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北イタリア諸都市

2020年04月10日 | 高3用 授業内容をもう一度

 【1202】年に教皇【インノケンティウス3世】により組織された【第4回十字軍遠征】は、新興都市【ヴェネツィア】が運命を掛けた戦いでした。十字軍はヴェネツィアの求めに応じてコンスタンティノープルを攻略し、【1204】年に【ラテン帝国】を建設して終了しました。教皇インノケンティウス3世は激怒したということです。これにより、【レパント貿易】(地中海貿易)を独占していたコンスタンティノープルのギリシア商人はレパント貿易から排除され、代わってヴェネツィアやジェノヴァなどの北イタリア諸都市の商人が、レパント貿易を独占するようになったのです。
 このレパント貿易の利益は莫大でした。北イタリア商人は地中海で【マムルーク朝】のムスリム商人から香辛料を買い付けて、西欧の商人に売り渡します。彼らはいわゆる中継貿易を行って利益を上げていました。ここで注意すべきは、彼らが集めていた富は、西欧諸地域にあった富を集めたものであるという点です。この点を記憶して置いてください。彼らの富は絶大で、当時、西欧の最も豊かな人を1000人集めたら999人は北イタリアにいるといわれるほどです。
 北イタリア諸都市の大商人は、これらの富をキリスト教会の天井画や食堂の壁画を描かせる費用としました。芸術家が【フィレンツェ】やミラノ、ローマに集結し、たくさんの文化的遺産を残しています。


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