奈良県高市郡明日香村檜前・阿部山・大根田地区に、国営飛鳥歴史公園の5番目の地区となる「キトラ古墳周辺地区」が、2016年9月24日(土)に開園します。
今回は、この秋開園の「国営飛鳥歴史公園・キトラ古墳周辺地区」の現在の様子を紹介したいと思います。
この地域は、古代より渡来人が多く住んだ地域です。その中心となる「檜隈寺」は7世紀に建立された東漢氏の氏寺で、飛鳥・白鳳文化の諸寺院のなかでも渡来人の経営になるものとして特徴的な寺院でした。 現在は、「美阿志神社」が立地しています。これまでの調査で、中門跡、塔跡、講堂跡と推定される遺構と礎石が発掘され、伽藍配置をなしていたことが解明されています。
古代より渡来人が多く住んでいたこの地域において、「キトラ古墳」中心に周辺の自然環境や田園景観と合わせ、一体的に保全し、多くの方に飛鳥の歴史や風土、文化を楽しんでいただくために、現在整備中です。
特別史跡に指定されている「キトラ古墳」は、数度に渡る内部探査等により、墳丘や石室、壁画など細部に渡って綿密な調査・分析が行われました。公園内にはキトラ古墳や壁画を分かりやすく楽しく学べる、体感型施設「四神の館」などが開館します。
他にも、四神の広場・檜前寺跡前休憩案内所・農体験小屋(農業体験等が行われます)・体験工房(古代飛鳥の技術を題材としたプログラムが体験できます)などが整備されています。
特に、体験工房においては「古代ガラス」の製作体験のため、古代ガラス製作インストラクターの方々が、本番に備えての予行練習が行われていました。
国営飛鳥歴史公園は、「日本人の心のふるさと」を基本テーマに整備されています。
この秋開園の「国営飛鳥歴史公園・キトラ古墳周辺地区」、とても楽しみにしています!