伊藤ファミリーBLOG

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インターネットが加速する衆愚

2004-04-30 16:10:15 | PC・インターネット
久々に散髪に行った時間の合間に、最近インターネットを総覧して感じることを書いておきたい。それは、つくづくインターネットの情報の質が落ちてきているなぁ、ということ。もっと言うと、くだらないものが多すぎる、ということである。

もともとインターネットから得られる情報は玉石混合で、その信憑性は自分で判断するしかないのだが、それにしても最近は特にゴミのような情報が多すぎて、しかもそういった情報が検索の上位に引っかかってきたりするものだから困ったものだ。

数年前とは比較にならないほどブロードバンドの常時接続が一般的になることでインターネットの敷居が低くなり、BLOGなどのツールも整って便利になればなるほど、誰でもインターネットを使って情報発信ができるようになったということは、逆に言えばどうでもいい情報も垂れ流しすることが簡単になってしまった。

さらにインターネットの匿名性とコミュニケーションの相互性が輪を掛けて、情報の信頼性よりも話題性の高い情報ばかりが雪崩のように行き交ってしまっている。

それを痛感したのが、先のイラク人質事件だった。人質になった人たちのことをここでとやかく言うのはこの文章の主旨に反するのでここではあえて私自身の意見を書くつもりはないが、彼らを巡る様々な中傷や噂、さらには彼らの個人情報までもがネットで広く流布したものだから、本当のことなど誰も把握していないまま批判を増幅してしまった。その原動力は単なる面白半分、野次馬根性丸出しの、非常にレベルの低いものである。

このようなインターネットを介した「衆愚の増幅」が起こっていることは、インターネットが手軽に利用できるようになる前から、それこそパソコン通信の時代からネットを活用した情報交換を行ってきた者にとっては、非常に嘆かわしい現象である。そのような愚行を行っている大半の人は、インターネットの匿名性に隠れられると思いこんで、普段は決して表に出せないような好き勝手なことを放言しているだけだと思うが、インターネットの匿名性はそんなに完全なものではない。

2ちゃんねるなどの巨大匿名掲示板があるが、つい先日もいたずらの爆破予告が書き込まれたようだが、いつ、どこで書き込まれたのかもログに残ったIPアドレス情報から割り出されているし、防犯カメラを解析すれば犯人像はそれなりに絞られるだろう。そう、インターネットの書き込みは、単に顔が直接見えないと言うだけのことで、そんなに匿名性は高くないのだ。

インターネットが増幅する衆愚の原動力は、匿名性に隠れた(つもりになっている)無責任さにある。しかしインターネットも現実社会の一部であり、責任を問われずにすむようなことなどありえないし、そんな甘い考えでいたらいずれ痛い目に遭う。イラクで人質になった人たちの「自己責任」を問う前に、インターネットにくだらない情報を垂れ流す自分自身の「自己責任」を十分に認識してもらいたいものである。
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