経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

自分の褌を捨てよ

2009年04月08日 | Weblog
これだけ売れないと、在庫が負担になって、という相談を受けた。

たとえばCD、DVDでの音楽の販売は注文が入ってから焼けばいい。
ダウンロード販売だとCD、DVDすら、相手持ちだ。

「うちは、精肉業なんです」という。

置き換えができない。
肉とDVDの違うところに囚われている。
違うところを見るから、違う。
同じに思えるところをみれば同じに見える。


事実。上の話を聞いて、豚の生肉販売に使った人が。
豚を足から頭まで、注文を受け完全完売してから豚を解体する。
もちろんそれまで、注文者は待つ。

「まってくれますかんね」という。

別に注文した豚肉が早く入荷しないから、
お腹が空いて餓死する人などいない。
まあ、フォローをするとすれば、
待てば待つほど楽しい状態を創ったやればいい。


つまり在庫かからない、資金が寝ず金利を軽減する
方法はいくらでもある。ほんとうだ。

お客の注文を聴いてから揚げた総菜を売る総菜は、
朝に揚げておいて、夕方にも「作りたてほかほか」といった
嘘つき看板代がかからずすむ。
余分に作ったものに、価格訂正のシール代貼るコストも
見切りロスも少なくなる。有り難いではないか


あるスーパーのご相談。
不良商品が一杯ある。陳腐化した商品が一杯ある。
日付切れ商品が出て困る。
それでお店を1日休んで、アルバイトやとってでも一掃したいという。
1日休む→売上の損
アルバイトを雇う→人件費のUP

売れずに儲かってもいないお店が考えるのは
なぜか金がかかること。

金がないことは、金が懸からないことをやりなさいという情報。
どうしてそう受け取らないのか。
従業員よりアルバイトがコスト安、といった領域から
逃れられないのはどうしてなんだろう。

それで、私は次のようにアドバイス。

敬老の日、毎年、65歳以上のお客様で、
日付切れ3日以内の商品をお買い上げの方は3割引。
日付切れ商品を発見していただいたお客様には、
ポイントカード5倍進呈

上の65歳以上のお客様をこどもの日であれば、
子供達に、3月の誕生日の人、と置きかえたらいい。
これで、売上げ上がり、売場から陳腐化商品一掃、
お客様は喜び、お店もほくほく。

人は人件費だけで動くのではない。
だから嬉々としてお客様が当店の手伝いをしたら得をする条件と状態を作れば、
人件費をかけなくてもやれる。
 
こちらで営業をやれば、費用はこちら持ち。
判っていて、皆、こちら持ちをしている。

それをお客にやってもらって、お客も得し感謝してもらう。
どうしてそれを考えないのだろうか。不思議にならない。

あらゆることに関してお客にやってもらって、
お客も得し感謝してもらう考える習慣を作る。
そうした脳の回線を創ればいいのだ。
 
私たちは、とかく自分であらゆるものにレッテルをはり、
自分が貼ったそのレッテルに縛られてその領域でもの事を考えがちだ。

どんな広い領域、ラベル、レッテルよりそれ以外の方が広いのです。
従業員数より、消費者の数が多い。
数の多い方を、カネをかけずに、協力して貰う、

私はいいたい。
人の褌で、人に相撲を取って貰う。土俵の外で、と。