経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

自分から離れてみる

2008年07月26日 | Weblog
予算、見積もり、決算書といったものは、
お客様には、関係ないこと。

ですから、
経営指導を生業にしている私に取っても、
関心がないことです。

そうしたものを見ることがあるとしたら、
数字を通じて商人のうごめきを知りたいとき。

それに、私は、自分の計算、すなわち、
数字を見たら、心が弱いせいか、
欲が強いせいか、判断が狂う。

それで自分の会社の数字も、
決算書も見ることは
なく、税理士のI先生から、
いつも叱られています。

でも、私は、自分のことを考えながら
人のことを考えるほど、器用ではないのです。
で、どっちかを、ということになる。

自分の決算書を見ても、売上が上がるわけはない。
それに、気分もいいものではない。
自分の数字を頭に残し、他者の数字を見たら
心がうごめく。コレもいやだ。

自分のをみるこの気分と比べて、他者のを見ることは
その点。気が楽だ。これは客観しているからだ。
数字を見るときには、こうの客観が不可欠だと思う。

自分より、他人の数が多い。
多い方を見る。
地面に目を近づけて、見るより
見上げて遠くを見る方が、世界が広がる。

すると一つ一つは、ぼけてくる
このぼけてくることを
抽象度が高くなる、ともいいます。
これは自分から遠くなることです。
すなわち、自我から離れることです。

一方、足下 脚下照顧という言葉があります。
矛盾するじゃないか、からと思われがちですが、
そうじゃない。

自己を見つめる。自己を究明する。自己を見失わない。
こういった意味だと思うのですが。

この自分を見る目は、誰の目か。
その自分は、どこに位置しているか、
こうしたことを考えると、すぐ判ること。

見られる自分がいて、それを見る自分。
つまり、もう一人の自分が、存在が不可欠です。

ではもう一人の自分は、どこから、この自分を観るか。
これが客観ということ。
外にいる、たくさんの他者、お客の目で
自分の企業を見る。
自欲から距離を置き、抽象度を高めて
見る。

この習慣作りが、商い繁昌の秘けつの1つだ、
と私は思います。