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1970年代のアメリカ

2012年08月10日 | 高3用 授業内容をもう一度

戦後のアメリカ史は60年代、70年代、80年代それぞれ10年ごとに大きな特徴がある。
 70年代は【1971】年の【ニクソン・ショック】で始まり、【1979】年【イラン=イスラム革命】による【アメリカ大使館占拠事件】で終わる。70年代は【ベトナム戦争】の後遺症に苦しむアメリカを見ることができる。
【1968】年の大統領選挙で【ヴェトナム戦争】の終結を公約として勝利した【共和党】の【ニクソン】大統領であったが、米軍を地上戦から撤退させるために、南ヴェトナム政府に自力で【ヴェトコン】を攻撃させるヴェトナム戦争の「【ヴェトナム化】」を計画したものの失敗。【1971】年に【北爆を再開】せざるを得なかった。このことでアメリカはヴェトナム戦争の泥沼から抜け出すことができなくなり、アメリカ経済が他国に圧倒する立場にあり続けることを不可能にした。その結果、ニクソンは【1971】年に金とドルとの交換を止めるとともに、固定相場制から変動相場制への移行を宣言した。この衝撃的な発表を【ニクソン・ショック】、または【ドル・ショック】という。
 ニクソン・ショック以前の国際的な通貨体制は、ドルと金との交換比率を固定しており、各国通貨はドルとの交換比率を固定することで通貨の裏付けとする【ブレトン・ウッズ体制】下であった。



★70年代のアメリカ史のチェック・ポイント
�70年代の大統領は?
=ニクソン(共和党)、フォード(共和党)、カーター(民主党)
�ニクソン大統領の国務長官は?
=キシンジャー国務長官
�ニクソン大統領のベトナム戦争に対する対応は?
=「ベトナムのベトナム化」を掲げて戦争の終結を唱え北爆を中断⇒しかし71年北 爆を再開⇒73年パリ和平協定でベトナム戦争を終結させた(ただし南ベトナムと 北ベトナムの戦争はその後も継続し、最終的には75年サイゴン陥落で収束)
�1971年のニクソン・ショックとは?
=1971年アメリカがIMF体制下の為替政策を転換し、固定相場制から変動相場制に 移行すると宣言した。
�1972年の外交政策の変化は?
=ニクソン訪中(国連代表権を台湾から中華人民共和国に変更すること容認した。 ただし米中国交正常化は79年カーター大統領)
�ニクソン大統領が辞任したきっかけとなった事件は?
=ウオーター・ゲート事件(1972年大統領選挙で民主党党本部に盗聴マイクを仕掛 けた事件。辞任は74年)
�ニクソン大統領の辞任を受けて副大統領から昇格した大統領は?
=フォード
�カーター大統領の外交上のスローガンは?
=人権外交
�カーターの任期中に発生したイラン革命の指導者は?
=ホメイニ師(1925年に成立したパウレヴィー朝を打倒したイラン革命は、1979年 イラン・イスラム共和国を樹立した)
�1979年パウレヴィー国王の資産凍結を拒否されたことで発生した事件は?
=アメリカ大使館占拠事件(カーター政権は人質となったアメリカ大使館員の救出 に失敗し、翌年の大統領選挙で破れた)
�カーター大統領の人権外交の成果は?
=1979年中東和平を実現しエジプト・イスラエル平和条約を締結させた(エジプト 大統領サダト、イスラエル首相ベギン。3者は78年キャンプ・デーヴィット会談 を行った)


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