観察館日記

藤前干潟の庄内川河口部にある名古屋市野鳥観察館の日記帳です。

タカの渡り

2018-10-06 19:11:39 | 秋の藤前干潟

藤前干潟

今日の干潮時間 9時47分 潮位 56cm

今日の満潮時間16時22分 潮位244cm

このところ週末は雨が降ったり、台風が来たりと悪い天気が続いています。

今日も台風25号の影響からか、特に夕方は風が強くなり、雨が勢いよく降る時間帯がありました。

今日は、月例の周辺調査が干潮時間前の午前中にあったので、天気が悪くても調査決行でした。

朝方、干潟が広がり始めると、北西の空に虹が見えました。

「この条件だと虹の手前の天気は雨だろうな」と思っていると、予想通り激しい雨が降ってきました。

雨が止んでも強い風が吹いて、天気が安定しません。

風が苦手なミサゴは風に流されて堤防近くまで飛んできます。

ミサゴは前の川に何度も飛びこもうとするのですが、タイミングが合わないのか上手に飛び込めません。

特にこの時期、魚を捕るのが上手くない若い個体が多く、一度では魚を捕ることができないので、何度も飛びこむ姿を観察できます。

シギ・チドリは種類、飛来数ともに少なくなり、左岸はダイゼンが4羽のみと寂しい干潟でした。

シギ・チドリの渡りも終盤になって、今年の秋のトウネンの最大飛来数は100羽を超える事も無くシーズンが終わりそうです。

調査を終えて観察館に戻る途中、堤防を歩いていると上流から風にあおられながら、猛禽が低空で向かってきました。

最初はミサゴだと思って双眼鏡も使わず適当に見ていたのですが、近くまで来ても腹側が白く見えないような?

ハチクマです!

このハチクマは羽の欠損も無く、嘴の基部も黄色な事から幼鳥の個体のようです。

9月上旬から山間部でハチクマやサシバの渡りが始まり、10月になると太平洋沿いでタカの渡りがピークになりますが、山間部の渡りに比べ、成鳥よりも幼鳥の姿が目立つようになります。

観察館周辺でも、春と秋に時々タカの渡りは観察できますが、今回低空で観察できたハチクマは台風の風で思い通りに飛べず、高度が落ちて、藤前干潟にやって来たのでしょうか?

 

また、今日は10月の渡り鳥調査隊を行いました。

お天気が心配されましたが、岐阜県から来た小学生などの参加があり、雨を避けながら屋外で野鳥観察とカウントを行いました。

西風で観察館の近くまでミサゴが飛来しじっくりと観察できましたし、数と種数が増えてきたカモをしっかり識別しながら観察しました。

 

今日の渡り鳥調査隊および、定例調査(カウント)では、シギ・チドリが少なくなり、冬鳥のカモ類が多くなりました。

定例調査では西に向かうヒヨドリの群れも多く、葦原ではノビタキの姿、干潟では6羽のアオバトにも出会えました。

ただ、今シーズンの秋のシギ・チドリの渡りは、大きなピークも無く終わってしまいそうです。 

 

【11月の藤前干潟の渡り鳥調査隊のご案内】
 日時:11月24日(土)10:00~12:00
 場所:名古屋市野鳥観察館
 対象:小学生以上
 定員:20名
 参加費:無料
 持ち物:帽子、水筒、必要に応じて防寒具、双眼鏡(お持ちであれば) 
 申込み・問い合わせ先:名古屋市野鳥観察館(TEL/FAX)052-381-0160 

 

渡り鳥調査隊および、尾張野鳥の会・名古屋鳥類調査会合同 藤前干潟周辺鳥類調査でカウントされた主な野鳥
カワウ2,334、ダイサギ137、コサギ16、アオサギ91、マガモ128、カルガモ650、コガモ826、ヒドリガモ114、オナガガモ527、キンクロハジロ48、スズガモ3、ミサゴ21、トビ2、オオタカ1、ハチクマ1、ハヤブサ1、チョウゲンボウ1、シロチドリ18、ダイゼン41、ケリ1、ハマシギ18、オバシギ36、アカアシシギ2、コアオアシシギ4、アオアシシギ26、イソシギ4、タシギ2、セグロカモメ3、ウミネコ144 他  
合計42種 5,535羽

 

7日(日)の干潮時間10時36分 潮位 46cm

7日(日)の満潮時間16時59分 潮位256cm

※8日(月)は祝日のため開館します。

8日(月)の干潮時間11時20分 潮位 43cm

8日(月)の満潮時間17時33分 潮位263cm

10月9日(火)は月曜日の振替休館日です。

コメント
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