「黒船来航の翌年、この国を次々と厄災が襲った。異人憎しの声が高まる中、伊豆国戸田村の船大工・平蔵は、難破したおろしあ人の船の造船世話係補佐役を命じられる。平蔵もまた彼らを忌避していたが、おろしあの人々の温かい心に触れ、次第にその考えを改めていく。だがその一方で、異人を斬って攘夷を成そうとする志士たちが、暗躍し始めていた。そこには、二十年前に生き別れになった平蔵の幼なじみ・士郎の姿があった。交わらぬ道を歩む二人が再会するとき、彼らの運命は――」
幕末の混乱した時代に、世間の逆風に耐え、ロシアの難破した船の代わりの船を造る・・、興味深い物語でした。
人間関係においても意外な展開があって、面白かった。
「天の海に雲の波立ち月の船 星の林に漕ぎ隠る見ゆ」(柿本人麻呂)も引用されていたけど・・、消化不良でした。
(20/08/04撮影)
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