4/6朝日新聞が伝えておりました。
-(もんじゅ君のエネルギーさんぽ)見直される小水力発電-
■北陸で震度4
こんにちは。もんじゅ君です。
きのう4月4日には、石川と富山で震度4の地震があって、ちょっとびっくりしちゃったよ。石川の原発、志賀くんになにも異常がなくてほっとしたけれど、ゆだんは禁物だなってあらためて思ったの。
ボクのすんでいる福井は原発の密集する「原発銀座」としてしられているけれど、「ここは地震なんてそんなにこないから、もんじゅ君もほかの原発フレンズも安心していいよ」っていうひともいるのね。でも、じっさいにはいまから65年前の1948年に、マグニチュード7・1、震度6の福井大地震が起きているんだ。日本のなかで「地震はこないからだいじょうぶ」なんていえる場所は、ないんじゃないかなぁ。
■自然エネルギー自給率って?
さて、今週はその北陸のなかでも、富山のおはなし。
じつは富山県って、自然エネルギー自給率がおよそ17%とたかくて、全国2位なの。みんな、その理由ってわかるかな?
「自然エネルギー自給率」というのは、その都道府県のなかで使うエネルギーを、どれくらい地元の自然エネルギーでまかなえているか、をあらわす数値のことなのね。この場合の自然エネルギーには、太陽光、風力、地熱、小水力、バイオマスの5種類があるんだけど、富山ではそのうちの小水力発電がとても多いんだ。
■水力発電王国の富山
富山というと、観光地としても有名な黒部ダムが思いうかぶひとも多いんじゃないかな。あれは大型の水力発電所で、ダムをつくってせきとめた水を調節しながらおとすことによって、タービンをまわして発電しているの。
富山県には、北アルプスといって雪のたくさん降る高い山々があるんだ。ゆたかな雪どけ水があること、高い山から海へといっきにながれおちる高低差があることから、水力発電に向いている土地なんだね。
そんなわけで、日本じゅうの水力発電のうち1割を富山がしめているんだけれども、これからは黒部ダムのような大型のものではなく、もっとコンパクトなものをふやそうとしているんだよ。
■みなおされる小水力発電のよさ
小水力発電ということばは、ききなれないひとも多いかもしれないね。なまえのとおり、水力発電のなかでもサイズのちいさなもののことをいうんだよ。
水力発電は、発電規模によって大水力、中水力、小水力……とゆるやかななかまわけがされているの。いまは国が、発電容量が3万キロワット以下のものを中水力・小水力として再生可能エネルギー特別措置法の対象にし、応援しているんだよ。
黒部ダムのようなおおがたの水力発電所をつくるには、長い年月とばくだいな費用がかかるし、もとあった場所の自然や、そこにすんでいたひとのくらしを犠牲にしてしまうの。そこで、大水力ではなくて、規模はちいさくても、比較的コストのかからない中・小水力発電をふやそうとしているんだね。
■日本じゅうにあるポテンシャル
さっき、富山にはほうふな雪どけ水ときゅうな高低差がある、って書いたよね。日本のなかでみると富山がぬきんでてそうなんだけれど、じつは世界のほかの国とくらべれば、日本ぜんたいがそうだといえるんだ。
日本は雨もおおくて水がゆたか、細長い国土のなかを背骨のように高い山々がはしっていて、たくさんの水がいきおいよく流れ落ちている国なんだよ。その流れ落ちるいきおいは、つまりエネルギーなの。ふだんは気がつかないけれど、日本列島には太陽光や風力のほかにも、水のエネルギーがたくさん眠っているんだね。
■農業用水でも発電所できる
小水力発電とひとくちにいっても規模もいろいろとあって、たとえばたんぼや畑のそばにある農業用水路にちいさな発電機を設置することでも発電できちゃうんだよ。
環境省の調査では、1000キロワット以下のちいさな規模だけでかんがえても、日本じゅうで合計530万キロワットのポテンシャルがあるんじゃないかと結論づけているの。これは、原発5基ぶんにもあたるエネルギーなんだ。かなりおおきな可能性があるんだね。
富山県では、2012年4月に市民ファンドによる出資でつくられた小早月発電所がうごきだしたり、16年の開業をめざして片貝別又発電所の計画がすすむなど、小・中水力発電所がふえているの。太陽光や風力にくらべるとめだたない存在だけれど、発電量がお天気にも左右されず、じつは発電効率にもすぐれた小水力発電。すこしずつ全国でふえていくといいね。
-引用終わり-
昨年提唱しました「下北再生エネルギー半島化プロジェクト」の中で「小水力発電」は推進施設の一つとして一応挙げていました。それは現場を良く見ないと確証出来ないからでした。今年は下北を色々見て回りたいと思います。
思いとしては「色々なタイプの小水力を試したい」というものです。身近な川内川で言うと上流のダム湖から下流の河口まで可能なタイプの小水力を設置したいというものです。もちろん河川管理者、漁業権、水利権等関係者の理解が必要です。
大きな目で見て目標としている「下北再生エネルギー半島化」に向けて、再生エネルギー(原発の在り方を含めて)のモデル地区とすることです。
繰り返しで恐縮ですが「下北再生エネルギー半島化プロジェクト」の提案項目を再掲しておきます。
1.提案題名
下北再生エネルギー半島化プロジェクト
2.現状と問題点
エネルギー問題は福島原発事故以降大変深刻であり、いま日本の将来エネルギーの在り方が問われています。このような現状を踏まえ、下北地域の資源を十分に活かした再生エネルギー化の発想が必要であると考えます。
3.提案内容
下北地域の再生エネルギーをキーワードとしたインフラ施設の基本構想を立案し、必要と思われる「下北再生エネルギー促進協議会」の設立を要望します。
4.予想される効果
今後、下北地域が「原発半島」から「再生エネルギー半島」に生まれ変わることにより、地域の活性化に大きく寄与するものと考えます。
「下北再生エネルギー促進協議会」が設立されることにより、組織的な推進体制が整い、住民調整、国や県との連携等がスムーズに行われるものと考えます。
5.主な項目
【メインプロジェクト】
(1)地熱半島化プロジェクト
(2)かわうち湖海水揚水発電プロジェクト
(3)大間原発の中間貯蔵施設化プロジェクト
【エネルギー施設】
(4)地熱発電
(5)温泉発電
(6)海水揚水発電
(7)大型風力発電
【推進施設】
(8)地中熱ヒートポンプ普及
(9)小水力発電
(10)EV自動車観光
(11)エネルギーパーク誘致
【将来有望発電施設】
(12)海流発電
(13)洋上風力発電
(14)高温岩体地熱発電
-(もんじゅ君のエネルギーさんぽ)見直される小水力発電-
■北陸で震度4
こんにちは。もんじゅ君です。
きのう4月4日には、石川と富山で震度4の地震があって、ちょっとびっくりしちゃったよ。石川の原発、志賀くんになにも異常がなくてほっとしたけれど、ゆだんは禁物だなってあらためて思ったの。
ボクのすんでいる福井は原発の密集する「原発銀座」としてしられているけれど、「ここは地震なんてそんなにこないから、もんじゅ君もほかの原発フレンズも安心していいよ」っていうひともいるのね。でも、じっさいにはいまから65年前の1948年に、マグニチュード7・1、震度6の福井大地震が起きているんだ。日本のなかで「地震はこないからだいじょうぶ」なんていえる場所は、ないんじゃないかなぁ。
■自然エネルギー自給率って?
さて、今週はその北陸のなかでも、富山のおはなし。
じつは富山県って、自然エネルギー自給率がおよそ17%とたかくて、全国2位なの。みんな、その理由ってわかるかな?
「自然エネルギー自給率」というのは、その都道府県のなかで使うエネルギーを、どれくらい地元の自然エネルギーでまかなえているか、をあらわす数値のことなのね。この場合の自然エネルギーには、太陽光、風力、地熱、小水力、バイオマスの5種類があるんだけど、富山ではそのうちの小水力発電がとても多いんだ。
■水力発電王国の富山
富山というと、観光地としても有名な黒部ダムが思いうかぶひとも多いんじゃないかな。あれは大型の水力発電所で、ダムをつくってせきとめた水を調節しながらおとすことによって、タービンをまわして発電しているの。
富山県には、北アルプスといって雪のたくさん降る高い山々があるんだ。ゆたかな雪どけ水があること、高い山から海へといっきにながれおちる高低差があることから、水力発電に向いている土地なんだね。
そんなわけで、日本じゅうの水力発電のうち1割を富山がしめているんだけれども、これからは黒部ダムのような大型のものではなく、もっとコンパクトなものをふやそうとしているんだよ。
■みなおされる小水力発電のよさ
小水力発電ということばは、ききなれないひとも多いかもしれないね。なまえのとおり、水力発電のなかでもサイズのちいさなもののことをいうんだよ。
水力発電は、発電規模によって大水力、中水力、小水力……とゆるやかななかまわけがされているの。いまは国が、発電容量が3万キロワット以下のものを中水力・小水力として再生可能エネルギー特別措置法の対象にし、応援しているんだよ。
黒部ダムのようなおおがたの水力発電所をつくるには、長い年月とばくだいな費用がかかるし、もとあった場所の自然や、そこにすんでいたひとのくらしを犠牲にしてしまうの。そこで、大水力ではなくて、規模はちいさくても、比較的コストのかからない中・小水力発電をふやそうとしているんだね。
■日本じゅうにあるポテンシャル
さっき、富山にはほうふな雪どけ水ときゅうな高低差がある、って書いたよね。日本のなかでみると富山がぬきんでてそうなんだけれど、じつは世界のほかの国とくらべれば、日本ぜんたいがそうだといえるんだ。
日本は雨もおおくて水がゆたか、細長い国土のなかを背骨のように高い山々がはしっていて、たくさんの水がいきおいよく流れ落ちている国なんだよ。その流れ落ちるいきおいは、つまりエネルギーなの。ふだんは気がつかないけれど、日本列島には太陽光や風力のほかにも、水のエネルギーがたくさん眠っているんだね。
■農業用水でも発電所できる
小水力発電とひとくちにいっても規模もいろいろとあって、たとえばたんぼや畑のそばにある農業用水路にちいさな発電機を設置することでも発電できちゃうんだよ。
環境省の調査では、1000キロワット以下のちいさな規模だけでかんがえても、日本じゅうで合計530万キロワットのポテンシャルがあるんじゃないかと結論づけているの。これは、原発5基ぶんにもあたるエネルギーなんだ。かなりおおきな可能性があるんだね。
富山県では、2012年4月に市民ファンドによる出資でつくられた小早月発電所がうごきだしたり、16年の開業をめざして片貝別又発電所の計画がすすむなど、小・中水力発電所がふえているの。太陽光や風力にくらべるとめだたない存在だけれど、発電量がお天気にも左右されず、じつは発電効率にもすぐれた小水力発電。すこしずつ全国でふえていくといいね。
-引用終わり-
昨年提唱しました「下北再生エネルギー半島化プロジェクト」の中で「小水力発電」は推進施設の一つとして一応挙げていました。それは現場を良く見ないと確証出来ないからでした。今年は下北を色々見て回りたいと思います。
思いとしては「色々なタイプの小水力を試したい」というものです。身近な川内川で言うと上流のダム湖から下流の河口まで可能なタイプの小水力を設置したいというものです。もちろん河川管理者、漁業権、水利権等関係者の理解が必要です。
大きな目で見て目標としている「下北再生エネルギー半島化」に向けて、再生エネルギー(原発の在り方を含めて)のモデル地区とすることです。
繰り返しで恐縮ですが「下北再生エネルギー半島化プロジェクト」の提案項目を再掲しておきます。
1.提案題名
下北再生エネルギー半島化プロジェクト
2.現状と問題点
エネルギー問題は福島原発事故以降大変深刻であり、いま日本の将来エネルギーの在り方が問われています。このような現状を踏まえ、下北地域の資源を十分に活かした再生エネルギー化の発想が必要であると考えます。
3.提案内容
下北地域の再生エネルギーをキーワードとしたインフラ施設の基本構想を立案し、必要と思われる「下北再生エネルギー促進協議会」の設立を要望します。
4.予想される効果
今後、下北地域が「原発半島」から「再生エネルギー半島」に生まれ変わることにより、地域の活性化に大きく寄与するものと考えます。
「下北再生エネルギー促進協議会」が設立されることにより、組織的な推進体制が整い、住民調整、国や県との連携等がスムーズに行われるものと考えます。
5.主な項目
【メインプロジェクト】
(1)地熱半島化プロジェクト
(2)かわうち湖海水揚水発電プロジェクト
(3)大間原発の中間貯蔵施設化プロジェクト
【エネルギー施設】
(4)地熱発電
(5)温泉発電
(6)海水揚水発電
(7)大型風力発電
【推進施設】
(8)地中熱ヒートポンプ普及
(9)小水力発電
(10)EV自動車観光
(11)エネルギーパーク誘致
【将来有望発電施設】
(12)海流発電
(13)洋上風力発電
(14)高温岩体地熱発電