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Mina, Dalida, Barbara, Laura, Lara....美人大好き! あっ、Mihoが一番好き

源太郎、、、あの冬季オリンピックの地へ(4)

2017年03月14日 | 旅行の話

「源太郎、お前のおちゃらけ話より、ちゃんと写真を載せろ」と知人からメールがあった。

「掲載できる写真なら、バシバシ掲載するけれども、そうはいかないんだよ」と返信しておいた。

しかしだ、この地に確かに足を踏み入れた証拠を載せないと信用度が落ちるので、ギリギリ許される範囲で掲載することに方針を変えた。多少お見苦しい点はご容赦願いたい。

さて、少し時間を巻き戻して、ミュンヘンのビールを楽しんだ夜、外人の女性たちと(源太郎も外人だけど)、大騒ぎしてフォークダンスをして大笑いしている源太郎の写真を見ていただきたい。この後彼女たちと何をしたかって聞かれても答えるはずはない。

そして、ドイツ博物館で、スチームエンジンを見たり、兵器が嫌いだという教授だが、ちゃっかりメッサーシュミット戦闘機の前で写真におさまる二人。隣は後に悪友となったA。

 

そして、再度V2の全容。

さて、ここからは旅の続き。

「さぁ、出発だ」当然三人はバスの後ろの席を陣取る。大抵やんちゃな奴がバスの後ろの席に陣取るのは定説なのだ。バスはゆったりしているが、バケージに入れられない飲みかけのウイスキーの瓶が足元でカチカチとうるさい。しょうがないのでタオルを挟み込んで音を消した。

ヒトラー道路(アウトバーン)をひたすら南に走る。バスは速度が出せないから右側をキープ。すると甲高いターボの音がして一台のポルシェが光ったと思ったら、もうはるかバスの前に小さくなっている。すると後ろから今度は黄色いポルシェ。さっきの車よりさらに早い。あいつら一体何キロで走っているのか。日本国内でボソボソ走っているポルシェしか見ていないので、あいつらが本気になるととんでもないということを実感したアウトバーン。でもどんどん田舎に向かうバスの中は退屈になってきた。寝てればいいのに教授の一言が発せられた。前の連中は気づかない。

「おい、源太郎。ウイスキーあったよな」

「ありますよ、ブランデーだってありますよ。ただし氷はありません。割るならガス入りの水もあります」

「そうか、じゃ、いっぱいやるか。ストレートでいい。あのガス入りのミネラルは好かん」

「はい、お待ち」と言ってから、「まずい」ことに気がついた。

「コップがない」そんなこと今更言ったら、おやつと言って「あげるよ」と返事して、「やらない」なんてことになれば狂犬となって彼は噛み付く。

なんとかならないかなぁと考えていると、さすが天才源太郎、名案が浮かんだのだ。

その方法は、撮影済みの何本かのフイルムをレントゲン対策の袋に入れて、フィルムケースを即席のグラスにするというアイデア。飲み残りもビチッと蓋すれば、バレはしない。で、そのケースになみなみとウイスキーを注ぎ、「お待ちどうさま」と言って差し出した。

「馬鹿野郎、これで飲めというのか」

「仕方ありません、コップがなく他に手段がないもので」

「コップくらい用意しておけ」相変わらず口の減らない教授だ。

多少のフィルムの香りは、飲めば消えることもわかり、到着間際まで笑いのネタになった。

そして、いよいよ一般道へ。ところが、バスの運転手が道に迷い、同じところを二周は回っているじゃないか。我々は多少アルコールも回っているから「普通右に行って間違えたなら、今度は左だろ。学習能力がないのか」なんて暴言を「日本語」で言っていた。きっと運転手は応援してくれたと思っていただろう。今思うと大人気ない。

漸くして、ホテルについて部屋に落ち着いた。角部屋のいい部屋だった。そしてイタリアから北上してくるUさんの合流を待って夕食になるのでそれまでは餌はお預け。仕方なく再び源太郎の部屋を解放して飲み会が始まった。教授がとっておきのブランデーを持参し、一本平らげるころ彼女たちが合流した。再開にまた乾杯。

あれだけ飲んでも、朝の来ない日はない。早速近所を散策(昼飯の場所探し)。朝から牛たちのカウベルの音が聞こえ、朝食前にホテルに戻ってきた。「どこに言っていた」「散歩ですよ」「それならいい」こんな時間からどこにいくというのだ。実際は、この田舎町、会議があると絶対にレストランがたらないはず、それを見越して一応あたりをつけておいた。

さぁ、論文の口頭発表。会場は結構大きいぞ。この街一番らしい。まぁ、確かに源太郎がこの地に来た証明としてAに記念撮影してもらった。

 

さすが教授、Nに任せず自ら発表と相成ったが、関西弁訛りの英語、途中に「ボソボソ」と日本語で愚痴っている。(写っている内容は消しました。本当はへのへのもへじが書かれている)

日本ならそれはそれで受けるのだが、勝手違う。発表を終えて「どうだ、よかったか」「ええ、でもあのOHPは年代物でピントがずれてましたね。内容もピントずれだからいいか」「なにぉ、お前が書いたんだろ」「共著でしょ、そして筆頭があんたなんだから」「まぁそうだな」今夜もこの話題で飲めそうだ。

で、昼ごはんが実は色々ハプニング発生。これはまた次回に。

 


Laura、、、何やってんだよ

2017年03月14日 | 毎日の話

源太郎が帰ってきたら、おかぁしゃんの肩に乗っかって得意な顔をしているラウラがいた。

「ずっとこうしているのよ」

「重たいのによくできるな」

「ここに居るんだって、動かないのよ」

「ラウラ、何やってんだよ。おとしゃんがいないとそんなことしているのか」

「ふん」


源太郎、、、あの冬季オリンピックの地へ(3)

2017年03月14日 | 旅行の話

永田町には緑の旗、サウジアラビアの国旗がたなびいていた。さて、旅の話の続きです。

 

朝食は、濃いコーヒーと黒パン、そしてソーセージ。この食事が毎日になると考えると嫌になる。

「おはよう」教授とAがレストランにやってきた。

「おはようございます」源太郎は立ち上がって挨拶した。

「早いな」

「ええ、早めに行動しないと、時間がもったないですからね」

「あいかわず貧乏性だなぁ。写真撮影してきたのか」

「いいえ、あまり綺麗な街並みじゃないし、散歩だけですよ」

「そうか」

教授のお皿には数種類のソーセージが盛られている。「そんなに食べるんですか」「ああ、お腹が空いたんだよ」それにしても量が多すぎると思いながら、その食欲に驚かされる。

 

旧市街を抜けてイーザル川を目指せば、大きな中洲に出るはずだ。

「おい、この川は運河みたいだな」

「ちゃいますよ。この川はドナウ川の支川ですよ。オーストリアから流れてくるんですからやっぱり大陸の川はでかいですよね」

「そうか、ドナウ川かぁ。おい、あの建物か」

「そうですね」

「学校みたいな建物だなぁ。ドイツの建物はセンスないよな」

「確かに、戦争で破壊尽くされたからじゃないんですか」

「違うよ。ドイツ人は合理主義だから無駄なもんや形はいらんのさ」

「そうですか」自信を持って話す教授。妙に説得力がある。

 

「間違いないですね。ここです。入り口にDeutsches Museumと書いてありますよ」

「この橋もセンスないな。親柱も味気ないし、パリのような派手さもない。えっ、どこに」

「ほら、ピロティみたいな入り口の上に、金文字があるでしょ」

「ドイツ博物館かぁ」

「さすが教授、さっと読めますね。ここが第1級の博物館ですよ」

「お前、俺をバカにしてるだろ」

「わかりますか。じゃ堪能なドイツ語を駆使してチケット買ってきてくださいよ」

「無料じゃないのか。大英博物館は無料だったろ」

「違いますよ。確か1500円くらいじゃないかなぁ」

「お前行って来い」「はいはい」

 

「さて、博物館に入りますか。ここは農業機械から、鉱業機械、そして飛行機そしてお目当のV1やV2が見れますよ。しかもレプリカじゃなくて全部本物ですよ」

「本当か。俺は兵器には興味がない」

「そう言わずに、見るだけ見てくださいよ。よそじゃ見ることできませんよ。ドイツは資源がなかったから、技術で国を活性化したんですよ。日本に似ているなぁ」

「お前、嬉しそうだなぁ」

「ほら、あれがV1ですよ。パルスジェットのシンプルな推進エンジンですが、今の巡行ミサイルの原型ですよ」教授は興味を示さない。

「で、これがV2」

「結構でかいな」

「そうですよ、この技術は米国もソ連もどこも持っていなかったんですね。すごい国ですよ。この時代に、液体燃料エンジンを制御し、慣性誘導できたんだから。フォンブラウンは天才ですよね」

「その名前聞いたことがあるぞ」

「でしょ。あのアポロを打ち上げたサターンロケットの開発者ですよ。アメリカもソ連もこの計画に携わった技術者の奪い合ってフォンブラウンはアメリカへ、ヘルムートはソ連に渡ったんです」

「ほんと、お前はタイムトラベラーだな。さぁ、そろそろ時間だし、ホテルに戻ろう。腹も減った」

ここにあと二日いればじっくり見れるんだけど、仕方ないか。さてガルミシュに出発しますか(続く)