KCJトップバンドコンテストにCP(シングルオペQRP部門)で参加しました。
自宅から参加してもほんの足跡残しに終わるのが目に見えているので、当然移動での参加となりますが、緊急事態宣言中というのが何とも悩ましいところ。フルサイズ逆V展開可能な最寄りの和光市の土俵まで10分ほどの場所に住んでいながら、都県境の壁が立ちはだかっています。無理やり仕事にかこつけるという荒業もありますが、あいにく日曜日の現場は東京都中央区。埼玉県入りは困難な状況です。
ホームグラウンドの埼玉県南部なら土俵の選択肢も多いですが、東京都内となればそのような場所は限られます。悩みぬいた末いくつかの候補地を選び、本業の事務を片付けてから昼過ぎに出発。翌日のロケハンを兼ねてあきる野市で軽くローバンド運用してから、圏央道青梅IC近くの広大な畑でフルサイズ逆Vを張りました(写真左)。ダウンリンク受信用になっているFT-817を久しぶりに使ってみたい気もありましたが、狭いバンドに局がぎっしり並ぶことを考えると混信除去性能に不安があります。5Wに出力低減してIC-705を使用することにしました。チューナーはMFJ-902。1.9MHzでチューニングを取っておけば、アンテナ側のバリコンの調整だけで1.8MHzもすっとSWRが下がり、QSYもスムーズに行けそうです。昨年1.9MHzはFT8と思われるデジタル系のQRMに手を焼きましたが、バンドプランの変更で狭いバンドを目一杯使えるようになったのは大変FBです。
開始前のウォーミングアップ中に白黒の車の来訪はありましたが、21時のコンテスト開始から無事参戦できることになりました。1.9MHzで入りましたが狭いバンドはたちまち埋まってしまい、数局呼び回って早めに1.8MHzにQSY。こちらの方が適度に周波数が空いていてCQも出しやすいです。その後は1.8MHzと1.9MHzを行き来しながら、まずまずのペースでログが進みました。途中白黒の車の2回目の来訪はありましたが中断は2分ほどで大事には至らず。1日目である程度交信数を伸ばしておきたいところですが、翌日の仕事に支障を来たしてもいけません。そろそろ撤収かと思ったところで、ニャーニャーと鳴きながら猫が近づいてきた直後に車の揺れを感じました。スマホで調べてみるとこの辺りは震度4。猫が地震を予知していたかのようでした。宮城県、福島県方面では震度6強とかなり大きな地震のようです。この騒ぎで5分ほど中断。再開後数局上積みして23:30に1日目の運用は終了。
2日目は午前中お仕事です。前回フルサイズを張ったにもかかわらず早朝の時間帯は上積みが僅かだった苦い経験があり決して無理はしないつもりでしたが、数局でも上積みできればと思いついつい早起きして家の近くで5:00頃から参戦。豪邸が邪魔するので30mほど離れた所に車を止めました(写真中)。しかし流石にコメットさんでは厳しく、聞こえてくる数局は前夜交信済みの局ばかり。ようやく未交信の局を見つけ何度もコールしましたがかすりもしませんでした。30分ほどの運用で結局コンテストでは1局も上積みできませんでしたが、名西郡神山町移動のRNZ/5さんをゲットできたのは収穫でした。
仕事から戻って14時頃に改めて出発。夕方まで3.5MHzやサテライトを運用するつもりで日の出町か瑞穂町を考えていましたがロケハンに失敗。あきる野市は大漁直後で面白くないので、結局前日と同じ青梅市に辿り着きました。早朝の板橋区移動がボウズだったので、結果的に全て青梅市の同一地点での運用となります。同じ場所で3回目の白黒の車の来訪の可能性も否定できませんが、日没の時間も迫っていたので覚悟を決めてフルサイズ逆Vを展開(写真右)。ちょっと早いですが16:50頃1.9MHzでCQ開始。TKが3局続いた後はしばらく空振りが続きましたが、徐々に7エリア、2エリア、3エリア辺りも入感。20分ほど経ったところで、とりあえずの目標だった昨年の交信数をクリアしました。次第に聞こえる局も増えてきましたが、弱小局は居場所が無くなり1.8MHzにQSY。QSYを繰り返しながら、まずまずのペースでログを進めることができました。早朝に撃沈した局からは逆にコールをいただきました。運用開始から2時間半で19:20頃にコンテスト終了。撤収となりました。往路は渋滞もあり2時間以上掛かってしまいましたが、すいすい進んで1時間ほどで帰宅。
さて、結果です。90交信×33マルチ=2,970点。合計5時間の参戦は同じでしたが、昨年の65交信×28マルチ=1,820点を大きく上回りました。QRPと思われる強豪の参戦も見受けられたので入賞は望み薄ですが、今年も自己ベストを出すことができ大満足です。フルサイズ逆Vとは言え5Wでは如何せん非力です。599で入感していてもかすりもしない局もあり、応答はあってもナンバーを何度も聞き返されました。コンテストは埼玉県移動で参加することが多いので、先入観からお馴染みさんからもST?と聞き返されることが多かったです。終盤でロシアの局を何度かコールしましたが撃沈。前回同様DXとの交信はゼロでした。緊急事態宣言の厳しい条件の中でしたが、両日とも日中は春のような陽気で夜間もそれほど冷え込まず、白黒の車の来訪があった以外は快適な環境でコンテストを楽しむことができました。交信いただいた各局、ありがとうございました。