泉飛鳥塾

「古(いにしえ)の都・飛鳥」の原風景と共に、小さな旅で出会った風景等を紹介したいと思います!

悲劇が残る古寺の跡 「山田寺」

2015年07月28日 15時42分14秒 | 歴史

奈良県桜井市にある「山田寺」は、「乙巳の変(大化の改新)」で活躍した、蘇我倉山田石川麻呂が641年に造営を始めた氏寺でした。

今回は、悲劇が残る古寺の跡「山田寺」を紹介したいと思います。

蘇我倉山田石川麻呂は、649年に、蘇我日向(ひむか)の讒言(ざんげん)により、この寺で自害したと言われています。その後、石川麻呂の嫌疑は晴れ、天智・天武天皇により、「山田寺」の造営は再開され、685年には完成をみました。「山田寺」は、飛鳥に通じる山田道沿いの交通の要所に位置しています。

伽藍の配置は、塔と金堂が南北に一直線に並び、これらを回廊で囲んでおり、その北に講堂が設けられています。東にある回廊は、10世紀末から11世紀初頭にかけて、東からの鉄砲水を受けて倒壊し、金堂と塔は12世紀末ころまでに焼失したことが確認されています。

歩いてすぐの「飛鳥資料館」には、倒壊した東回廊の建物が奇跡的そのまま発掘され、保存処理された東回廊の建物(国重要文化財)を見ることができます。また、「山田寺」講堂の本尊で、1187年に興福寺東金堂衆により奪われた、白鳳時代の彫刻を代表する国宝の「仏頭」のレプリカや、発掘された色々なの貴重な物を見ることができます。

現在は、寺跡にある観音堂と庫裏、そして無実の罪をはらす「碑」があるだけですが、境内には往事の伽藍配置が、大変綺麗に整備されています。

「山田寺」跡から南西約200mのある森の中に、東大谷日女命神社があり、境内には1375年の銘を刻む、国重要文化財の石灯籠(いしどうろう)を見ることができます。

悲劇が残る古寺の跡「山田寺」跡に立つと、激動の飛鳥時代のことが、思いめぐらすひと時でした!

                                                 

 

 

 

 

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飛鳥天空の村 「冬野・畑」

2015年07月24日 15時05分13秒 | 歴史

奈良県明日香村の東にそびえる標高650mに位置する、天空の村「冬野・畑」地区を今回、紹介したいと思います。

飛鳥の観光案内図にも、ほとんど載っていない「冬野・畑」地区ですが、「冬野」地区には、鎌倉時代の第90代亀山天皇の第4皇子とも第8皇子とも言われる「良助法親王(りょうすけほっしんのう)」の「冬野墓」があります。「良助法親王」は、幼少から仏門に入り、後に多武峰の清浄院に住み1318年に50歳で亡くなられたようです。親王の意志により、この地に埋葬されたと伝えられています。

江戸時代(1772年)には、「本居宣長」が吉野・飛鳥を旅して、その見聞を「菅笠日記」にまとめています。それによれば、「本居宣長」は多武峰の桜を愛でたのち、「冬野」から竜在峠を越えて吉野へと下っていたようです。

民家の庭先には、多武峰方面の小さな標識がありました。「本居宣長」もこの道を歩いたと思うと、感慨深かかったです。

「冬野」に行く途中、廃校となった分校らしき跡や、牛を飼っている所も見ることができました。途中には、「畑」という静かな集落がありました。

飛鳥には、探せば魅力的な場所が沢山ありますね!

                         

 

 

 

 

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「纏向(まきむく)遺跡から柳本古墳群へ」

2015年07月20日 15時29分54秒 | 歴史

奈良県立橿原考古学研究所の学芸員の案内のもと、邪馬台国との関わりが注目されている「纏向(まきむく)遺跡から柳本古墳群」を、夏の一日、歴史散策してきました。

私自身も、この会の参加は初めてでしたが、なんと全国から約200名位の歴史好きの方が、参加されていました。約10キロ位の歴史散策でしたが、皆さん大変熱心で暑い中、メモをとられている姿が印象的でした。普段はひとりで歴史散策をするのですが、こんなに多くの歴史好きの方と一緒にに歩くのも、なかなかいいものですね!

(行程)

巻向駅(纏向遺跡集合)ーメクリ1号慕ー東田大塚古墳ー矢塚古墳ー勝山古墳ー石塚古墳ー纏向遺跡ー珠城古墳群ー上の山古墳ー渋谷向山古墳(景行天皇陵)-ヲカタ塚古墳ー(昼食)-櫛山古墳ー行燈山古墳(崇神天皇陵)ー天神山古墳ー黒塚古墳ー黒塚古墳展示館ー(解散)

「纏向(まきむく)遺跡・柳本古墳群」は、何回か見学していたのですが、今回は博物館の学芸員の方の説明付の案内で、大変勉強になりました。学んだことを、いつの日か役にたてれたらと思いました。

                                                           

 

 

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飛鳥の 「夏の夕焼け」

2015年07月16日 17時09分34秒 | 散歩

飛鳥の魅力は色々ありますが、その一つに「夕焼け」の景色があります。

今回は、飛鳥の「夏の夕焼け」を紹介したいと思います。

昼間、梅雨の合間に虹が見えたかと思うと、夕方には蘇我氏の邸宅があったとされる甘樫丘の方角に、太陽が沈んでいきます。今回は、「飛鳥京」跡から見た景色です。

僅か5分位の時間帯ですが、飛鳥の「夏の夕焼け」は、とてもドラマチックで、感動的な景色ですよ!

                              

 

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夏の 「飛鳥路」散策

2015年07月11日 20時39分44秒 | 散歩

飛鳥は、夏になると人が極端に少なくなります。

今回は、緑豊かな夏の「飛鳥路」を、紹介したいと思います。

田植えが終わり、稲の緑が綺麗な稲渕の棚田を中心に散策しました。

棚田百選にも選ばれた稲渕の棚田の風景は、日本の原風景とも言われるように、散策していてもとても心地良い所です。あちらこちらに、夏の花々が咲いていてとても気持ちがよかったです。

飛鳥の中心である「飛鳥京」跡のそばの「飛鳥苑池」跡では、公園化のため工事が行われています。発掘も継続して行われており、人頭大の石溝らしき物を見ることができました。

また、明日香小学校のそばの「蓮の花」が、ちょうど見ごろでした。

飛鳥は、夏の時期もとても素晴らしい風景が見られますよ!

                                        

 

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