あるウソつきのブログ

日本の左翼が売国的すぎて、本当の左翼がいない事を嘆く、多分左翼的な人のブログです。

TPP

2011年01月19日 22時29分28秒 | 政治(菅政権)
 帝国データバンクのアンケートで、TPPに参加した方がいいという意見が、約7割に達したとの事。

 【産経】TPP参加「必要」65% 帝国データバンクの企業意識調査
 http://www.sankeibiz.jp/macro/news/110111/mca1101111440007-n1.htm

 こりゃあ…。参加する事になるかもしれないなぁ。TPP。まだ随分と先の話かもしれないが。
 俺は、TPPは参加しない方がいいと考えている。別に、日本の農業がダメになるとか、農業関連でそう思っているわけではない。

 そうじゃなくて、TPP参加国のGDPを比較すると、日米だけで9割に達するので、これは単なる日米FTAではないかと思うからだ。
 それに、TPPは、ありとあらゆる商品の関税が撤廃される。それは人材やサービス、投資やルールも例外ではない。限定的なFTAとは、かなり趣が異なる。
 日本の社会保険…国民皆保険は、他国から羨まれる良制度だと俺は思っているが、当然、サービス面でアメリカの制度流入は避けきれず、あの利己主義丸出しのアメリカの企業が、大手を振って日本に参入し、無視できない勢力へ成長していくのには懸念を感じずにはいられないし、公共事業の入札なんかも、アメリカ企業の日本市場への参入等考えられるし、投資のルールもアメリカの思惑に左右されるようになるだろう。今は人数が増えすぎてるアメリカの弁護士も日本に流入してくるし、アメリカみたいなアホな訴訟が増えそうな気がしないか?

 そりゃまあデメリットばかりではないが、帝国バンクでTPPに参加した方がいいと言っている人々が、「貿易で日本が復活する」とか言ってたり、内閣府が言っているような「日本のGDPが2~3兆円アップする」とか、そんな楽天的な内容ではなかろう。

 アメリカは国益には貪欲だ。
 現在、アメリカは…というよりオバマ政権は、自国通貨を安くして、貿易立国としてアメリカを復活させようと考えている。そう宣言してるし、政策を見ててもそう実行に移している。要するに、TPPにおいては日本と同じ思惑で、自分が儲けようと考えているのだ。
 「需要>供給」の状況であれば、双方共にウィンウィンの関係でいられるかもしれないが…、現在は供給過剰で需要を取り合っている状況だ。
 しかも、GDPの9割は日米。日本もアメリカも、お互いに相手から少しでも需要を自国に取り込もうとしているわけだ。

 これが危険と言わずしてなんというのだろうか。あのアメリカと、外交でがっぷり四つで、アメリカよりも儲けを出そうと?外交だぞ?ものすげー無理臭い。

 今はデフレなんだから。普通、国産品を買おう運動を起こさないとあかんと思うのよ。TPP参加に賛成する人は、要するにアメリカの需要を日本に取り込む事によって、日本を潤す事を考えているはずだから、その方策を具体的に教えてくれよ。俺、無理だと思ってるから、その点で説得力のある話をしてほしい。

 TPPは農業ばっか争点になってて、農業さえクリアすれば、日本にとってメリットしかない…みたいな論調ばっかし聞こえてくるけど、俺はそうじゃないと思うよ?
 むしろ農業は、小規模農家の淘汰が強制的に進んで、大規模工業化するかもしれん。レタスとかは、露地栽培の半分の面積で、年間最大28回も収穫できるようになるそうだ。

 【中国網】日本の農業の「工業化」が進展中
 http://japanese.china.org.cn/jp/txt/2010-07/23/content_20560350.htm

 土も作らなくていい栽培の工業化と言えば、メリットは計り知れない。
 ブレイクスルーという意味においては、いいきっかけですら、あるかもしれない。

 しかし、現行の、ちょっと前の北朝鮮を含む六者協議のような「バスに乗り遅れるな!」式TPP社説が日本のマスコミに多いのは、どうも気に食わない。つーかほとんど農業以外の危険性を訴えてるTPP反対社説が見当たらない。
 日米FTAがちっとも前に進まないアメリカが焦れて、TPPと名前を変えて推進してきたのでは?という疑問を、日本企業は持たないのだろうか。

 まるで、外国人参政権の名前を変えて、常設型住民投票権として各地で成立しまくっている日本の現状の、貿易版を見ているようだよ。外国人も投票券がある、常設型住民投票権も…ぜーんぜん、どっこも取り上げないよな…。

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