日本共産党の志位和夫委員長は4日、恒例の党旗びらきあいさつを行いました。 全体は約45分近くに及びました。(「党本部ホームページで動画配信中」、5日付「しんぶん赤旗」に掲載)
私はその中の最後の部分を紹介したいと思います。 志位委員長は次のように語りました。
「最後に、『国民連合政府』が目的とする立憲主義の回復という課題が国民一人ひとりにとってどういう意味をもつかについて、話たいと思います。 安倍政権の政治の特徴を一言で言うならば、『国家の暴走で個人の尊厳を踏みつぶす政治』といえると思います。 それは、戦争法、沖縄、原発、TPP、経済、消費税ーーあらゆる問題に表れています。 それはまた、この政権が唱える『1億総活躍社会』などのフレーズにも表れています」
「要は、”国家のために働け、国家のために子どもを産め”ということです。 ここでは国家と個人の関係が逆立ちしています。 国家のために個人があるのではありません。 個人の幸せのためにこそ国家はあるのではないでしょうか」
「これは日本国憲法第13条が国家に命じていることであります。 憲法第13条には『すべて国民は個人として尊重される』とあります。 ここには憲法の核心となる理念が凝縮されています。 憲法学者で東大名誉教授の樋口陽一さんは『近代立憲主義にとって、権力制限の究極の目的は、社会の構成員を個人として尊重することにほかならない』と言われています。 その通りだと思います」
「『国民連合政府』が掲げる『立憲主義の回復』とは、平和の問題、暮らしの問題のすべてにおいて、国家によって侵害を受け、傷つけられている『個人の尊厳』を回復し、守り、大切にする社会をつくろうということにほかなりません。 それは豊かな広がりをもつ、きわめて積極的な課題であるということを、私は、強調したいと思うのであります」
「そして、私たちが理論的基礎としている科学的社会主義が、近代民主主義の最も中核的な理念である『個人の尊重』『個人の尊厳』を、発展的に引き継ぎ、豊かにしていることも強調したいと思います」
「共産党というと『全体主義』『個人否定の集団主義』という見方がありますが、どんでもない誤解であります。 マルクスが、人間解放のもっとも中心的な問題として位置づけたのは、『すべての個人の自由で全面的な発展』ということでありました。 わが党の綱領は、科学的社会主義のこの立場にたって、私たちが目指す未来社会の特徴として、『社会のすべての構成員の人間的発達を保障する』と明記しています」
「そうした大きな展望も視野に入れながら、『国民連合政府』に挑戦しようではありませんか。 今年を、日本の政治の変革という点でも、日本共産党の躍進という点でも、新しい歴史をつくる年にしていくために、力をつくして奮闘しようではありませんか」
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