あるウソつきのブログ

日本の左翼が売国的すぎて、本当の左翼がいない事を嘆く、多分左翼的な人のブログです。

藻の話

2012年04月12日 01時22分53秒 | サイエンス
【産経】「藻」がエネルギーをつくる 原油輸入量を賄う試算も
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/environment/555633/

その復興計画で浮上したのが、「オーランチオキトリウム」という藻類を使うアイデアだ。平成22年に筑波大大学院生命科学研究科の渡辺信教授が沖縄の海でマングローブの林の中から発見した。光合成を行う葉緑素を持たない種類で、廃水などに含まれる有機物を吸収して、活発に増殖する。体内にため込む物質は、サメの肝油で知られる「スクワレン」という炭化水素で、石油などと同じ成分の燃料になる。


 久々に藻のニュース。

 ま、個人的なおっかけである。
「油を生成する藻の研究で遅れをとれば、国益を損なう」と、新聞紙上でおっしゃられた渡辺信氏が、まさに生涯をかけて研究をされている。



【拙】石油の代替えエネルギー
http://blog.goo.ne.jp/jpakiyo/e/aa1ed5296c76566cb2bfeafad803ecf0

 と、言う訳でウチでも以前からブログで取り上げている。
 この技術で重要な点はコストと品質で、以前のエントリの時、渡辺氏は

平成22年4月、藻発見、これでコストが800円/リットル→150円/リットル

平成22年12月、コスト削減。50円/リットル←ウチのエントリ時


 と、極めて短期間で、リットルあたりのコスト削減に成功しておられた。
 言い方は大変問題はあると思うが、危機は科学技術の発展を促進する。東日本大人災により、この藻の実用化促進に効果があった事は、否定できまい。渡辺氏にとってはもしかしたら、天祐的な天災だったかもしれん。

 ちなみに。この「藻」からバイオ燃料を抽出するプロジェクトは古くからある。ビルゲイツもアメリカ国内で投資して、藻からバイオ燃料を抽出するプロジェクトに手を出してたよね。

【グリーンビジネス】未来の新エネルギーにビル・ゲイツも投資!緑の藻から生まれるバイオ燃料
http://greenz.jp/2008/11/04/algae_oil/

 そんなもんだから、俺は日本がこの分野で最先端を走れるのかどうか、結構ドキドキして見守っていたのだけど…。なんせ資金力がアメリカはダンチだし。だが、親方日の丸が確定したようだし、どうも順調そうである。よかったよかった。


 原子力が、通常運用で如何に安全であろうとも、俺は最早国内で新規の原発は無理だと考えている。実質ではなく、「政治的リスク」が大きすぎる。

 これも以前から主張しているが、時代は地熱かバイオ燃料だろう。
 バイオ燃料は、既存の火力発電所も利用できるし、ハイブリッド発電(推進している猪瀬副都知事曰く)という火力向けの新技術も登場している。コストも出力も、建設にかかる敷地面積も、原発を軽く凌いでいるという話だ。

 故に俺は、この現状の流れを歓迎している。
 引き続き、またこの藻の話については、面白くなかろうともエントリする予定。


 ところで…。

【池田信夫】自動車や石炭火力は原発より危険である
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51693454.html

 このエントリをアップするにあたって、「原発より火力の方が余程危険である」という主張があったのを知っていたので、一応裏をとっておこうと思って調べてみたら、池田信夫氏のブログにいきあたったので、初めて読んでみた。

 この氏の主張が元ネタなのであれば、火力発電の方がいっぱい死者とか出てるっつー話は、どうもソースがWHOみたいだね。で、死者の大半は、恐らく炭鉱労働者。
 …うーん。どうもズレた主張だったようだ。

 俺が2chで見た「お前アホ?原発より火力の方が余程毎年死者をだしてるじゃないか」という台詞から、俺が思ったことは、

「火力発電所ってそんなに事故が多いのか」

 であった。で、情報の出元が池田氏であれば、ウラン採掘の方も取り上げねば不公平であろう。ウラン採掘になんのリスクもないと思うか?

世界最大級オーストラリアウラン鉱山がシャットダウン 放射能高汚染水の漏出に打つ手なし
http://www.juno.dti.ne.jp/tkitaba/earth/nuclear/news/11042001.htm

 こんな記事だってあるし。

オーストラリアからの警告 ウラン採掘拡大がもたらす汚染/NO DU ヒロシマ・プロジェクト
http://blog.goo.ne.jp/harumi-s_2005/e/834cd0a7b8e6dd2b49cb429e648b581d?st=1

 こんなのだってある。
 無論、放射能がどれほど危険なものなのかという意味では、現在の全世界的放射能ヒステリーはおかしいと思っている。チェルノブイリ事故だって、事故死以外の被爆死は、多分普通の人が想像しているより遥かに少ない。
 要するに原発を推進する側も反対する側も、ちょっとずつおかしいのだ。

 でも、それでもやっぱりこの政治的勝負は反原発…左翼の勝ちなのだ。原爆から70年弱の間に刷り込まれた放射能への恐怖は、そう簡単に拭えるものではないよ。

 ならば、災厄をバネに新技術で飛んだ方がええやん。
 もう流れ始めた潮流に真っ向から対決するのはしんどいで。原発推進より、藻の生産性をあげてバイオ燃料で火力推進の方が、多分よほどらくちんやん。

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