泉飛鳥塾

「古(いにしえ)の都・飛鳥」の原風景と共に、小さな旅で出会った風景等を紹介したいと思います!

奈良県桜井市の「鳥見山周辺の古墳探訪」(3)

2023年02月17日 07時54分10秒 | 歴史
奈良県桜井市にある鳥見山周辺の古墳を、久しぶりに探訪してきました。「鳥見山」は、奈良県桜井市外山(とび)にある山(標高245メートル)です
「鳥見山周辺の古墳探訪」を、数回に分けて紹介したいと思います。
この山の南側辺りにある古墳を、紹介したいと思います。
前回は、「こうぜ1号墓」でした。
今回は、「秋殿南古墳」と「舞谷2号墓」です。
「秋殿南古墳」
鳥見山南麓に派生する尾根の先端部の南西斜面に築かれた1辺24m、高さ約5mの方墳です。南に開口する横穴式石室で、玄室の長さ6.3m、幅2.3m、高さ2.3m、羨道の長さ6.3m、幅1.65m。石室の石材は花崗岩で、一部に加工した切石を使っています。築造時期は、7世紀前半(または7世紀初頭])頃の築造と推定されます。 石室の形態としては岩屋山古墳(明日香村)と同様の特徴を有しており、明日香村にある、塚本古墳・打上古墳」の石室とはほぼ同一設計になると見られています 。
この古墳は、 明日香村の岩屋山古墳に先行する古墳と考えられています。桜井中学前の信号から民家の中の道を通って5分程度で手軽に見学ができます。 石室内は、綺麗に整備されていました。

      

〇「舞谷2号墓」
桜井市浅古にある舞谷2号墳は磚槨(せんかく)式石室の古墳として知られます。舞谷古墳群は鳥見山の南山麓に放射状に伸びた小尾根上に造られた古墳群で尾根毎に1墳丘づつ東西に並ぶ古墳群です。
墳形は方墳(東西10.6m、南北9m)で、高さ約2.5m、南に開口しています。
石室は、横穴式の磚積墳で室生安山岩(榛原石を使用)で羨道部は半壊しています。 榛原石を漆喰で固めた、磚積式の珍しい石室です。
(桜井市にある「花山西塚古墳」が有名です。韓国で見た石室とそっくりでした。※2020年9月6日に紹介) 
出土遺物は、不明です。築造年代は、7世紀前半~中頃と思われます。
残念ながら案内板(解説板)もなく、また保存状態もよくありません。これだけの珍しい磚積式の珍しい石室を持った古墳、大切にして後世に残すべきだと思いました!

    
 
コメント
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