最近の原発報道を見ていると、どんどん状況が悪化してきている。悪化しているとは言え、特に東京とか、別に即ちに体に影響が出てくる状況ではないと思われる。思われるんだが…、どこのマスコミも、情報発信が下手くそだと思う。
「報道規制にかからない範囲内で、少しでもセンセーショナルに」
という観点に特化してしまった後遺症というか…。
情報を扱う側も、まだ身体に影響が出る段階ではない事もあり、パニック化しないように、抑制した報道をするよう、努力しようとしている向きもあるんだが…。そうなると、情報の「正確さ」が要求されるはず。
もっとロジカルに考えて発信しなければならないのに…。
例えば、「乳幼児に飲ませたくはない水道水の放射能レベル」というタイトルの記事があったとして。
この記事について、深く追及すると、まずその水をどのように利用すれば、体調に変調が現れるのかが知りたくなる。
【J-CAST】水道水の放射能汚染規制値 「1年間1リットル飲み続ける」が条件
http://www.j-cast.com/2011/03/23091123.html?p=2
記事によると、年間1リットル、毎日その水だけを与え続けた場合…とある。
これは、多分保育園をご利用になっている親御さんにとっては、かなりイヤな数字ではないかと思う。
で、政府広報的には、「でも大人子供は大丈夫だから!」と言うわけなんだが、じゃあ、妊婦はどうなのか、母乳を与えている場合のお母さんの母乳には、どれぐらい影響するのか、そんな情報が圧倒的に不足している。
必要とする「正確さ」とは、こういう事だ。「大丈夫」だけでなく、様々な状況の複合的な情報で補強する事が重要なのである。
他に、「基準値を超える放射能がホウレンソウから」という記事があったとして。
それを食べても「すぐには影響はない」と言ったとしても、そこに住んでいる人は、空気中にも、水にも、野菜にも放射能は含まれているのである。同地にお住まいの方々は、当然すぐに、その複合的なものに不安が出てくるが、そういったものに対する情報も不足している。まあ誰も判らないというのが正解なのだろうけどな。
ここで、どの解説者も不安を抑制する為に、「洗ったら半分、煮たら3分の1に低減するから」と、よくコメントされているんだが、読売グループの「ヨミドクター」によると…
そんなわけで、マスコミに紹介されている政府発表の数字は、既に洗った後なのである。つまり、倍の数値が出ると考えられるのだ。
だから、これも正確ではない。「洗えばリスク半減」ではなく、「洗わなければリスクが倍」なのである。
普通、野菜なんて絶対に洗って食べる。テレビを信じた人は洗ってある程度平静を保てるかもしれないが、洗ったってリスクは減ってないのだ。
こうなると、真相を知った人の間では、当然野菜だけではないのではないかという疑念が広がる。例えば前述の水道水だって、「煮沸後の計測値かもしれない」とか、考えるかもしれない。調乳時は、当然煮沸するからだ。
昨日のエントリを見ても判るように、1日の被爆量が100ミリシーベルトの地域なんてのは、まあ最大時ではあるだろうが、最悪のケースを想定すれば、70日で被爆死する数値なのだ。屋内待機なんてのは、単なる一時しのぎで、長期の想定がない。土壌から放出されている放射性セシウムの放射線は、半減期まで30年。一方ヨウ素は16日でほぼ影響がなくなると言われている。
ヨウ素とセシウムのどちらの方が、人体への影響度が高いかと言われると、産経記事によればヨウ素の方で、セシウムは、体内に蓄積しても筋肉で、その筋肉ががん化するケースはほとんどないとの事。
なら、現状でどれだけ先まで影響があるのか、今後、どういう対策が取られるのか。
そういった説明が完全に欠けているのである。これも、伝えている情報が「正確」とは言い難いだろう。
枝野は、当初そのしゃべり口調により、相手を安心させる要素として評価されている面もあったと思われるが、今は、誰かに与えられた情報を伝えるだけの、言わばラジオと化してしまっている。
当事者にとって、欲しいのは裏付けなのである。
これで、「買いだめは控えて」とか、片腹痛いわ。無理に決まってんだろ。
東京都政が、いち早く動いて乳幼児宅にミネラルウォーターの配布継続を約束しなければ、大規模疎開が発生してもおかしくなかった。
とにかく、テレビの解説員は勘違いして啓蒙してるケースはあるわ、政府自身もホウレンソウならホウレンソウだけの単一ケースでしか見ないわで複合的な側面や長期的な展望を明かさないわなのである。
なんかな。色んなものがじわじわと崩壊していく様を見ているような気がするのは、気のせいであって欲しいんだが…。
とにかく、どんなにクソでもテレビは速報性でどのメディアよりも一歩先んじている。平時に崩壊するのは大歓迎だが、今崩壊されるのはものすごい迷惑なんだよ。ガチでヒャッハーな世界になりかねん。
ちょっと踏みとどまってだな、エントリ最初に言及したように、ロジカルシンキングだ。国会問答で想定問答集作ってるだろ?その要領でいいんだよ。最早事実上トップだろうが枝野。問答できる専門家集団集めてできるだけ回答できるようにしろ。集められるだろうが。
マスコミ各社も、被災者の側にたったロジカルシンキングで、当然被災者(この場合、福島県民とか東京都民)が疑問に思うであろう的確な質問をしろ。お前ら、今は国民の代表として、政府に質問できる唯一の国民であるという意識を持ちやがれ。
P.S.
ちなみに…。
駐日米国大使のルース氏のツイッターによると、在日米軍は、福島原発半径320キロの人に、ヨウ化カリウムを配布しているとの事だが…。これが本当なら、これって日本政府の仕事なんでは…。
でも、このツイッターはちょっと嘘くさいんだよね。320キロって余裕で東京も範囲内だろう?在日米国人に配布してるってニュースは山ほどヒットするので、ルース氏が勘違いしているのではなかろうか。
ま、一応言及しておく。
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「報道規制にかからない範囲内で、少しでもセンセーショナルに」
という観点に特化してしまった後遺症というか…。
情報を扱う側も、まだ身体に影響が出る段階ではない事もあり、パニック化しないように、抑制した報道をするよう、努力しようとしている向きもあるんだが…。そうなると、情報の「正確さ」が要求されるはず。
もっとロジカルに考えて発信しなければならないのに…。
例えば、「乳幼児に飲ませたくはない水道水の放射能レベル」というタイトルの記事があったとして。
この記事について、深く追及すると、まずその水をどのように利用すれば、体調に変調が現れるのかが知りたくなる。
【J-CAST】水道水の放射能汚染規制値 「1年間1リットル飲み続ける」が条件
http://www.j-cast.com/2011/03/23091123.html?p=2
記事によると、年間1リットル、毎日その水だけを与え続けた場合…とある。
これは、多分保育園をご利用になっている親御さんにとっては、かなりイヤな数字ではないかと思う。
で、政府広報的には、「でも大人子供は大丈夫だから!」と言うわけなんだが、じゃあ、妊婦はどうなのか、母乳を与えている場合のお母さんの母乳には、どれぐらい影響するのか、そんな情報が圧倒的に不足している。
必要とする「正確さ」とは、こういう事だ。「大丈夫」だけでなく、様々な状況の複合的な情報で補強する事が重要なのである。
他に、「基準値を超える放射能がホウレンソウから」という記事があったとして。
それを食べても「すぐには影響はない」と言ったとしても、そこに住んでいる人は、空気中にも、水にも、野菜にも放射能は含まれているのである。同地にお住まいの方々は、当然すぐに、その複合的なものに不安が出てくるが、そういったものに対する情報も不足している。まあ誰も判らないというのが正解なのだろうけどな。
ここで、どの解説者も不安を抑制する為に、「洗ったら半分、煮たら3分の1に低減するから」と、よくコメントされているんだが、読売グループの「ヨミドクター」によると…
【読売】放射性物質付着した食品、食べてしまったら?
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38325
Q 今回の検査はどうやって行われたのか?
A 米、野菜、牛乳、魚介類など、自治体ごとに主要産品を中心に調べる。茨城県の場合、原発に比較的近い県北部や出荷量が多い地域を選んで検査を行った。
厚生労働省は、野菜について、口に入れる前の状態に近づけるため洗ってから検査するよう求めている。
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38325
Q 今回の検査はどうやって行われたのか?
A 米、野菜、牛乳、魚介類など、自治体ごとに主要産品を中心に調べる。茨城県の場合、原発に比較的近い県北部や出荷量が多い地域を選んで検査を行った。
厚生労働省は、野菜について、口に入れる前の状態に近づけるため洗ってから検査するよう求めている。
そんなわけで、マスコミに紹介されている政府発表の数字は、既に洗った後なのである。つまり、倍の数値が出ると考えられるのだ。
だから、これも正確ではない。「洗えばリスク半減」ではなく、「洗わなければリスクが倍」なのである。
普通、野菜なんて絶対に洗って食べる。テレビを信じた人は洗ってある程度平静を保てるかもしれないが、洗ったってリスクは減ってないのだ。
こうなると、真相を知った人の間では、当然野菜だけではないのではないかという疑念が広がる。例えば前述の水道水だって、「煮沸後の計測値かもしれない」とか、考えるかもしれない。調乳時は、当然煮沸するからだ。
昨日のエントリを見ても判るように、1日の被爆量が100ミリシーベルトの地域なんてのは、まあ最大時ではあるだろうが、最悪のケースを想定すれば、70日で被爆死する数値なのだ。屋内待機なんてのは、単なる一時しのぎで、長期の想定がない。土壌から放出されている放射性セシウムの放射線は、半減期まで30年。一方ヨウ素は16日でほぼ影響がなくなると言われている。
ヨウ素とセシウムのどちらの方が、人体への影響度が高いかと言われると、産経記事によればヨウ素の方で、セシウムは、体内に蓄積しても筋肉で、その筋肉ががん化するケースはほとんどないとの事。
なら、現状でどれだけ先まで影響があるのか、今後、どういう対策が取られるのか。
そういった説明が完全に欠けているのである。これも、伝えている情報が「正確」とは言い難いだろう。
枝野は、当初そのしゃべり口調により、相手を安心させる要素として評価されている面もあったと思われるが、今は、誰かに与えられた情報を伝えるだけの、言わばラジオと化してしまっている。
当事者にとって、欲しいのは裏付けなのである。
これで、「買いだめは控えて」とか、片腹痛いわ。無理に決まってんだろ。
東京都政が、いち早く動いて乳幼児宅にミネラルウォーターの配布継続を約束しなければ、大規模疎開が発生してもおかしくなかった。
とにかく、テレビの解説員は勘違いして啓蒙してるケースはあるわ、政府自身もホウレンソウならホウレンソウだけの単一ケースでしか見ないわで複合的な側面や長期的な展望を明かさないわなのである。
なんかな。色んなものがじわじわと崩壊していく様を見ているような気がするのは、気のせいであって欲しいんだが…。
とにかく、どんなにクソでもテレビは速報性でどのメディアよりも一歩先んじている。平時に崩壊するのは大歓迎だが、今崩壊されるのはものすごい迷惑なんだよ。ガチでヒャッハーな世界になりかねん。
ちょっと踏みとどまってだな、エントリ最初に言及したように、ロジカルシンキングだ。国会問答で想定問答集作ってるだろ?その要領でいいんだよ。最早事実上トップだろうが枝野。問答できる専門家集団集めてできるだけ回答できるようにしろ。集められるだろうが。
マスコミ各社も、被災者の側にたったロジカルシンキングで、当然被災者(この場合、福島県民とか東京都民)が疑問に思うであろう的確な質問をしろ。お前ら、今は国民の代表として、政府に質問できる唯一の国民であるという意識を持ちやがれ。
P.S.
ちなみに…。
駐日米国大使のルース氏のツイッターによると、在日米軍は、福島原発半径320キロの人に、ヨウ化カリウムを配布しているとの事だが…。これが本当なら、これって日本政府の仕事なんでは…。
でも、このツイッターはちょっと嘘くさいんだよね。320キロって余裕で東京も範囲内だろう?在日米国人に配布してるってニュースは山ほどヒットするので、ルース氏が勘違いしているのではなかろうか。
ま、一応言及しておく。
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悪魔の放射線I 逆手にとって生き生き生活術
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/ff/d74fa1a4b280150a04afe4b9d9d1a50b.jpg)
これは神奈川の米軍基地の従業員のことですよ。
配ってました。
今考えるとスピーディの情報を、米軍にも伝達していたんでしょうね。神奈川県はホットスポットでしたから。
3月の16日に放射能プルームが海上から来てからのことだと思う。
3号機由来のものと思われますが。
http://logsoku.com/thread/ninja.2ch.net/newsplus/1300278327/
横須賀の海軍基地からジョージワシントンが緊急退避したのもこの一件が理由のようです。
http://logsoku.com/thread/ninja.2ch.net/newsplus/1300278327/
米軍はグローバルホークなどの独自の計測機器もありますし、
SPEEDIはアテにしてないのではないでしょうか?
いずれにしても鼻血等の被曝状況が多数ありますので、
http://logsoku.com/thread/hato.2ch.net/lifeline/1303237994/
SPEEDIなんか知らなかったもんね、とシラをきるバ菅の政治責任は
限りなく重大だったと思います。