよ、って感じで、がんがん罵られ、
あんなに自分の言葉に陶酔して、エラそうだっだ男がどんどんシュンとしていく様は本当に滑稽だ。
こういう構図は万国共通なのね、と安心する。
椅子なんてくれてやる、と女は言う。
椅子どころか、モノなんてなにもいらない、と。
ただ、思い出は持っていく、と言い放つ。
男は、二人が愛し合った事実まで完全否定して、それまでの生活をリセットして違う世界に行こうとしているが、
女は愛しあった二人の時間や想い出は大切に持っていく、その上で、新しい生活をはじめる、と。
う~ん、と思う。
私の周りの離婚した人たちは男性が養育費を平気で踏み倒している。
夫婦はもともと他人だからしかたないとしても、子供に対する責任は感じないのか、と常々不思議だったが
この構図をみたら、なんだか妙に納得したというか・・・。
もちろん、ちゃんと責任果たしている男性もたくさんいるとは思うが、
こんな風にリセットできちゃうなら、子供への責任も一緒にリセットしちゃうのもありかも知れない気がしてきた。
絶対にリセットしちゃいけないのに・・・。
この舞台は、年を重ねた人たちの方が、共感できる部分が多いのではないかと思う。
途中、地元の子供合唱団がでてきて、突然歌いだしたのと、
ホントのラストに二人が観葉植物の鉢をかぶって向かい合うのが何を象徴しているのか
ちょっと理解できなかったけれど・・・。
今回、ご招待いただかなければ、自分ではきっと観に行かなかったはず。
思いがけず、面白い舞台を観ることができ、とっても得した気分
さて、この劇場は山下公園のすぐそば。
公演が終わったのは4時をまわったころ。
せっかくなので、ちょっとぶらっとしてみよう、と山下公園から、赤レンガのほうまで歩いてみる
遠くに見える、ベイブリッジや停泊している船が、とっても絵になる。
同じ海に面しているというのに、千葉はどうしてこんな風にならないんだろう、
と友人とぶつぶつ言いながら歩いて行く。
赤レンガの中には、おしゃれなショップがたくさん。
そういえばお昼を食べてなかったので、何か食べよう、と思ったけれど、
おしゃれなカフェは土曜日ともあって激コミ・・・
フードコートの崎陽軒で、皿うどんとシューマイをいただく
思いのほかボリュームがあって、もう夕食はムリ、ってくらい満腹になった私達。
おしゃれなバスを見つけたけれど、腹ごなしに駅まで歩く
薄暗くなってきた公園も、なんだかステキ
いつもなら、地元の駅についてから、寄り道して食事をしたりするのだけれど、
さすがにおなかがいっぱいで、そのまま解散。
私の早い帰宅に、家族はびっくり
失礼しちゃうわ
3連休の初日、とても暑かったけれど、思いがけず、楽しくすごことができた。
付き合ってくれた友人に感謝
そして、何より平田オリザさん、ありがとうございました
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