泉飛鳥塾

「古(いにしえ)の都・飛鳥」の原風景と共に、小さな旅で出会った風景等を紹介したいと思います!

「紅葉が綺麗な大宰府散策・2019」

2019年11月30日 10時36分13秒 | 散歩

 以前、縁結びの神様として有名な福岡県太宰府市にある「竈門神社(かまど神社)」(2015年12月18日)と、「太宰府天満宮」の開運パワースポット「天開(てんかい)稲荷社」(2018年8月22日)を紹介しました。久しぶりに、紅葉が綺麗な時期に散策してきました。

 今回は、「紅葉が綺麗な大宰府散策・2019」したいと思います。

学問の神様で知られる「太宰府天満宮」は有名ですが、「竈門神社(かまど神社)」・「天開稲荷(てんかいいなり)」は意外と知られていません。

 〇福岡県太宰府市にある「竈門(かまど)神社」は、1350年の歴史をもち古来より「縁結び」「方除け」として信仰されています。主祭神の玉依姫命は魂(玉)と「魂」を引き寄せる(依)、引き合わせるというご神徳から、男女の縁をはじめ、友人、家族、仕事など幅広いご縁も含め、縁結びの神様として女性やカップルたちに人気のある神社です。神々が宿る山として崇められてきた「宝満(ほうまん)山」の麓に鎮座する神社です。紅葉シーズンには、300本あるカエデやイチョウが赤や黄など様々な色に変化し境内を彩ります。参道の階段周辺は、紅葉が集中していて見渡す限りの赤と緑と黄いろのグラデーションがとても綺麗でした! 

多くの方が、参拝と紅葉狩りに来られていました。

                         

〇「天開稲荷(てんかいいなり)」は、「太宰府天満宮」の中の奥の宮に位置する社です。「天開稲荷社」は、運を開く神社として知る人ぞ知る隠れたパワースポットとして地元では有名な社です.鎌倉時代末期に京都の伏見稲荷大社から御分霊を勧請され、もともとは宮司邸に祀られていたそうです。「天開稲荷」までの道のりは、「太宰府天満宮」の一番奥まで進んだところから、急な坂道や石段が5~10分ほど続きます。社に上がる途中の紅葉がとても綺麗でした!

                           

〇「光明禅寺」は、菅家(菅原道真家)の生まれである「鉄牛円心(てつぎゅうえんしん)」和尚が1273年に建立した禅寺で 、通称「苔寺」と呼び親しまれています。

裏庭には苔で陸を、白砂で大海を表現した 一滴海之庭(いってきかいのにわ)、前庭には石を配した仏光石庭(ふっこうせきてい)と九州唯一の枯山水の庭園があり、 新緑の時期もいいのですが、紅葉の季節には特別な風情があります。久しぶりに訪れた庭園は、紅葉が丁度見頃でとても綺麗でした!散策の途中には、名物「梅が枝餅」を食べて帰りました。

           


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豊前にある「船迫窯跡・豊前国分寺跡・豊前国府跡」の歴史散策(2)

2019年11月26日 11時49分21秒 | 歴史

福岡県大野城市曙町の市民ミュージアム「大野城心のふるさと館」において、「西海道最大の窯場・牛頸須恵器窯跡を探る」というテーマで、歴史講座の続きの現地研修として受講生約30名程の方々と一緒に貸し切りバスで、福岡県築上郡築上町にある「船迫窯跡」公園と、福岡県京都郡みやこ町にある「豊前国分寺跡・豊前国府跡」に、学芸員さんと共に行ってきました。

前回は、豊前にある「船迫窯跡」公園の歴史散策の様子を紹介しました。

今回は、豊前にある「豊前国分寺跡・豊前国府跡」の歴史散策(2)について、紹介したいと思います。

 〇「豊前国分寺跡」

福岡県京都郡みやこ町にある「豊前国分寺跡」は、奈良時代に聖武天皇の詔により、日本各地に建立された国分寺のうちの寺院跡です。天正年間に大友宗麟の兵火により焼失しましたが、その江戸時代の元禄年間にほぼ復興しました。明治28年になって、新たに高さ23.5mの三重塔が建立されました。建立に尽力された人物として、宮本孝梁(豊前国分寺中興19世住職)と緒方善高(大工棟梁)が挙げられます。学芸員さんの話によると、とても魅力的な人物だったようです。

発掘調査はこれまでに2回行われています。奈良時代の講堂跡のほか、また鎌倉時代から室町時代にかけて敷地を取り囲んでいた大溝、僧房や回廊の跡と思われる建物跡が見つかっており、奈良時代の「豊前国分寺」は東西160m、南北160〜220m前後の規模があったものと考えられます。当時の伽藍が赤く彩色されていたことが判明し、奈良時代の「豊前国分寺」が「みやこぶり」を示すお寺であったようです。そのためか、再建された塔も珍しい朱色でした。

「豊前国分寺跡」では、地元の学芸員さんによる詳しい説明のもと見学してきました。何と、普段入れない三重塔の初層の内部に入ることが出来、感激しました!

                       

〇「豊前国府跡」

豊前国府の遺構は、1984年から実施された発掘調査によって、豊津町国作字御所宮ノ下で発見されました。政庁を中心に南北650m、東西490mの範囲に国府域があったと推定されています。政庁の300m南方には、太宰府と宇佐八幡宮を結ぶ官道が走っていました。国府の中心建物は、8世紀から12世紀まで何度か建て替えられています。正殿を中心に東西に脇殿を置く典型的な国衙の配置です。12世紀の半ばにはその痕跡が無くなり、居館のような建物に変わってしまったようです。9世紀から10世紀の第三期の政庁を復元し、その周辺を含めて豊前国府跡公園として整備してあり、現在は市民の憩いの場ともなっています。

「西海道最大の窯場・牛頸須恵器窯跡を探る」というテーマで、計6回の講座が行われています。今回の現地研修は4回目でした。とても、中身の濃いい研修会でした!

       

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豊前にある「船迫窯跡・豊前国分寺跡・豊前国府跡」の歴史散策(1)

2019年11月22日 10時06分07秒 | 歴史
前回、「魏志倭人伝」の世界を歩くシリーズで、奴国を歩く4「奴国内にある須恵器窯跡」を紹介させていただきました。(2019年8月23日)

 その際、福岡県大野城市曙町の市民ミュージアム「大野城心のふるさと館」において、「西海道最大の窯場・牛頸須恵器窯跡を探る」というテーマで、ふるさと文化財課の方による講演があり参加してきました。

今回は、歴史講座の続きの現地研修として、学芸員さん受講生約30名程の方々と一緒に、福岡県築上郡築上町にある「船迫窯跡」公園と「豊前国分寺跡・豊前国府跡」に行ってきました。その様子を、2回に分けて紹介したいと思います。

今回は、豊前にある「船迫窯跡」公園の歴史散策の様子を、紹介したいと思います。

 九州最大の須恵器の窯跡群である「牛頸窯跡群(うしくびかまあとぐん)」(福岡県大野城市・春日市)は、6世紀中頃から9世紀中頃にかけて操業された西日本最大規模の「須恵器窯跡群」です。

この「牛頸窯跡群(うしくびかまあとぐん)」と同時期の窯跡である、豊前(福岡県築上郡築上町)にある「船迫窯跡」に行ってきました。

「船迫窯跡」公園

福岡県築上郡築上町船迫にある「船迫窯跡」は、発掘調査によって6世紀後半の須恵器(硬く焼き締まった土器)を焼いた窯跡から、7世紀中頃の九州最古級の瓦を焼いた窯跡、そして奈良時代には「豊前国分寺」の瓦を焼いた窯跡と、巨大な瓦製作工房建物跡が発見されました。瓦を製作・乾燥する工房建物跡は30m×12mの巨大なもので、2棟が発見されました。窯跡から出土した鬼瓦は残存状態が良く、また鴟尾には朝鮮半島百済の蓮華文や唐草文が施されています。これらの窯跡群と工房跡は平成11年、国指定史跡に指定され、船迫窯跡公園として一般公開されています。敷地内には工房跡の大型建物が復元され、山の中には発掘された窯跡の現物が見学できます。この窯跡の特徴は、6世紀には須恵器だけを焼き、7世紀に瓦が同時に焼かれるようになり、8世紀には瓦だけを焼くようになったようです。  

公園内にある工房跡は、全国でも希少な例で、これまでの京都の「上人ヶ平遺跡」でしか発見されていないようです。この工房跡は、約30メートル×12メートルの大型掘立柱建物2棟で、瓦の乾燥施設と考えられています。このうち1棟が復元されており、東屋のような形で、夏でも涼しく過ごすことができる形になっています。

この遺跡から出土した遺物には、須恵器の坏や甕などの日用品をはじめ、「豊前国分寺」に葺かれた瓦などがあります。中でも、大宰府系と見られる鬼瓦は残存状態が良く、また国内でも類を見ない百済系の蓮華文様が施された鴟尾(しび)も発見されました。公園内にある「体験学習館」において、見ることが出来ます。特に、大宰府系と見られる鬼瓦は、大宰府政庁跡で発見された鬼瓦(重要文化財)とそっくりなのに、大変驚きました。ひょとしたら、ここで造られたのでしょうか・・・

                          

 また公園内には、「堂がえり古墳群」があり見学出来ます。丘陵斜面には、7世紀中頃から後半にかけての古墳が4基あります。いずれも直径10m位の円墳で、横穴式古墳です。4号墓からは、金銅製耳環や須恵器の完成品が出土しました。多分、「船迫窯」の工人達のリーダーの墓ではないかとのことでした。丘陵地にあり工房や窯から見える所に築かれ周りを見渡すと、もっと古墳がありそうな所でした。国指定史跡である「船迫窯跡」公園は、とても整備されていて、一見の価値がある公園でした!

回は、豊前にある「豊前国分寺跡・豊前国府跡」の歴史散策について、紹介したいと思います。

        

 

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九州国立博物館(福岡県太宰府市)の特別展「三国志の世界」

2019年11月17日 20時02分25秒 | 歴史

今まで、「魏志倭人伝」に記された国のうち「伊都国」(福岡県糸島市)・「奴国」(福岡県福岡市・春日市)・不弥国(ふみこく)(比定地である福岡県宇美町・飯塚市)を歴史散策し、ブログで紹介させていただきました。

なんと現在、九州国立博物館(福岡県太宰府市)において、特別展「三国志」が開催されています。早速見に行ってきました。驚いたのは、この特別展では三国で発掘されたものを、写真で撮ることが出来ることができました。

今回は、九州国立博物館(福岡県太宰府市)の特別展「三国志の世界」を紹介したいと思います。

2~3世紀の古代中国で、「魏・呉・蜀」の三国が覇権を争った時代を最新の発掘成果で紹介する展示は,「関羽像」から始まり考古・歴史資料161件が展示されています。魏の始祖で2008~09年に発掘された曹操の墓からの出土物が見どころの一つで、最古の白磁と考えられている貯蔵器「罐(かん)」などが公開されています。呉で製作された射撃用の武器「弩(ど)」など、戦乱の世を感じさせる品も多く展示されていました。勿論、蜀の国からの出土品も展示されていました。

また、曹操墓や呉の皇族墓と考えられる上坊一号墓の出土品など、展示の約8割が日本初公開です。

曹操墓の規模は、三国志の時代で最大級です。内部は現地でも非公開ですが、本展では実寸で再現されていました。稀代の英雄が眠る地下空間へ潜入してきました。とても上手く展示されていて感心しました。出土品は、とても質素なものが多かったです。

また、以前放映されていたNHKの「人形劇三国志」で使われた川本喜八郎さんの人形も展示してありました。この番組は、大好きでしたので楽しませていただきました。特に、「孔明」さんの人形が素晴らしかったです。

今回、まだ見ぬ三国志の「リアル」な世界をみることがで、大変感激しました!

                                    

 

 

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ちょと一息!「ビール祭り福岡オクトーバーフェスト・2019」

2019年11月09日 20時16分09秒 | 旅行

今年の7月より約4ヵ月程、「魏志倭人伝」に記された国のうち、「奴国」(福岡県福岡市・春日市)・「不弥国(ふみこく)」(比定地である福岡県宇美町・飯塚市)を歴史散策し、ブログで紹介させていただきました。

とても、充実した歴史散策となりました。そこで「ちょと一息!」ということで、福岡で10月に行われたビール祭り「福岡オクトーバーフェスト・2019」に行ってきました。

今回は、ちょと一息!「ビール祭り福岡オクトーバーフェスト・2019」を紹介したいと思います。

今年10回目となるバイエルンビール協会が認めた、日本唯一のビール祭り「福岡オクトーバーフェスト2019」が、2019年10月18日(金)~10月27日(日)に福岡市博多区にある「冷泉公園特設会場」にて開催されました。

ちなみに昨年は、奈良県奈良市の奈良公園で、新緑の中での「奈良オクトーバーフェスト2018」に行きました。

日本各地で開催されているオクトーバーフェストの中で、「福岡オクトーバーフェスト」は日本で初めて本場のバイエルンビール協会から公認事業に指定されました。ずらりと並ぶ出店ブースには、ヴァイスやドゥンケル等ドイツを代表するものからビアカクテルまで、豊富な種類のビールが勢ぞろいし、本場ドイツで人気のソーセージやピザといったビールがすすむメニューも充実していました。さらに、ドイツパンやスイーツ、ドイツワインも販売されていました。

ところで「冷泉公園特設会場」は、博多の総鎮守として「お櫛田さん」の愛称で広く市民から親しまれている「櫛田神社」の、すぐお隣にある公園です。
この神社は、天平宝字元年(757年)孝謙天皇の御代、
この「櫛田神社」は伊勢松坂の櫛田神社を勧進したものだと考えられ、天正15年(1587年)の豊臣秀吉が博多復興にあたり、現在の社殿の建立寄進がなされました。当社に奉納される「博多祇園山笠」は、博多の夏の風物詩として全国的にも有名です。博多にお越しの際は、是非見学されることをお勧めします。博多駅から徒歩でも行ける距離です。

日本唯一のビール祭り「福岡オクトーバーフェスト2019」は、全天候型の大テントを使用していて。ステージを彩る民族楽団の演奏もあり、日本にいながら本場ドイツさながらの雰囲気を存分に楽しめました。今回は、本場ドイツで人気のソーセージをつまみに、色々ビールを試飲しました。来年も、行きたいものですね~!

                               


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