ゆるゆるらいふ

とりあえず、今日も一日機嫌よく・・・

【観劇メモ】ちょっと、まってください

2017年12月06日 | 演劇

土曜日の夜、
ケラリーノ・サンドラヴィッチさんの脚本・演出の舞台を観に下北沢の本多劇場にでかけてゆく。

今回の舞台は、いわゆる「不条理演劇」

ウィキペディアによると

・登場人物の行動とその結果、時にはその存在そのものが、因果律から切り離されるか、曖昧なものとして扱われる。
・とりとめもない会話や不毛で無意味な行動の中に登場人物は埋もれていく。
・ストーリーは大抵ドラマを伴わずに進行し、非論理的な展開をみせる。
・そして世界に変化を起こそうという試みは徒労に終わり、状況の閉塞感はより色濃くなっていく。

とある。

どこかの国のお金持ちのお屋敷。
家の中と、家の庭でなんだかよくわからないことが次々と起きていく。

舞台の上は外国のアニメのような情景。
登場人物たちは、ハロウィンの時のような、不思議なメイク。
最初の登場人物の紹介も、テレビか映画のように、一人ずつスポットがあたり、名前が映像で浮きでる。
プロジェクションマッピング(?)が映し出され、怪しく閉塞的な雰囲気を助長する。

毎日同じ話を繰りかえすお金持ちの旦那様に三宅弘城さん。
その話を何度も聞き続ける奥様が犬山犬子さん。
息子が遠藤雄弥さん、娘が峰村リエさん。

ここに使用人のマギーさんと小園茉奈さんが加わる。

使用人マギーさんはお金を使いこんでいて、実はお金持ち一家は借金にまみれているのだが、
そのことに家族は誰も気が付いていない。

そんなお金持ちの家の庭にある日乞食のファミリーが住み着いて、娘は旦那様と結婚しちゃって奥様を追い出し、
乞食ファミリーはその家に住み着いてしまう。

って言う理不尽な展開なんだけど、追い出される奥様も含め、そのことに異を唱える人は誰もいなくて、
それがまるで当たり前のように物語は進んでいく。

途中何の脈略もない展開があったり、なんだかさっぱりわからないことがあったり、
でも、台詞や動きがとてもおかしくて、なんだかわからないけれどゲラゲラ笑ったり・・・。

乞食ファミリーもホントのファミリーなのか、寄せ集めでファミリーを演じているのか、人によって言ってることが違う。
乞食ファミリーの兄妹の兄は大倉孝二さん、妹が水野美紀さん。
お父さんがみのすけさん、お母さんが村岡希美さん、おばあちゃんが藤田英世さん(男性)。

マギーさんがストーリーテラーとなって物語は進んでいくけれども、
とにかく脈略がないし、なんだかどんよりしてるし、どんどん閉塞感が増してくるし、世界は変わらないし、
結末も曖昧なままで、夢の中の話しなのか現実なのかさっぱりわからないまま、いつのまにかカーテンコール。

けれど、くるくるとテンポよく交わされる会話と、大倉さんやみのすけさん、三宅さんのコミカルで飄々とした動きに
笑わずにはいられなくて、なんだかわからないけどずっと観ていたかった。

特に感動するとか、心に残るってこともないけれど、
ときどき、どきっと人の本音の核心を突くような言葉や、何とも言えない切なさがまじっていたりして、
なんだか観てよかったな~、おもしろかったな~っていう不思議な感覚が残った舞台だった。

今回お付き合いしてくれたのは、以前に通っていた戯曲セミナーのお仲間の一人。

日頃私は舞台を見たら、その周辺ではどこにも立ち寄らずにまっすぐ帰ってしまうので、
当然下北沢のお店など全然知らない。
たまに友達と昼間の舞台を観たときに、通り沿いにあるチェーン店のカフェでお茶するくらい。
あとは地元まで戻って食事したり飲みに行ったり・・・。

今回、舞台の前後、彼女の知っているお店に連れて行ってもらう。

舞台の前には居酒屋で軽くご飯を食べ、
終演後は彼女のお気に入りの昔ながらの喫茶店でコーヒーを飲みながら、今見た舞台の話しで盛り上がる。

こういうのも、ちょっと楽しい。

下北沢はちょっと遠くて、家に帰ったのは12時近かった。
明日からがんばろうっていう元気の出る内容ではなかったけれど、
でも来週もまたがんばろう









コメント
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