経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

プロは裏切る

2015年02月14日 | Weblog
プロは裏切る


(1) 意図をはずして用いられたときに、
効果と進歩発展がある。

例えば、漫才の掛け合い。
いかにも丁々発止にやりとりしているかのようだが、
殆どがプロによるシナリオに基づいて行われている。

つまり予定稿があるということだ。
演じる方もその予定された筋書き通り、
原稿どおり、話を進めているのである。

それが観客にもわかる。

いな、その演題は、
もうすでにあちこちの公演で行っていて、
観客は知っているかもしれない。

それでいて笑いが取れる。
だからプロなのである。


私達素人が、おじんギャグを連発して、
皆がしらけるのは、そのギャグが
先読みされているためである。

そこが素人と違うプロなのだ。
相手に先読みされるようでは、
プロとして、舞台にたてる漫才師とはいえない。
と、言ってしまえばおしまいになる。

進歩発展の素、機会を失うことになる。


シナリオがある。
筋書きが見える。

当然、観客にもそれが読める。
観客は、無意識に先読みする。

その先読みさせることで、笑いが取れるのである。
裏返して言えば、先読みがなければ、
笑いは取れないのである。


なぜならその先読みを外すことで、
彼らは笑いを取れ、
それでギャラも取っているからである。


「お客様の期待を、高い方へ裏切れ」

常に私は、経営者に言っていることである。

なぜなら、消費者に限らないが、
人は自分の期待を裏切られたとき
予想外のとき、喜怒哀楽を感じるからである。

悲劇然り。
喜劇然り。
プレゼント然り。
プロポーズ然り。
失恋然り。

紙くずと思って拾ったら、
1万円札だったとき、然り。


喜怒哀楽による感情の振幅は、
心の準備があればあるほど
減じる。意外性があるほど増幅する。