「紅葉に染まる」シリーズもいよいよ最後になりました。今回は、飛鳥の「隠れた紅葉スポット」を紹介したいと思います。
その場所は、国営飛鳥歴史公園高松塚地区内にある「中尾山古墳」周辺です。「高松塚古墳」の所在する丘陵が見える北側丘陵にあたる場所です。
昨年秋に、ぶらりと「中尾山古墳」を見に行った時に、素晴らしい紅葉を目にすることが出来ました。今年も、見事な紅葉を見ることが出来ました。
「中尾山古墳」は,明日香村平田字中尾山にあります。葺石のある三段築成の八角墳で墳丘の外側に二重の八角形に石敷がめぐっています。埋葬施設は組合式の横口式石槨です。研究者の間では、この「中尾山古墳」が火葬されて埋葬された「文武天皇」の檜隈安古上陵である可能性が高いと言われています。骨蔵器を置くために石槨内が非常に小さく造られています。すでに盗掘されており副葬品はありませんが、現在、宮内庁三の丸尚蔵館に所蔵されている「金銅製四環壺」が、「中尾山古墳」出土のものではないかといわれています。
この時期の「中尾山古墳」周辺は、ほとんど訪れる人もなくゆっくりと紅葉を楽しめます。
飛鳥の「隠れた紅葉スポット」である「中尾山古墳」周辺を、歴史散策しながら訪れてみてください。飛鳥ならではの、古墳のある秋の風景ですよ!