泉飛鳥塾

「古(いにしえ)の都・飛鳥」の原風景と共に、小さな旅で出会った風景等を紹介したいと思います!

奈良県桜井市の「鳥見山周辺の古墳探訪」(1)

2023年02月08日 09時34分42秒 | 歴史
奈良県桜井市にある「鳥見山」周辺の古墳を、久しぶりに古墳探訪してきました。
「鳥見山周辺の古墳探訪」を、数回に分けて紹介したいと思います。
「鳥見山」は、奈良県桜井市外山(とび)にある山(標高245メートル)で「神武天皇」が皇祖天神を祭ったところといわれています。
この山の南側辺りにある古墳を、紹介したいと思います。
今回は、奈良県桜井市の「鳥見山周辺の古墳探訪」(1)で「メスリ山古墳」と「コロコロ山古墳」です。
〇メスリ山古墳(国史跡)
奈良県桜井市高田にある「メスリ山古墳」は、前方後円墳で墳丘長224mあり国の史跡に指定されています。出土品は国の重要文化財に指定されています。
出土した初期の円筒埴輪などから、鳥見山古墳群の古墳で、同じ古墳群の桜井茶臼山古墳とともに、初期のヤマト王権の王墓(4世紀頃)だと推測されています。
出土品としては、我が国最大の円筒埴輪(径0.9m、高さ2.4m) をはじめ、武器に関する多量の副葬品が発見されました。他にも大型勾玉、玉杖、太刀、剣、農工具等総計で680点以上が出土しました。
その多くは、「橿原考古学研究所付属博物館」で見ることができます。
この古墳は、全国で14位に相当する古墳ですが200m以上の多くは陵墓あるいは陵墓参考地で、立ち入りが制限されていますがこの古墳は数少ない墳丘に登れる古墳です。
南側に神社があり、その右側から後円部に登ることができます。後円部には、竪穴式石室の天井石や方形の土壇が確認できます。
これだけの大きな王墓の中を、歴史散策できるのもとても珍しいことだと思いました



〇コロコロ山古墳
奈良県桜井市阿部にあった古墳です。元々メスリ山古墳の西方20mの所に所在していましたが調査後、石室はメスリ山古墳の裾部に移築保存されています。 
形状は、1辺30m・高さ3mの方墳で、両袖型横穴式石室を持つ古墳です。現在、墳丘は失われています。
天井と上部の石材の一部は抜き取られていました。築造時期は、6世紀後半)頃の築造で、7世紀中葉頃の追葬と推定されています。 
初葬時・追葬時の副葬品が多数検出されています。 出土品のうち、金銅製刀子は桜井市指定有形文化財に指定されています。 
メスリ山古墳のすぐ傍にあり、両方共に見学することができます!


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