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古代ギリシア史 東京大学 2009年問題

2010年05月13日 | 高2用 授業内容をもう一度
2009年東京大学 第2問 問1 の問題です。

 紀元前8世紀のエーゲ海周辺では、ポリスとよばれる都市が古代ギリシア人によって形づくられた。ポリスはその後、地中海・黒海沿岸地域にひろがり、その数は1000を越え、ギリシア古典文明を生み出す基盤となった。ポリスはそれぞれが独立した都市国家であったため、ギリシア人は政治的には分裂状態にあったが、他方、文化的にはひとつの民族であるという共通の認識を持っていた。河川部(A)・(B)に対応する以下の問いに、答えなさい。

(A)ポリスの形成過程を、2行(1行30字)以内で説明しなさい。
(B)この共通の認識を支えた諸要素を、2行以内で説明しなさい。

さて、この問題を解答するのは決して難しくありません。教科書を読めば、その記述をそのまま書けばいいことがわかります。以下、詳説世界史B(山川出版)の記述です。模範解答を書くまでもありませんね。
「王や貴族のもとで、アクロポリスとアゴラを中心にシノイキスモスし、多数のポリスが成立した。ポリスはそれぞれ独立の小都市国家で、その間には戦争の絶え間がなく、古代のギリシア人はひとつのくににもとまることはなかった。
しかし、彼らは共通の言語や宗教、ホメロスの詩、デルフィのアポロン神の神託、オリンピアの民族的祭典、隣保同盟などによって、一民族としての意識を失わず、自分たちをヘレネス、異民族をバルバロイを呼んで区別した。」

代ゼミの模範解答
(A)
有力shである貴族層の指導のもと、軍事的・経済的要地への集住が行われ、周辺の村落を統合した都市国家ポリスが建設された。
(B)
ギリシア人は同じ祖先を持つヘレネスを自称し、共通の言語と神話やオリンピアの祭典等を通じて同一の民族意識を保持していた。

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