今回から数回に分けて、以前に奈良県の古墳探訪した様子を紹介したいと思います。
今回紹介するのは、「花山塚古墳」です。この古墳は、以前紹介しました奈良県桜井市粟原に所在する「ムネサカ古墳」から、車で5分位の所にある山上にある古墳です。
今回は、奈良県桜井市の山中にある「花山塚古墳」探訪の様子を紹介したいと思います。
〇「花山西塚古墳」は、我が国を代表する磚槨式の古墳で古くから国史跡に指定されている古墳です。場所は女寄峠手前の笠間辻のバス停から15分ぐらいの桜井市粟原字小谷の山中にあり有名な古墳ですが、「ムネサカ古墳」と同様に、探しにくい古墳の一つです。実際に行かれた方のブログの地図を参考に行きました。
それでも、何回か迷いながら見つけた時は、とても嬉しかったです。
古墳は、尾根の南斜面を削り平坦面を造り墳丘をつくっています。南南東に開口部を持つ円墳(径約16m)と思われますが封土の大半を失い確定はできません。現在石室は動物園の檻を思わすような柵で保護されています。7世紀後半の円墳と推定され、朝鮮半島の磚槨墳(せんかくふん)にきわめて近い古墳であり、百済からの渡来系貴族の墳墓とみられています。
奥に棺と設置するための石槨を設けた横口式石槨の形態をもつ。石材は、榛原石をレンガ状に積み上げており、漆喰が塗られています。囲いがしてあり、中には上から入るのですが、入るより出るほうが大変でした。中に入ってみると、あまりにも立派な石槨に驚きました。以前紹介しましたが、古代の「百済の地を訪ねて(宋山里古墳群)」の磚槨墳(せんかくふん)と、あまりにもよく似ていて、大変驚きました!
また、西塚古墳の約60メートル東方には西塚古墳と同様に榛原石をレンガ状に積みあげた横穴式石室の形態をもつ「花山東塚古墳」があります。
〇「花山東塚古墳」は、女寄峠近くの粟原谷の北側丘陵の尾根の南斜面を削り平坦面を造り墳丘を築いています。墳形は、円墳(径17m,高さ3.5m)で南に開口しています。 横穴式の磚槨墳で羨道部は既に破壊されていますが、残っている玄室部は長さ約3.1m、幅約1.7m、現高約1.2mでレンガ状に加工した榛原石を漆喰で塗り固めながら幾分、内傾させながら積み上げています。天井部は花崗岩を4石架構し玄室の壁面には全面に漆喰が施されています。 築造年代は、7世紀の中葉から後半といわれています。また、「花山西塚古墳」とは当初から計画的に配置され双墓の関係にあるのではないかとの説もあります。
山中にある「ムネサカ古墳」の時も思ったのですが、どうしてこのような立派な古墳が山中に造られたのでしょうか? 「花山塚古墳」・「ムネサカ古墳」共に、古墳好きな方には必見の古墳だと思いますよ!