あるウソつきのブログ

日本の左翼が売国的すぎて、本当の左翼がいない事を嘆く、多分左翼的な人のブログです。

ヘル日本の継続圧力

2015年10月01日 00時09分58秒 | 政治(安倍政権)
 ウチのブログ特有の造語なのだが、「継続圧力」という言葉がある。
 今日のエントリを書くにあたって、この言葉の定義を決めておこうと思う。

【継続圧力】
 明らかに継続すると損で、切り替えれば得をするとわかっていても、切り替えに伴う現状変更を望まない為、損をしたまま継続をしてしまう事。

(例)
 携帯のプランを変更した方がランニングコストは安くなるのに、ランニングコストが明らかに高い旧プランのまま、携帯電話を使用し続けてしまう。

 さて。本日の本題に入る。

 最初のネタは、シンシアリー氏のブログである。
 そこにあった朝鮮日報の翻訳記事が、日本人として実に身につまされた。

【シンシアリー】「ヘル朝鮮で民衆蜂起が無い理由」
http://ameblo.jp/sincerelee/entry-12078782063.html

 まさか韓国最大の売上を誇る朝鮮日報で「ヘル朝鮮」というネットスラングが聞けるとはなぁ。思いもよらなかった。
 朝鮮日報は、韓国のネットで、韓国の景気後退・低成長・雇用悪化を「地獄朝鮮」として揶揄している話をしているわけだけど。
 その内容で言えば日本だって「ヘル日本」である。

 確かに、日本はハードカレンシーの国だからして、韓国の経済危機ほどの危険度はない。
 というか単に日本は不景気なだけであって経済危機には成り得ない。日本はヘル(地獄)ではないとは思うけどな。

 そういう意味で経済危機になり得ない国は今、世界に2つしかない。
 アメリカと日本だ。この2国の政府は、借金返済不能に陥る事がない。最悪輪転機をフル回転すれば終了だからだ。
 自国通貨の信用を担保する為にドルや円やユーロで外貨準備高を持たねばならないソフトカレンシーの国とは違う。

 だから、アメリカや日本が低成長化しているのは愚かなはずだ。だってソフトカレンシーの国ではできない「通貨を発行して借金を返済する」ができるのに、政府が需要を下支えなんてせずに、歳出削減や税収強化を図っているんだから。これを愚かと言わずしてなんと言おう。

 その話を、もっともらしく今日ネタにしていたのは、陳胡痒氏。

【陳胡痒】本日のリーベンオチ
http://chinkokayuirv.blogspot.jp/2015/09/blog-post_836.html

最近それを「させない」日本人の集団的無意識層での潮流が見えてきました。
平清盛、織田信長、徳川宗春と上げ潮派の政治有力者はことごとくその半ばで倒れているわけですが、理由は仮に米帝みたいなゼニが全ての世の中になると、人間の立身出世はゼニの額で決まることになるわけです。
そうなりますと、自らは武力を持たず無力でありながら、他者の政治的権威を「認証」する「権威」だけを唯一の拠り所としている天皇を誰も敬わなくなります。
最近ではこの一番わかり易い例がホリエモンの一連の言動です。
そうなると日本の国体が破壊されてしまいますので、日本という国は好景気が続くようなことがあってはいけないという無意識レベルでの規制がかかっているのだと思います。

 彼の推論はいつも面白いと思う。
 思うのだけど。この件については俺は違うと考えている。
 所謂、これは俺、継続圧力だと思うのだ。

 国家を家族と仮定して話をするのって、俺は嫌なんだけど。
 仮に日本が1つの家族として、財務省がその家族の母親だとしよう。

 家族ってのは、母親が節約して貯金額を増やす事を反対するだろうか。
 景気をよくする為には、父親は子供たちに無尽蔵に小遣いをやり、毎日みんなを豪遊に誘えばいいのだ。
 だからって、そうするか?
 父の蓄えは一生使っても使い切れないほどであり、使わねば大半が相続税で持っていかれるとしても、母親は万一の為に蓄えを残し、節約して、父は働くのを辞めないって事は十分ありえる話だと思う。で、ほぼ無尽蔵な銀行預金を持つ両親(内閣&財務省)が、子供の小遣いをさらに削ろうとして、子供が文句をたれている図なのだ。

 無論、子供の道徳的面を考慮して、小遣いの額を抑えるのはまだわかるのだけど。子供に小遣いの中で食費も含めて生活するように説得し、自炊すればさらに減らせるだろうとかつぶやいているのが、現在の両親の姿だ。

 貯金はした方がいいと、みんな思っていると思う。

 無論、母親は食事の準備をして、子供の食費ぐらい面倒を見るべきなのだ。
 料理もしらない我が子が日々の生活にキュウキュウ言い始めて生活が破綻しかかっている時に、一時的な小遣いの増額もせず、自炊の仕方を仕込んで更に小遣いを減らすとか、鬼の所業だと思う。

 こうして書けばわかりやすいと思うのだけど、日本人にとって倹約、貯金は美徳なのだ。俺はそれは、日本人のDNAに刷り込まれた呪いではないかと思う。

 財務省の官僚は、「質素倹約の美徳」を続けているのだ。みんな薄々、政府が今、歳出削減をするのは自殺行為だとはもうわかっていると思う。だってアホちゃうもの官僚。
 でも、誰もやめないから、やめられないのである。

 家庭レベルのミクロな世界は、言わばソフトカレンシーなのだ。貯金して安全マージンをとらないと、破綻の可能性に備えられない。
 それは多分、大半の日本人がそうだと思う。

 しかし、日本やアメリカはほぼ絶対に破綻しない「国家」なのだ。
 最近、需給ギャップを埋めるぐらいは財政出動すべきだと、やっと常識として考え方が普及しはじめた。

 この継続圧力から日本人が逃れられるようになるのは、容易ではないが…。特に官僚。みんな節約節約言ってる中、財政出動を是にするのはホント大変だろうけど。

 そこが転換できない限り、きっとデフレは延々と続く事になるのだと思う。
 俺は、麻生さんにはだいぶ期待してたんだけどなぁ。

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1 コメント

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Unknown (士魂のかけら)
2015-10-01 10:39:59
 マスコミが国家財政を「わかりやすいように」家計に例えたりすることが、国民が国家財政を正しく理解することを決定的に妨害していると思います。
 国家には家計にも企業会計にも絶対ないもの、すなわち「徴税権」と「通貨発行権」(正確には「紙幣発行」は日銀、「硬貨鋳造」は政府)があります。ここが決定的に違うのに、それを説明しないで家計簿に例えるマスコミは、アホの塊か、国民をミスリードするためにわざとやってるとしか思えません。
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