“氷姿雪魄”に背のびする……しろねこの日記

仕事の傍ら漢検1級に臨むうち、言葉の向こう側に見える様々な世界に思いを馳せるようになった日々を、徒然なるままに綴る日記。

26-3自己採点結果と、ここ暫くのしろねこ

2015-02-15 22:30:40 | 日記
こんばんは。

一昨日解答が届いていて、採点は昨日、結果は149点でした。久々に受検できること自体は大切に考えていたものの、相変わらず結果が出せていないことについては確かに残念です。昨年、奈良国立博物館に行ったときもそうだったし、その昔、出産日からも1週間遅れて出てきたことも考えれば、自分が相当ののんびりやなのだということが、最近漸く分かりかけてきたかもしれません……!

■自己採点結果■

音読み13点
訓読み6点
書き取り18点
国字10点
語選択書き取り8点
四字熟語書き取り14点
四字熟語意味選択10点
当て字・熟字訓10点
二字熟語・一字訓読み9点
対義語・類義語14点
諺10点
文章題書き取り18点
文章題読み9点

合計点149点。


……今回1月~2月初旬に勉強をしているとき、同時並行でいろいろな考えが心中を駆け巡っていて、私のなかでは久々に思考の細胞分裂が起こっているような日々で、それは漢字のことだったり自分のことだったりそれ以外のことだったりして、
気持ちの面では、まるで水のなかを、抵抗を感じながらゆっくり前に進んでいるようでした。
決して苦しくはなく、むしろ心地よいくらいなのですが、辞書を捲っていたり、大量の過去問を流したりしている最中に、ふとした考えにはまりこむとなかなか抜け出せなくなり、その都度手がとまってしまうのには本当に困りました。こんなことは学生のとき以来です。
現在もまだまだ進行形で、そんな感じです。

でもこの精神の状況は、人間としても、国文学出身の国語科の教員としても、ほんとうはずっと前から私が望んでいた方向に、やっと少しずつ向かいはじめているということの現れなのかもしれません。

簡単に言えば、私は大学時代と数年前に、それぞれの事情で自分の心のはたらきの一部を止めました。それは自分への歯止めでもあり、防御装置でもあり、そのお陰でこれまで無心に働いてもこられたし、漢検の難関にチャレンジもし続けられたというところが大きいです。
その代わり、もともとの自分らしさは消えつつあったかもしれません。性別も不明、大人になることも止めていたようなところがあって、けれど最近、それらの止まっていた自分が、ゆっくり動き出しているように思います。

これは、この慌ただしい日々にあって、少しつらい感覚でもあるのですが、今さらの自分の変化に怯えることも殆どなく、明日どうなるかもわからない人生の上では、一日でも早くそういう感覚の戻りつつあることは、やはり幸せなことなのかもしれない、とも感じています。

ちょっと歩くとそこここに春の兆しが感じられて、毎年春は訪れるのにそれがこのたびはことさらに懐かしくて、うっかりしみじみとしてしまう。

かなり、仕事や試験に必須の戦闘モードから逸脱してしまうのです。油断していれば簡単に足元は崩れ、背後から斬りかかられてしまいます。

ひとつ、今回の漢検では、同じ科の同僚と後輩が準1級にチャレンジしました。おそらく、二人とも合格するでしょう。それで同僚が、改めて勉強してみて見えたことがあったという実感を、こちらに伝えてくれました。長年一緒に働いてきて、新しく分かち合えるお話が僅かでも増えていくのは、嬉しいことです。

自分の足元が崩れないうちに、
同僚と切磋琢磨できるように、
漢字を愛するひとの人生を愛する資格を失くさないために、
ゆっくりですが止めることなく、またことばと漢字の海を泳いでいきたいです。