11月、霜月は鴨(カモ)の狩猟が解禁される月で鴨料理の本番を迎える。なにしろ特段の美味を「鴨の味」と比喩するくらいだから格別の味なのだろうが、本格的な鴨料理なんぞお目に掛かった事はない。これから冬に向かって蕎麦屋の「 鴨せいろ・ 鴨南蛮」でカモの風味のお裾分けを楽しむ程度である。
ところで「南蛮(なんばん)」と云えば、室町時代からの歴史用語で東南アジアに進出したポルトガル・スペインの事である。南蛮渡来の火縄銃、南蛮渡来のカステイラーなどと使われる。「鴨南蛮そば」も南蛮渡来なのか、そんな事はなかろうと蕎麦屋の主人に聞いたところ、よくは分からないが「江戸時代に葱(ネギ)の事を南蛮と呼んだ」ことが始まりだとか。なぜ、ネギを南蛮と呼んだのでしょうね。分かりません。
諺に『鴨が葱を背負ってくる』というのがある。鴨鍋にネギを入れると美味しくなる事から、ラッキーが重なってやってくることだ。ウ~ム、そうすると「鴨南蛮そば」は鴨+ネギの汁にそばを入れていっそう美味しくした食い物という事になる。しかし、カモと云えば詐欺や悪質商法のターゲットで鴨葱とも云われる。
実際、鴨とは云ってもマガモとアヒルとの交配した合鴨(アイガモ)のこと。実際に、カモ食ってカモられているわけだ。カモるのは公序良俗に反する立派な犯罪、カモにはご注意!それはともかく、天高く食欲の秋。メタボの御仁には生活習慣病予防に効果があるとかのヘルシーな食材「カモ」で美味を堪能しましょう。
また、カモは太陽光に顔を向けると云うが、これは見事な習性で一羽なりとも禁を犯すものはない。もともとは寒冷地の鳥なので光りには特別の思いを持っているのかもしれない。
「前向けー前!」の一糸乱れねカモの一群。宮城県は角田地方の堤
野の池を飛び立ち登るあぜ道に休みし鴨は夕暮れの中
地に伏した鴨の大群声もなし何かありそな視線の先に
鴨の群れ一声啼きてザワザワと羽根収むれば一点を擬視す
木枯らしの厳しさ知るか鴨の群れにらむ彼方に春が映つれり
今日もまた語るべきこと半分も荒れしクラスの敵意の眼差し
全員が一つになれる眼差しを作るべくもなし荒れし時代は
荒廃のクラスの父母がたまりかね憑きを払うとお札を張りし
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます