「しんぶん赤旗」23日付は栗原千鶴記者の「韓国大統領がロシア下院で演説」の記事を掲載しています。 記事の内容には次のような、文韓国大統領の演説内容が紹介されています。
「いま朝鮮半島では歴史的な大転換が起こっている」 「平和の大事さは、戦争の惨禍の中で、平和を実現するために献身した人にとって、いっそう深く感じられる」「4月末に開催された南北首脳会談で北朝鮮の金正恩国務委員長と交わした『板門店宣言』で『完全な非核化』とともに『もはや朝鮮半島に戦争はない』と世界の前で約束した」と語りました」
そして、、北朝鮮のミサイルや核実験場の廃棄、米韓合同演習の中止などの措置を紹介しました。
志位委員長の大型インタビュー記事の掲載の理由については、詳しくは分かりませんが、記事を読む中でその理由が明らかになっているように思います。
この間、私も感じている、日本のメディアや専門家の間で、「具体制が乏しい」とか「北朝鮮はまた合意に背くだろう」といった否定論、懐疑論が多いこです。 この影響は、世論調査結果などを見ても、国民のなかに、共産党支持者の間にも大きく広がっています。
こうした状況を踏まえ、日本共産党がなぜ、米朝首脳会談を「心から歓迎」しているのか、を明らかにしたい意図があると思います。
志位氏は、そこで、米朝首脳会談の共同声明の論理構成について説明しています。
「首脳会談の共同声明を読むさいに、その論理構成がとても大事だと思います」として、「4項目の合意が確認されているわけですが、その順番に大きな意義があります」
「第1項は、両国は『平和と繁栄に向けた両国国民の願いに従って新しい米朝関係を確立する』とあります。 これを第1項にすえて、第2項で、両国は『朝鮮半島に永続的で安定した平和体制を構築する』、第3項で、北朝鮮は『朝鮮半島の完全な非核化に向けて取り組む』という順番になっているわけです」
「『新しい米朝関係』の確立ーー今後の米朝関係を『戦争と敵対』から『平和と繁栄』へと根本から変えることが、追求すべき最大の目標にすえられている。 そうした新しい関係をつくろうと思ったら、朝鮮半島に平和体制を築くことが必要になるし、その最大の障害となるのは核兵器だから、『完全な非核化』が必要になるというふうな組み立てになっているのです」
「『新しい米朝関係』をつくるという両国首脳の決意が大本にすえられた。 そういう点で、私は、今度の共同声明というのは、首脳会談の合意にふさわしい、よく練られたものになっていると思います。 まさに歴史的合意とよべるべきです」(つづく)