長崎といいますと、九州の長崎を思い出しますが、遠野と花巻が境を接する山間の地域に長崎という地名の地区が存在しております。
国道396号線、遠野市宮守町達曽部 梨の木平(境)
遠野と花巻(旧宮守村と旧大迫町)との境
遠野側から国道396号を盛岡方面に進みますと、遠野と花巻との境がございます。
此処から下り坂を少し進みますと・・・
岩手県交通「長崎」のバス停
此処は花巻市大迫となりますが、このバス停の反対側に右に入る道があり、遠野側から来たならば右折します。
山間との幅が約70~80メートルか?
そう、此処は何故か遠野市なんですね・・・。
そのままさらに道を1キロほど進みますと・・・
ここの遠野市なんですが、小さな橋を越えますと・・・
逆側から・・・
そう今度は花巻市大迫町となります。
2つ先の画像の青色トタンの小屋は花巻市となりますね。
道なりに少し進むと家が3軒ほど・・・
さらに500メートル程?進みますと・・・
向い合せに3軒?の民家が・・・
こちらは遠野市分となります。
紛れもなく遠野市、そして長崎の文字が・・・。
こちらも
この地区、唯一の消防水利施設
此処から来た道を数十メートル戻れば・・・
花巻市なんですね。
遠野の場合ですと小友町荷沢峠付近で気仙郡住田町と境を接し、遠野側から行って左手の高台に家々が存在しますが、そちらは住田町となっている。
山間の遠野ですから市町村が異なる家々が点在する集落近くで境を成すということは、かなり珍しいのですが、宮守町達曽部の長崎地区は、まさにその典型といったところです。
別に長崎地区に何か珍しい史跡があるとか、観光客が行くような何かがあるわけではないですが、仕事柄も含み少し道とか住宅の点在状況をきちんと把握しておきたいということもあって、訪ねてみたところです。
さらにバス停から道を進むこと、約500メートル位ですかね?
林道のような雰囲気の道を進むと忽然と少し開けて・・・
またもや花巻市・・・
こちらは数件まとまった集落らしい・・・
花巻市の消防水利
情報によると、さらに道を進むと大迫側に山一つ越えた沢沿いの集落に続くらしいですが、いずれこちらは大迫町外川目の内となりますかね?
今回は此処でUターンすることに・・・。
来た道を戻り、バス停近く(遠野市)に戻ると・・・
中央の石碑は大秋葉山?と書かれていたような・・・
この界隈の方々が参拝した記念だと思われますが、江戸時代は南部藩大迫通りの内ということで、境目もないご近所付き合いをしていたものと推察いたします。
無論、現在においても市は違えど、ご近所付き合いは変わりなくかもしれませんが、行政サービスやら学校の違いという私には理解できない弊害とかもありそうな気がいたします。
救急や火災という緊急の際の心配も無いこともない・・・というところですね。
ちなみに出典は不明ですが、長崎という地名、地形による地名でないのは確かなのですが、その昔、九州の長崎から来た人々が定住したことにより長崎と呼ばれたという伝承がある・・・。
江戸時代には既に長崎と呼ばれていて、明治初年には稗貫郡外川目の内、長崎(家4軒)と閉伊郡達曽部の長崎(家7軒)が記されている。
稗貫郡外川目は後に大迫町となり、さらに花巻市、上(西)閉伊郡達曽部は後に宮守村となって現在は遠野市宮守町となっている。
境は一筋の沢となっているようです。
遠野ブログ(遠野ぶれんど)画像展 開催案内及び画像応募要項は・・・こちら
基本、市町村単位で分けてるのでここも遠野市分は宮守から配達に行ってます。勿論花巻市分は大迫から。
山間部にあっては境界といえば稜線が殆どなのになんでここは…ですよね。
ただ平野部ではこの様な例も多いんでしょう。最たる物は飛び地とか。
ちなみに荷沢峠の辰砂山開拓地は小友から配達に行ってます。昔はこう言う分け方も多かったのですが、今は区分の単純化と言うことでこんな例は県内でもここくらいかと。
たいへんご無沙汰でした。
仕事関連でのこと、なるほど・・・納得したりしているところです。
消防関係もそのとおりで、緊急事案の際は宮守、大迫双方からそれぞれという場面です・・・が、火災の場合はどうなるのだろう?通報がくれば出動すると思いますが、花巻側の防火水槽の鍵もないし、逆に遠野側の鍵も花巻は持ってないので、これも弊害かもしれません。
県内でも珍しいところとのこと、コメントいただいて、わかったこともあってありがたかったです。ありがとうございました。
画像展もよろしく・・・。
遠野市の隣が花巻市という意識がなかったです~( ̄0 ̄;
例えばその境界花巻市側で、火事があったらどうなるんですか?
大火事で、沢山の消防車とかなったら~?
花巻から駆けつけてたら間に合わない気が~(@_@)
隣の市の出来事になるけど…。
その場合は遠野市も駆けつける~とかは、できるのものなんですか?
なんか変なの…!(@_@)
本当に境界が複雑に入り組んでいるのですね~。
隣なのに、Aさん宅とBさん宅で受けられる行政サービスなんかが違っていたら、複雑な気がするのかも・・・
それにしても、「長崎」の文字を見たときには、「とらねこ様、九州まで行かれたんだ~。」と思ってしまいました(笑)
火事、救急の際は大変ですね 釜石でも似た話聞いた事あります。
遠野市の道路ポール?と花巻市の道路ポールを同時に撮影して欲しかったです
以前は宮守村と東和町、大迫町と境があったので当時の遠野市とは境が接してなかったのですが、今はモロに境が接しておりますね。
いずれ災害とかの場合は、境目がどうとか、実際に行ってみなければならないので、通報を受けた側でまずは出動ですね。それと同時に隣接にも電話して報告、交通事故の場合は、ほとんどこちら側はがりではなく隣接市町村に入ってからの事故も対応の場合もあるようです。
いずれ片方は応援という場面にもなると思いますので、どちらも大事の場合は出るということだと思います。
都会とか街場なんかでは街区といいますか道路とかでも境を決めたりというところで複雑に入り組んでいる場合もあると思いますが、岩手の山中での境目のこと、やはり珍しいのだと思いますね。
長崎、九州の長崎に行ってみたいです・・・笑
市の名が入ったポール、何故か遠野市から行くと花巻に入った途端、逆向きに付けられているんですね。つまり帰りしかみれないという場面なんです・・・ホント。
なんとか道路脇のポール、道路幅を示すモノ、伸縮するポールのみ進行方向からみえる位置に付いてました・・・。
都会ならともかく、ほんとわかり難いです。
こちらは山ばかりなので、山の稜線とか沢、川といったところで境が決まっているのがほとんどですが、此処は沢ですが、複雑に入り組んでいて厄介には厄介なのですが、家々が少ないのが救いです。