「読売」22日付は、日本共産党の志位和夫委員長の「戦争法(安保法制)の廃止の国民連合政府」実現のための国政選挙での選挙協力に関する解説的記事を掲載しました。
同紙によれば、来夏の参院選で選挙協力が実現すれば、「新たに1人区となる選挙区を含め、7つの1人区で野党候補が自民を逆転することが分った」(2013年参院選の得票数を基に試算)
また、「野党の選挙協力の行方は、安倍首相の選挙戦略にも影響を与えそうだ。 来夏の参院選と同時に衆院選を行う『ダブル選』の可能性も強まってくる」「野党の準備が整う前に、来年ダブル選に踏み切れば、野党は『参院選で協力、衆院選で互いに争う』という分断の構図が生まれる」
自民党関係者の声として、「『この内閣は、選挙に勝てると思えば、何でもする』と語り、ダブル選も十分あり得るとの見方を示している」と報じています。
こうした関心、波紋を広げている志位和夫委員長の「国民連合政府」提唱のインタビュー記事が、21日付「しんぶん赤旗」に掲載されています。(要旨)
志位委員長と記者との次のようなやりとりの中に、今回の日本共産党の「国民連合政府」提唱に対する真剣な思い、覚悟を感じさせられました。
「記者 共産党の提案に5党(4党)1会派が応じるという見通しはどうでしょうか」
「大いに存在していると考えています。 その根拠は、この間のたたかいの過程で5つの野党、1会派で、繰り返し党首会談を重ね、強引な採決に反対する、法案の成立を阻止する、最後は内閣を倒していくという政治的合意がつくられ、そうした合意に基づいて結束して行動してきたことにあります」
「そして、昨日(9月18日)の党首会談では、今後も、憲法の平和主義、立憲主義、民主主義を守るために協力していこうということまで合意しました。 そうした積み重ねを踏まえるならば、私は、政党間で互いにいろいろな考えや立場、日本共産党と立場の異なる点があるでしょうがそういうことを乗り越えて合意に至る可能性は、大いにあるのではないかと思います」
「そのうえで、この『提案』が実るかどうかの最大の”カギ”が何かとえいば、国民の皆さんの世論と運動だと思っております。 私たちが、こういう方針を決定した経過は、私たち自身が国民のみなさんの運動に一緒になって参加して、そのなかで私たちにぶつけられた声を、真剣に受け止めなければならないと考えたということであります」
「その声は何かといえば、『戦争法案をつぶしてほしい』ということとともに、『安倍政権を倒してほしい』、そして、そのためには『野党がばらばらではなく1つにまとまってほしい』という痛切な声でした」
「国民のみなさんからそうした痛切な声が寄せられる。 そのときに野党がそうした痛切な声にこたえなければ、いま日本の政治を変えようと、自らの意思で立ち上がり、声をあげている人々の期待を裏切ることにもなります。 国民のみなさんの声を、私たちとして真剣に受け止め、党としてこういう方針に踏み切ることにしました」
志位委員長の次ぎの発言部分は、日本共産党の事態認識と政党としての責任、決断を知る上で重要だと思いました。
「何よりも、日本の政治は、安倍政権の暴挙によって、平和主義、立憲主義、民主主義が根底から脅かされる、いわば非常事態に立ち至っています。 そうした非常事態にあって、日本共産党がこれまでの枠内の対応にとどまっていては、政党としての責任を果たせないことになる。 ここは従来の延長線上ではない大胆な対応がもとめられる歴史的局面であると考えました」
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