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フランス革命の始まり

2023年05月30日 | 高3用 授業内容をもう一度

18世紀のヨーロッパではフランス絶対王政が,【ルイ14世】期以来の膨大な戦費負担などによって財政的危機を迎えていた。ルイ16世は財政の立て直しをはかるため銀行家の【ネッケル】を登用し,【免税特権】をもつ聖職者(第1身分)や貴族(第2身分)にも課税しようとした。
しかし、これに反対する貴族は,王権を制限するため【1615】年以来【175】年間も開かれていなかった【全国三部会】の開催を要求した。全国三部会は1789年5月に招集されたが,【議決方法】をめぐって特権身分とブルジョアジーを中心とする第三身分とが対立し,第三身分の議員たちは、第1身分の【シェエス】を中心に自分たちこそが国民を代表すると宣言し,【国民議会】を結成して憲法制定までは解散しないことを誓った。これに貴族の一部などが合流したため国王も認めざるをえず,国民議会は憲法制定議会と改称した。
しかし,国王は保守的な貴族と結んで,武力で議会を弾圧しようとした。これに対して手工業者や商工業者は激しく抵抗し,物価上昇に苦しんでいたパリの民衆も圧政の象徴であったパリの【バスティーユ監獄】を襲撃した。この動きはパリ以外の都市にも波及し,農村では農民が領主の館を襲う「大恐怖」が発生した。これをおさえるため議会では【領主裁判権】や教会への【10分の1税】などの「封建的特権の廃止」が8月4日に決議され,さらに【ラ=ファイエット】らの起草した「【人権宣言】」が採択された。そこでは【ルソー】などの思想を基本理念として,【財産権】や自由権を中心とする権利が,圧政にも対抗できる不可侵の権利として認められ,それを保障するのが政府の目的であると明示された。


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